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Biz 『ワークマン』 最強のビジネスモデル!

#ワークマン #ブルーオーシャン
#フランチャイズ #土屋哲雄

昔からよくワークマンには買い物に行っていた。とくに心掴まれたのが、その機能性と強度。「甲高で幅広ぺったし足」の自分にとって、いつも悩んでいたのが靴だったが、履いて驚いたのはピタッとはまったことだ。しかも1年以上使ったが、ほとんどヘタらない。気にいって、それ以後はワークマンのお世話になっている。

この数年、ワークマンにいって気づくのは女性客が増えたことだ。私がいつも利用するのは、既存の作業服の店。やはり置いてあるのは職人向けのものが多いのだが、そこにも若い女性が来ていて、何か違った雰囲気となった。SNSや動画投稿サイトでも、アウトドア用品の店として注目されているから、新たな客層を得たのだろう。

*きっかけは人材!
土屋哲雄(ワークマン専務)が、ワークマンに入社したのが2012年のこと。ここからワークマンは変わったと私は見ている。三井情報デジタルの取締役を60歳で退職。物販企業28社を束ねる、ベイシアグループの総帥、土屋義男から「何もしなくてもいいから、ワークマンに入ってくれ!」と言われ、入社したという。

哲雄にとっては叔父からの要請。入社後はしばらく様々な分野を見てあるく。そして徐々にワークマンの製品にはまっていったようだ。今では使っているもののほとんどが、ワークマン製品だという。それほどに惚れ込んだ。

*さまざまな改革!
2012年に入ってから2年目の事、あと数年で作業服マーケット1000億円に達し、これ以上の売り上げが見込めない!そこが見えたようだ。ここから新しい業態を目指すようになる。客層を増やすため「ワークマンプラス」を2014年に立ちあげた。

取り組んだのは、アウトドア製品。空前のアウトドアブームである。見せ方を変えるだけで作業服店がアウトドア店舗にもなり得る!そんな気づきだった。試行錯誤に4年を費やす。2018年になってようやく動き出した。これには訳があったという。既存の加盟店からの反発だ。まずは納得してもらう必要があった。

ワークマンでは、新たなブランド展開を行っている。しかし、これにより既存店舗の売上げを落とすことになったら意味がない。そこを十分に調べあげ進めていったという。いまや加盟店舗1000店舗、売上げ年商1700億円となった。

*ワークマンFC、その特徴!
日本に多くあるフランチャイズシステム。本部は加盟店を募り、様々なノウハウを教え、資材設備や商品を提供するというもの。全くビジネスの経験のない人にとってはありがたい仕組みといえるが、失敗して借金を残す人も多いようだ。

それとは違い、ワークマンのフランチャイズはかなり行き届いているという。そこを見ていくと、まず本部が出店場所を選定する。このときのポイントは集客できるエリアかどうか!そこを吟味するようだ。そのうえで加盟希望者を募集する。

加盟条件としては⑴年齢25歳から48歳の夫婦であること。⑵加盟金は224万円。⑶住んでる場所が、店舗から車で30分以内。

これらの条件を満たした人のなかから、これは!と思う人を選んで、5回ほど面接するようだ。人間的に問題はないか?ちゃんと長くやっていけるか?複数の社員の目でみて決めるという。

*加盟店の働き方!
1日6時間勤務で、週1回から2回は休める。そうして年収は1000万円。この働き方なら文句は無いだろう。日々の作業も、かなり楽になっている。発注はEO Bだが、電子化された発注台帳を見ながら発注できるというシステムだ。

肝となるのが、過去のデータに基づいて注文できること。今までビジネスは経験に基づきそれぞれの人が勘で行っていたことだが、これがデータを見ることで瞬時にわかり、素人でも間違いない注文ができるようになっている。

*ブルーオーシャン戦略!
アパレルでありながら、機能性の低価格帯商品をあつかうワークマン。いま、日本では敵なしと見られている。ビジネスの大事なのは競合のない世界。争う相手がいれば、とかく価格競争に巻きこまれ、収益を落とすことになる。

ブルーオーシャンとは、「静かで波立つことのない海」。つまり今まで存在しなかった分野を開拓し、新たな市場を作りだすということ。これにより、ほぼ敵なしでビジネスができ、経営は安泰ということだ。

まとめ
今までのフランチャイズの仕組みにはかなり問題があった。加盟店を増やすため、ありえない経営予測(将来の売り上げや利益)を出して、一般の素人に「こうなりますよ!」と説明していた。また、競合のある分野では、近隣地区への出店というものは、かならず起こるもの。競合店の出店は避けられない。

いつ足を救われるかわからないともいえる。安易に加盟すると高額の借金がのこることに……。ワークマンの場合、集客できるエリアを分析してくれ、そこで事業を始めることができるわけで、ほぼ予測とおりの経営ができるということだろう。しかも今のところは競合もおこりそうもない分野。これは間違いないフランチャイズと思った。

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