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来たる春と花々、わたし模様




菜の花咲く土手を歩けば
遠いキミの小さな手と足が
ボクには見えるよ

菜の花畑に埋もれるように
ちらほら混じる蓮華草とキミとが
笑ってボクに微笑むよ

もうじき桜が咲くと心ざわめき  



   満開の桜を見上げるキミの瞳は
桜吹雪に狂うボクの心と繋がるよ

春の日差しはうららかで
光の中に季節を彩る数多の花たちが
あまりに贅沢で美しく
小さなキミは両手で舞ったね

今、ボクは、それらの神々しさが
眩しさがただ狂おしく圧倒されて
畏怖の底に落ち込むようだ

夜の菜の花は幻想の灯火だ
夜の桜は狂喜の錯乱だ







   


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