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プラモデルと私#2:ガンプラブームとロボットアニメ

※前回のあらすじ※

ビッグワンガム、それはちゃぶ台の上のロマン。

LSIゲームやゲーム&ウォッチと並行して、プラモデルの魅力に取りつかれていく小学校低学年期。
それまで超合金が置かれていたおもちゃ箱は徐々にプラモデルに侵食されていった。
前回のスペースシャトルから始まって潜水探査艇『しんかい2000』、ゴミ収集車に消防車など”働く乗り物”たちが増えていく一方で、何故か戦車や戦闘機にはあまり手を出していた覚えがない。ビッグワンガムといえば今では戦闘機というイメージが強いのだが、子供の私はあまりそちらには興味が向かなかったようだ。

そんな日々を過ごす中、ガンプラブームがやってきた。クラスの中でもすっかり話題になっていたのだが、実は私は当初ガンダム自体知らなかった。ただ「何やら流行ってるプラモがある」くらいの認識しかなかったのだ。

ある日友達に誘われてみんなで模型屋に行った。
そこで初めてガンプラを目にした。
といっても当時ガンダムやザクなどは人気で常に品切れの状態だった。そんな中で「とりあえず作ってみるか」と売り場にあった商品から手に取ったのは『アッガイ』だった。モビルスーツはそれくらいで、他はアッザムやガウ攻撃空母など”ロボット”ですらないものしか残っていなかったのだ。

これまでの食玩と違い初めて接着剤を使ってキットを製作した。四肢があるため構造も今までの乗り物たちよりも複雑だ。苦労しながらもそれが自分の手の中で少しづつ形になっていく。こんなに楽しい事はなかった。
他に数体、前述のガウなども組んでみて、その辺りでようやくどんなアニメなのか気になりだした。
こうして当時再放送中だった『機動戦士ガンダム』を途中からではあったが見た。子供心に「何か複雑な話だなぁ」と思ったのは覚えている。ただ出てくるモビルスーツたちはどれも皆カッコよく、ガンプラの購買意欲を更にそそるには充分だった。

私は当時の他のロボットアニメも同じようにプラモデルから先に入ることが多かった。「こいつなんかカッコいい」とキットを組み、付属の説明書から断片的な情報は知っていても、その作品自体は視聴の機会に恵まれず全体のストーリーは知らないまま、ということも結構あったのだ。『機甲界ガリアン』などはその典型で、ガリアンのキットはそのパッケージアートと、SFと中世を織り交ぜたような世界観に惹かれて買い揃えていたようなところがある。

このパッケージアートである。
ガリアンは特にこのパッケージのコレクターも多いのでは?

ゲーム少年でプラモ少年、そんな生活は中学入学前後の『機動戦士Zガンダム』放送時くらいまで続いていく。

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