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season8 15話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)


15.『かわいいがいっぱい』


(元ネタ「太陽がいっぱい」)

 数日後、アカマツやタロを初めとした生徒たちからのラブコールにより、サワロ先生を再び呼ぶヨーコ。
 ぴっかりさん共々、一緒にテラリウムドームを歩きながら、

「テラリウムドームにも雨は降るのだな。ピクニック中急な雨に見舞われるのは、ドームの中でも変わらぬようだ」
「こちらの食堂で注文できる学園シェーキは飲んでみたかね? 舌がマヒするほどあまっあまで飲めば笑みがこぼれてしまうのだよ」
「それと、ワガハイの戦闘後に食べさせるポケモン用ヘルシー料理の授業は好評だ。数時間後に行うが、きみも受けてみるかね?」
「はい、ぜひ!」
「あの!」

 振り向くと、なにやらうずうずしてるタロ。
 ということで食堂で学園シェーキを飲みつつかわいい談義をあれこれと(アカマツは座学の補修……)。

「そうだヨーコさん、ワガハイもスマホカバーを買ってつけてみたのだ」

 スマホを取り出すサワロ先生。ペパーと同じ花柄のやつ!

「装着方法は、これであっているかね?」
「はい! 大丈夫です!」
「かわいい!」

 うなずくヨーコ。歓声を上げるタロ。

「それはよかった! なにぶん、こういうのは初めてで……。ワガハイもお気に入りなのだ!」
「確か、ペパーさんも同じ柄のカバー持っとりんさってじゃ」
「ほう? 彼とおそろいなのかね? ペパー青年もいい趣味をしている」

 サワロ先生うなずき、

「このはながらカバーはカラフシティでしか販売しておらず、商店を探しまわってしまった。
いいものを手に入れることができて、ワガハイ満足している」

 あとカエデも食堂に来た(こちらもアカマツとタロの熱い希望により2回目)。

「パティスリームクロジのスタッフさんががんばってくれるから、わたしは外出できてます~。ささえてくれる人たちは、大事にしないとですね~!」

 カエデ、ニコニコしながらサワロ先生を見て、

「それにしても常連さんのエプロン、いつ見てもかわいいわ~」
「ほうですよね!」
「さすがですー!」

 うなずくヨーコとタロ。

「ワガハイの自信作ですな。プリンの表情が特にこだわりで……」

 カエデ、ふむふむとサワロを見ながら、

「腕もとっても大きくて、ブランシールお上手そう~」
「?? ワガハイ、昔から筋肉がつきやすく……、それが、何か?」
「常連さんなら、明日からでもムクロジで大活躍ですよ~、どうです~? まかないも出ますよ~」
「かわいいのヘッドハンティングー!?」

 タロ驚愕。

「ムクロジのまかない!? なんとも甘美な誘い……」
「ちょ、サワロ先生!」
「しかしワガハイにはアカデミーが……! サワロよ! ふんばりどころだぞ!」

 ホッとするヨーコ。カエデ、クスクス笑いながらヨーコを見て、

「あ、そうそうヨーコさん~、聞いてください~。さっきこっちに来る前にテラリウムドームをらんらんとお散歩してたら~、愛らしいむしポケモンと素敵な出会いをしまして~!」
「愛らしいむしポケモンさん?」
「わあ、誰でしょうー!」

 首をかしげるヨーコ。タロはこの調子。

「ちいさくてかわいくて、でんきタイプも持ってるんですけど~、ポケモンのお名前わかります~?」

 ヨーコ、タロと顔を見合せうなずきあう。

「バチュルさんですね! はい、この子!」

 図鑑を見せるヨーコ。

「あ、そうそうこの子です! バチュ、って鳴いてましたし~! パルデアにはいないむしポケモンなんですね~」
「ほう、これは興味深い……」

 サワロ先生も覗き込む。

「進化したらかっこええ感じになりますね!」

 ヨーコ、タロに振り向き、

「確か、イッシュのむしポケモンさんですよね?」
「はい! あとガラルにもいますよ。ちょこちょこパチパチしててかわいいですよね~」
「ええ、とっても~! 新しいお菓子は、バチュルをモチーフに作ってみようかしら~!」

 カエデ、半分本気な感じで、

「むしテラスタルって、触覚が愛らしいでしょ~? ポケモンはみ~んなむしタイプにテラスタルすればいいのに~」
「えー、フェアリーテラスタルもかわいいですよー!」

 カエデとタロのこの言葉により、どっちのテラスタルがかわいいか合戦が勃発。タッグバトルを楽しむのだった。

「うふふ、またお相手しましょ~」
「何度やっても、きみとの勝負は甘美だな。お相手感謝する」

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