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[サイエンス]地震の予知!どこまで可能なのか?

#サイエンス #地震
#地震予知 #日本地震学会  

今年(2024年)の元日、能登半島の大地震には驚いた。このエリアは、地震学会でもノーマークだったからだ。逆に、ここは安全な土地とも思われていた。それが突如の大地震。ただ私個人は、このとき家で寝るばかりで、ほとんどこの地震には気づかなかったというのが本当のところだ。

というのも年末に働き詰めだったからだ。仕事の相方がコロナに感染、自分としては体調もよくなかったが、無理して働いた。この疲れがドッとでていた。この相方M氏、半年前に入社したばかり。ただよく働くので、少々期待はしていた。年明け早々に顔をあわすと、仕事を辞めるという。実家が金沢で、親の面倒をみることになったようだ。詳しくは聞かなかったが、どうも震災が影響しているようだった。

*地震の予知!現状は?
調べてみると、能登半島珠洲市周辺が異常であることをつかんでいた研究グループがあった。京都大学防災研究所の西村卓也准教授がそれだ。GPSをつかい日本中、地層の動きをみていたという。すると、この地域で群発地震があり、土地の隆起などがみられたそうだ。

おおよそ3センチの隆起だという。ふつう火山活動のある地域ではよく起こることだが、この周辺には火山はない。これは異常とみていたようだ。珠洲市の住人によると、3日4日に1度の地震があった! 1ヵ月あいた時もあったが、大地震が来なければいい!そう思っていたとの話だった。

日本では現在、1300カ所にGPSアンテナを設置し、観測しているという。これを「電子基準点」と呼ぶそうだ。カーナビでも使われているGPSでの位置情報から、地盤のわずかな動き(1ミリ)でもとらえる仕組みとなっている。ただこの情報をもってしても、いつ地震が起きるかまではわからないようだ。とくに直下型地震は難しいらしい。

*能登半島地震でわかったこと!
とくに言えるのは、海のなかの断層までは見てこなかったということにある。ここは盲点だったといっていい。したがってこの地域で地震が起こる確率も過小に見積もっていた。しかし実際には起きてしまう。

この辺りはもう一度見直す必要があるだろう。また地層の歪みがあるのであれば、そのナマの情報を出すというのもよいのかもしれない。今回、正月休みで帰省していて、震災に巻き込まれた人もかなりいたからだ。危険のある土地という認識を住民に持ってもらうことで、だいぶ違ってくるとは思う。

*地震予知の歴史!
日本で地震予知の研究がはじまったのは、1880年(明治13年)からだ。これはこのとき横浜で地震(マグニチュード5.8)があったため。すぐに日本地震学会が設立された。このあと東京気象台でも、地震計を設置するなど地震観測に動きだしたとされる。

国として取組み始めたのは、濃尾地震(1891年明治24年)から。この地震は、マグニチュード8.0とかなり大きなものだった。死者7千人、全壊家屋14万棟にもおよぶ。政府としては、地震予防調査会を設立し、帝国大学の研究者におこなわせていた。

1923年(大正12年)の関東大震災。調査会を解消し、帝国大学内に地震研究所を設置した。ここではじめて専任の研究者が生まれたといえる。この研究所は予知をすすめていくための青写真(ブループリント)をつくった。それに基づき順次研究が進められていく。

ブループリントで提案したのは7項目。⑴測地的方法による地殻変動調査 、⑵地殻変動検出のための検潮場の整備、⑶近く変動の連続調査、⑷地震活動の調査(大小に限らず)、⑸爆破地震による地震波速度の観測、⑹活断層の調査、⑺地磁気、地電流の調査。

130年にもおよぶ研究ではあるが、いまだに予知はできていない。ただ地震が起きてすぐの「緊急地震速報」の仕組みが整えられている。地震の起きた地点より離れていることがポイントだが、大きな揺れが到達する数秒から数十秒前に警報がだされる仕組み。これにより、一応の身の危険は防ぐことができる。

まとめ
日本は世界ナンバーワンの地震大国である。世界でもこれほど地震の多い国はないといっていい。それというのも、日本は4つのプレートの上にあるからだ。海のプレートであるフィリピン海プレートと太平洋プレート。この2つが、陸のプレート(ユーラシアプレートと北米プレート)に向かって1年で数センチ動いているのだ。このため、地層に歪みが徐々に溜まっていくというわけである。

つねに溜まりつづけるプレートの歪み。ある限界にたっすると地層が急激にうごき、地震を発生させる。日本に住む以上、これは仕方ないと思った方がいい。とにかく事前の備えは考えておいた方がいいだろう。私も数年前(コロナ禍のまえ)に一応すべて買い揃えた。だが、ここでもう一度見直すことにした。やはり数年に1度は買替えや不足品をみるという事は大事と考える。とくに最近は新たな便利グッズもあるようだから…。

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