見出し画像

『アドラー心理学』ヒトは今日からでも変えられる!

#アドラー #アドラー心理学
#共同体感覚  

いま自分は「幸せな人間だ」と、どれだけの人が思っているのだろうか。また、いまの生活に満足している!そんな考えの人がどれだけいるだろう。

この疑問に答えてくれるのが、アドラーだ。ほとんどの人は今の自分が良いとは思っていないし、自分が価値ある人間とも感じていないはず。これは全ていままで生きてきた教えにあるようだ。親から、そして教師からの指導によって、もたらされたものだとアドラーはいう。

家では、兄弟や従兄弟と比べられ、学校では同じクラスの子供たちと競いあう。完璧なヒトはいない。秀でたところもあれば、劣っているところもある。それが個性というもの。しかし、ほとんどの人はダメな自分のほうに焦点を当ててしまう。その結果、「なんて自分はこんなに劣っているんだ!」と意気消沈してしまう。

しかし、これは単にそのように周りから思わさせられたに過ぎない!そうアドラーは言っている。大人たちから、そのような価値観を与えられただけの話し。その誤った「意味付け」を変えることが実践できれば、すぐにでもヒトは変えられるという。

*アドラーの教え、その最終目標
一言でいえば「共同体感覚」を身に付けること。この共同体感覚というのは、「自分が他者と結びついている」、そんな感じを持つということだ。つまり、自分の周りに多くの仲間がいる!と思えることである。

その感覚を持つには、次の3つが柱となる。①自分を受容する心②他人への貢献(感)③他人への信頼。これらが結びつき、相互に補完することで、真の仲間意識が育くまれる。

それぞれ見ていくと
❶自己受容とは、自分に価値があると思うこと。そう思えれば、勇気を持つことができる。
❷他者への貢献感。ヒトに何らかの役立つことをしなくても、その存在だけでもヒトに貢献しているんだという思い。
❸他者への信頼とは、無条件で人を信じ行動すること。

自分が価値ある人間だと思い、ただそこにいるだけで貢献していると考え、周りの人を信じ行動する!このことにより、自分も含め周りのすべての人が仲間だと思えてくる。

*教育者でもあったアドラー医師
「人の悩みの100%が人間関係」だと言うアドラー。なぜ人は悩むようになるのか!を解きあかしている。社会の中では、ヒトは上下関係のなかで生きている。家では親子、学校では教師と生徒(学生)、会社では上司と部下。こんな関係になってるはずだ。

しかし、これが本当に正しいあり方なのか!友人関係でも、自分が上になって話をする人間がなんと多いことか。しかしそれは違うはずとアドラーは考えた。

人に「上下」があるから、不満が生まれるのだ。しかしそもそも家庭で親からそう躾けられていたはず。ここにアドラーは注目したようだ。親の考えをそう簡単に変えることはできない。だとしたら教師を変えていこう!アドラーは後年になって、教員のトレーニングの場もつくっている。

*「叱る」 「褒める」がダメな理由。
まず「叱る」とすると、人はどうなるか!多くの人は萎縮してしまい、次の行動がしにくくなる。しかし、学びで大事なのは「トライ&エラー」。失敗からえる教訓だ。失敗こそが学びにつながり、多くの生きた知識を得ることができる。本来あるべきは「どうしてダメだったのか?考えてみる」や「次に同じ失敗をしないようにするには…?」と聞くことだ。

「褒める」こと、これは他者からの承認を得たことになる。ということは、もし行動しても承認が得られないのであれば、やらなくなる。しかも「褒める」行為は、能力あるものが能力ないものにおこなう行為でもある。これはまさに上下関係になってしまう。ここで伝えるべき事は「助かりました。ありがとう!」である。

*今日からできること!
⑴まず自分の長所と短所を書きだす。そして短所に目を向けよう。この短所を全て+言葉に変えていく。「仕事が遅い」を「丁寧におこなう」。「せっかちで雑だ」を「てきぱき仕事をこなす」に変換する。

⑵自分は人に貢献しているという感覚を身につけるには、自分の子供や、自分の親のことを考えてみよう。居てくれるだけで嬉しいはずだ。そう!この感覚は周りの皆もそう思ってくれているはず。その感覚を持つことである。

⑶人と人とは対等な関係、つまり横の関係だ。自分が上でも、他人が上でもない。他者を変えることはできないが、自分は変えられる。対等であることを前提に言動を変えていこう。

まとめ
アドラー心理学は、ヒトの行動を変えることが最終目標となる。そして「悩みは、全て自分が生み出している!」と考える。自分自身が変容することで、考えが変わり、新たな関係がきづかれるというわけだ。

国際紛争も、すべて人の誤った思い込みによって生じている。真の平和は、アドラー流の思考によってこそ変わってくるといえる。インテリジェンス、政治の世界にも通じるアドラー心理学!学ぶ意義は大きい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?