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クラブ活動と私[番外篇]:八坂神社と私#1

先頃、八坂神社がSNSなどで話題に上がった。
マナーの悪い観光客とタチの悪いツアーガイド、彼らを擁護するレイシストばりのインフルエンサーと、ここぞとばかりにそれらを叩く”自称”正義の人たち。

むなしい。むしろアホらしい。
私から言えるのは「そこは私にとっては思い出の場所だからくだらない事で汚さないでくれ。」それだけである。

私が高校時代に所属していた『創作部(詳細は冒頭のリンクへどうぞ)』では、毎年八坂神社~平安神宮へと二年参りに出掛けるのが年末年始の恒例イベントだった。卒業後も10年近く続いたこのイベント、始まったのは私達の代からである。

これを企画したのは一学年上の先輩Oさん。どうにも呼び慣れないので、ここは彼女のペンネームであり通り名でもあった”表現の奇行子”こと氷子さんと呼ばせていただこう。
元ネタはもちろん”氷原の貴公子”キグナス氷河だ。

氷子さんには”意中の人”がいた。
私の幼馴染であり、同じ中学出身のK君である。
K君とは腐れ縁ともいうべき間柄で、小学校だけは彼のお父さんの仕事の関係で他県に居たものの、幼・中・高と同じ学舎で過ごした仲。家族ぐるみでの付き合いもあり、特に母同士は仲が良かった。
どうでもいいがこのK君、創作部の中ではどういうワケだか妙にモテた。私はそのテの『誰の矢印が誰に向いているか』に対して割と敏感なのだか、彼にはそこそこの数の矢印が刺さっていた。幼馴染の私にいくつも相談が持ち掛けられたのは言うまでもない。

さて、氷子さんの計画はこうだ。
まず『二年参り』を企画する。そしてそのために数人で”下見に行く”、というものである。
斥候メンバーは氷子さん、氷子さんと仲良しの”玉ちゃん(こちらもペンネームから)”、私、そしてK君。4人ともTRPGリプレイの制作に携わっていたメンバーだ。なお”玉ちゃん”は私の”憧れの人”である。

そう、これは「二年参り行こか。ほな下見しに行かなアカンな。」という体を装ったダブルデートの計画だったのだ。何なら下見のほうが本命で二年参りはただのオマケまである。私と氷子さんはガッツリ協力関係にあった。

こうして二学期も終わった12月24日(よりにもよってなんて日を選ぶんだよ氷子さん…)、我々4人は四条河原町に降り立つと、まずは八坂神社とは反対方向の繁華街へと歩き始めた。

当時絶賛公開中だった『バック・トゥ・ザ・フューチャーPart2』を観に行くためである。


ドギマギしながら続く。

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