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『退転』PL 33節 4/14 Bournemouth vs Man United[マッチレビュー]

展開予想(4/12時点)

直近リーグ5試合の結果
Bournemouth[12th] 3W 1D 1L
vs Sheff Utd [H] 2-2 D
vs Luton [H] 4-3 W
vs Everton [H] 2-1 W
vs Crystal Palace [H] 1-0 W
vs Luton [A] 2-1 L

Man United [6th] 1W 2D 2L
vs Man City [A] 1-3 L
vs Everton [H] 2-0 W
vs Brentford [A] 1-1 D
vs Chelsea [A] 3-4 L
vs Liverpool [H] 2-2 D

3試合勝ちなしをここで止めたい
オールドトラフォードで12/9に行われた前回対戦は開始5分でソランケに先制点を奪われ、終わってみればまさかの0-3。メイヌーの台頭前で、2BOはアムラバトとマクトミネイだった。それによりビルドアップの不安定さを突かれ屈辱の敗戦となった。アウェーとはいえ、まずはこの試合の借りを返したい。
ユナイテッドはここ3試合で勝ちがない。チェルシー戦からは内容の改善が見られるものの、終盤の軽率な失点から勝ち点を落とす試合が続いている。難しい相手ではあるが、勝ちがない状況をここで脱したい。事前情報として、DFラインの負傷者は依然として復帰の目処はついていない。しかし、前節リヴァプール戦でのマグワイア、カンブワラのCBコンビは怪我人の存在を忘れさせるものであった。再びの活躍に期待したい。12位につけているもののボーンマスの勝ち点は41とユナイテッドとの差は8。今季ラージョからやってきたイラオラ監督の元でカウンターを軸に良いフットボールを展開してきただけに、1つでも順位を上げて終わりたい。事前情報としては、前節得点を記録しながらも、負傷交代をしたサイドアタッカーのタべルニエが欠場濃厚。中盤のアメリカ代表アダムスも背中の怪我。

展開としては保持のユナイテッド、非保持ボーンマスだろう。ボーンマスとしては3-0だった前回対戦をロールモデルに戦うことが予想される。サイドでキープ力のあるセメニョ、STのソランケを中心に素早いサイド攻撃を仕掛けてくるだろう。ユナイテッドはボールを上手く保持しながらカウンターを打たせないために中途半端な攻撃は避けるべき。守備はスピードに乗らせない守備。カゼミロを中心にスピードを吸収して守りたい。

スコア予想 1-3 [セメニョ] [ガルナチョ、ブルーノ、ホイルンド]

予想スタメン

1st half

スタメンは大方予想通り。ユナイテッドのWGポジションにはラシュフォードとガルナチョ。ボーンマスはLSBに推進力のあるケルケス、LSHはシニステラを配置。

スターティングラインナップ

試合展開

予想通り、保持ユナイテッド、非保持ボーンマス。優位にゲームを進めたのは非保持のボーンマス。1アンカーのカゼミロに、IHのメイヌーが左落ちのサポートで前進を試みるユナイテッドに対し、ハイライン、マンマークのプレスを仕掛けたボーンマス。プレスは効果的で、奪ったらサイドから素早い攻撃と、前回対戦の良かった部分をこの試合でも存分に発揮した。そして、16分ソランケの個人能力が光った先制点。ゴールが生まれる前のシーンではCBのセネシが高い位置で奪い、前線へ。狙い通りのショートカウンターだ。ユナイテッドは中盤での軽率なボールロストからの失点と、前回対戦と同じ轍を踏む結果に。

ボーンマスのプレス陣形

ユナイテッドは前線からのプレスにスムーズな前進の形を見いだせないまま時間が経過。それでも右サイドからのクロスのこぼれ球に反応したブルーノが31分に同点弾。しかし、5分後の36分ユナイテッドの集中力の欠いた守備からいとも簡単に侵入を許し、クライファートがゴール。前半を2-1で折り返す結果に。
主要スタッツとしてはシュート数(BOR 12 MUN 5)。ポゼッション(BOR40% MUN 60%)。いかにユナイテッドの保持が効果的で無かったかが伺えるスタッツである。

ユナイテッド保持の問題点

この試合ボーンマスのプレスは試合展開の所でも少し触れたように、サポートに降りたメイヌーに対し、CBのセネシが出る形。1.5列目のブルーノにもBOのクックがマンマーク。ユナイテッドのビルドアップの出口になる2人を消す非常に厄介なプレスだった。
ユナイテッドはこのマンマークプレスに対し解決策を試合を通して見いだせなかった。マンマークのプレスの弱点の1つとして「DFラインが同数になること」がある。割り切ってビルドアップをやめて、システムを4-1-4-1にし、ホイルンドへフィードを蹴り、セカンドボールを回収する形にするべきだったと感じる。

CBセネシがメイヌーへプレス
解決策のひとつ

これに相手が対応してきた場合、テンハフのフィロソフィーである自陣からのビルドアップに余裕ができる。

ボールホルダーへのプレスの無さ

この試合の2失点目がプレスの無さを象徴するが、試合を通してそれは見られた。今試合のユナイテッドはボールにプレスをかけるわけでもなく、ブロックで徹底して中央を固めるわけでもなく非常に中途半端な守備陣形だった。
2失点目前のシーンではガルナチョはボールホルダーのセネシにプレスしなければいけなかったし、もしプレスがかかっていないのなら、ダロトは中央にいるクライファートを消す守備をしなければならない。

2失点目直前のシーン
ボールホルダーにプレスがない

これらのシーンに限らず、ボールホルダーにプレスがかからずフリーで前線にボールを送られるシーンはこの試合では散見された。

2nd half

試合展開

ユナイテッドは後半開始とともにアマドをガルナチョに替え投入。試合後の会見でテンハフはこの交代について今週の練習回数が少ないことによるコンディション不良と説明。しかし、ガルナチョは試合後この交代策を批判するSNSの投稿にいいねをし、選手、監督間に亀裂を生んでいる。
試合展開は大方前半と同じ。体力的な問題により時間と共にボーンマスのハイプレスは弱まったがユナイテッドは最後のところでブロックを崩すアクション、アイデアがなく外からアバウトなボールを放り込む以外に攻撃の策がない状態。ボーンマスもカウンターの鋭さは前半に比べ衰え、また、負傷者が出たことによりプラン外の交代を強いられているようにも見えた。
そして65分にユナイテッドの同点弾。外からのアバウトな攻撃しかないと感じていたところ、メイヌーもエリア外からのミドル。そのシュートがディフレクトしRSBスミスの腕にあたりPK。微妙な判定となったがこのPKをブルーノが沈め、2-2。ゲームはこの後拮抗した状況が続き、結局両者に打つ手なく2-2でゲーム終了。ユナイテッドはまたも勝ち点3を取ることができなかった。

Bournemouth 2-2 Man United [16’ソランケ,36’クライファート][31’,65’ブルーノ]

https://youtu.be/eJlGpW2wS-Y?si=YYLYc_d_q2uTS2mA

中盤の構成の問題

ユナイテッドはビルドアップ時ボールコントロールに長けたメイヌーがDF陣、GKからボールを受ける形。ここで生まれてくる問題がカゼミロのポジショニングである。カゼミロは守備のカバーエリア、反応速度はワールドクラスだが、足元の精度はあまり高くなく攻撃ではシンプルなプレーを好む。しかし、アンカーにメイヌーが入る場合カゼミロはライン間でのプレーやアンカーのポジションよりも相手からプレスを受けた状態でのプレーを強いられ、ユナイテッドの前進のフェーズに度々エラーが起きる原因になっていた。
アンカーにメイヌーを配置するのなら人員を攻撃的に割り振り、カゼミロをマウントと変えるというのもひとつの策だったかもしれない。

構成の問題

加えて、この形で敵陣まで前進しても攻撃にアクセントを加えられるメイヌーの位置が低くなってしまい、アイデアに欠く攻撃をしてしまう一因となるのだ。

まとめ

当然と言えばそうなのかもしれないが、前節のリヴァプール戦、負けはしたがその前節のチェルシー戦と今節ではあまりにも選手のモチベーションに違いがある。2失点目の怠慢な守備を見ればそれは誰の目から見ても明らかである。これは監督を誰にしたところで改善される問題ではなく選手間で解決する問題なのかもしれない。
次戦は一度リーグ戦を離れFAカップの準決勝、コヴェントリーとの試合だ。タイトルの可能性を残しているFAカップ。格下相手だが、まずはこの試合を強かに勝ち取り決勝進出を決めてほしい。

読んでいただきありがとうございます😭
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