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season1 17話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

17.『電撃配信! ドンナモンジャTV 後編』

 ポケモンセンターで回復し改めてジム受付へ。

「ヨーコさん! ナンジャモに認められたようですね! ジムテスト合格です!」
「はい、何とか……」
「ヨーコさんには、当ジムリーダーと勝負する資格が与えられます。
 エレキトリカル★ストリーマー……、ジムリーダー、ナンジャモに挑みますか?」
「はい! コラボお願いします!」
「それでは、バトルコートにご案内いたします」



 街の真ん中のバトルコートへやってきたヨーコ。
 ナンジャモ、スマホロトムを出し、
「皆の者ー! 準備はいーいー?」

 様々なコメントが画面に飛び交う。

『うおおおおおお』
『待ってました!』
『ナンジャモちゃん!!』
「あなたの目玉をエレキネット! 何者なんじゃ? ナンジャモです! おはこんハロチャオー!」

 コメントでも同じ挨拶が飛び交う。
 画面の向こう、北條家の面々も見守る。

「ナンジャモの~? ドンナモンジャTVの時っ間っだぞー!」

 出てくるポップなロゴ。

「本日の挑戦者氏は~? 飛ぶカイデン落とす勢いの北條陽子氏だ~っ! イェイイェイ!」

 カメラを向けられ驚くヨーコ。

「わ、え!?」
「んでんで? ヨーコ氏~? 今のお気持ちを~、どうっぞ!」
「あ、えと、配信されとるということで、少し緊張しとりますけど、でも、絶対勝ちます!」
「ほっほーん! 言うね~! インフルエンサーはこうでなくっちゃ! そいじゃそろそろ……、ナンジャモのバトり見たいっ人~?」

 コメントが続々届く! みんな楽しみな様子。

「皆の者も待ちきれないってさ!」

 投げ銭もついでに。

「……あ! エレキン氏ありがとー!」

 バトルコートに向かい合うヨーコとナンジャモ。

「ほんじゃそろそろいってみよう! 挑戦者氏の実力はどんなもんじゃ~!?」

 いざ勝負! ナンジャモの先発はカイデン。

「視聴者達が楽しめるような、シビれるバトりをよろしくねー!」
「まんじゅう! またまた頼んだ!」

 ヨーコ、まんじゅうを出す。
 でんこうせっか&ついばむでびしびしやられるが、

「まんじゅう! マシンで覚えたあの技使うで! がんせきふうじ!」

 近づいたところにぶちあて効果抜群! カイデン瞬殺。
 ナンジャモの次のポケモンはハラバリー。
 ラストにそなえるため、一旦まんじゅうをひっこめぴっかりさんを出すヨーコ。

「ぴっかりさん! あなをほる!」

 みずでっぽうをかわしさっそくあなをほるぴっかりさん。効果抜群。
 しかし充電され威力の上がったスパークをくらって少しダメージ。

「特性、でんきにかえる! 攻撃を受ける度攻撃力が上がるよん」
「なるほど、どうりでぴっかりさんでも効いとるわけじゃ。けど!」

 スパークを飛び上がってかわし、勢いであなをほる。背後をついて勝利!
 次のポケモンはルクシオ。ヨーコ、ぴっかりさん続投。ルクシオの特性いかくで攻撃力が下がる。
 かみつくをなんとかかわし、エレキボールで撹乱! その隙にあなをほり、どてっぱらにワンパン。手を噛みつかれるも、めげずにかみなりパンチ。勝利。

「ゲゲッ! ちょっぴりピンチかも!? 皆の者! ボクへの応援してしてー!」
※北條家はヨーコ一筋、リーグでは周作とナンジャモファンの応援合戦に……。

「ありがとうぴっかりさん」

 最後、まんじゅうとムウマージに挑む!

「まんじゅう、お願いね」
「オオー!」
「出でよひらめき豆電球ー! ナンジャモの底力見せちゃるぞっ!!」

 ナンジャモ、ムウマージをテラスタル。

「でんきタイプにテラスタル……! キレイ……。うちらもテラスタルじゃ!」

 まんじゅうもテラスタル。
 マッドショットを出すが、特性ふゆうにより効果なし。

「なるほど。それでムウマージさんかね」
「あったりー! むざむざじめん攻撃食らうわけにはいかんもんねー! ほんじゃそろそろ……」

 ナンジャモ、ムウマージに、

「いくぞ電撃注意報! ビリっときたら、ごめーんね!」

 ムウマージ、空に向かってチャージビーム。一気に雷雨。視界が悪くなりあやしいひかりを放つ。
 まんじゅう、こんらん。チャージビームにより特攻が上がりたたりめで大ダメージ。

「しもうた、どくびしまいとけば良かった……。まんじゅう、しっかりせえ!」

 一瞬気をとりなおし、まんじゅう、ポイズンテール。どく状態にする。

「よし!」

 それからがんせきふうじ。しかしムウマージもめげない。再びたたりめ。ピンチに。だがそのショックか混乱がとける。

「ドオー!」
「良かったまんじゅう! がんせきふうじ!」

 視界が悪くなったのを逆手に取り、見事急所に当てるヨーコとまんじゅう。勝利!

「っし! ありがとうまんじゅう!」
「ドオオー!」

 雨も上がる。

「キミのきらめき1000万ボルト!」

 画面の向こう、大喜び!

「勝利したのは、挑戦者のヨーコ氏でした~!」

 コメント、両者を讃える。

「くやしいけど、ボクの負け! 皆の者応援ありがとうだぞー!」

 ヨーコも画面に向かってぺこり。

「……というわけで! バズりまくりのこのボク、ナンジャモに勝利したヨーコ氏には~?
 ジムバッジをプレゼントしちゃいまーす!
 皆の者~、スクショタイムだぞ。脳内フォルダに焼き付けろ~!」

 面白ポーズで写真パシャリ。

「映えそうな写真のお礼に、わざマもあげちゃうよん」

 ボルトチェンジのわざマシンもらう。

「ボクらの熱いバトりにビリビリっとキタ人は~? チャンネル登録よっろしっくね~!
 あなたの目玉をエレキネット! エレキトリカル★ストリーマー、何者なんじゃ? ナンジャモでした~!」



 ジムへ報告に戻ったヨーコ。すると声をかけてきた人が。

「失礼します」

 振り向くヨーコ。職員室にいたすごそうな人だった。

「先程、ジムリーダーに勝利されていましたね。確かお名前は……、北條陽子さん」
「……ええ、相棒達のお陰です」
「貴方もチャンピオンを目指していらっしゃるのですか?」
「はい」
「いいお返事を聞けました。類い稀な若き才能……、さらなる高みを目指してくださいね」

 にっこりと笑うすごそうな人。ヨーコ首をかしげる。

「……職員室にもおりんさりましたけど、あなたは……?」
「失礼、申し遅れました」

 すごそうな人、居住まいを正し、

「私はオモダカ。ポケモンジムを運営している、ポケモンリーグの委員長です」
「リーグ? お父さんの上司さん?」
「北條周作さんですね。苗字が同じなのでもしやと思いましたが、やはり貴方のお父さまでしたか」

 オモダカ、ヨーコを見て、

「私もまだ直接はお話し出来ていませんが、お父さまの仕事ぶりと人柄はよく耳にします。法務部の優秀なスタッフで、部署を越え知恵を貸してもらった者も多いと。何よりご家族の事、貴方のお母さまと貴方の事をよくお話しされていると」
「……お父さん」

 嬉しくなるヨーコ。

「私も貴方のお父さまにお知恵を拝借させていただく時が来るやもしれません。それと同様に、貴方がジムバッジを集めるなら、その先で私とお会い出来るでしょう。
 それでは、ごきげんよう。お父さまにもよろしくお伝えください」

 去っていくオモダカ。一礼するヨーコ。どことなく照れ臭い。

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