見出し画像

父想う雲/生前覚書

ソレを積乱雲と呼ぶことを知ったのは幾つだったかしら。

いえ、どう考えても、アレは入道雲なのです。

小さい頃から、空を見上げることの好きな私は

ある日、むくむくと空に湧き上った巨大なアレが父に見え畏怖したものだ。

父の雲は・・年々、小型化している。

畏怖せしめよ、父!
私の入道雲よ、父!

怖かった。でも愛して愛して、愛されたいと願って来た。

嗚呼、その大きな父たる雲を、今、焦がれてやまず。

まだ・・萎むのは早いではありませんか!

意気地なし!!おとうさん。


父想う雲


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?