過敏性腸症候群(仮)の次男が通信制高校に通うようになってからの話⑨ ただの方向転換だよ編

どうして、こう、落ちる方向みたいにしか進めないのか。
長い目で見ればただ方向転換しただけかもしれない選択が、
その場では下方向に向かっているようにしか見えないから、
だから劣等感も生む、自暴自棄にもなりかねない、
自虐的に自分を扱ってしまう。

そうではないんだ、「次を右です」が、
「次を左です」に変わっただけなんだよ、
こっちが良かったんだよと
目指す場所への必要な工程だったんだ、なんて後からしかわからない。
欲しいのは、今、次男が次のステップを前向きな気持ちで進むための理由なのに。

中学生が高校生になるのに理由なんていらない。
偏差値で入れるところへ配属されるだけだ。
なんで高校に進むのかなんて考えない。
私立でもそんな理由なんて考えないよね。
(お受験した人は将来のためだ、なんてでっかい目当てがあるかもだが)


行こうとは思ったんだよ?
と次男は言う。
あぁ、10時くらいにはなんとか・・・って思ったらもう昼の2時だったんだよ、
とかも言う。

そんな言い訳の渦の中、スクーリングの事前説明会をすっぽかした。
学校から電話があって気づいた。
カレンダーには書いておいたし、声かけした時次男は「おれ時間割持ってるから大丈夫」と大口叩いていたのに。

来年度の学費納入期限まで頑張りを見る、
と言う話で面談が終わってから2週間。
単語一日100個ずつ、
受験向けの動画授業をコツコツ見る、
毎日学校に登校する、

しっかりチェックするつもりはないけど、
どうせダメだろうと内心思っている。
そう思われているのがわかっていて、
それでもその学校にこだわるなら、
さすがに頑張りは見せるだろうとちょっとは思っていたけど、
どうやら、やっぱりダメみたいだ。

月末にあるスクーリング次第だな、なんて能天気に言ってるけど、
1年以上通った学校で、友達に軽くなんで来たのーなんて言われただけで
もう諦めちゃうくらいなんだから、
そんなスクーリング一緒に行って3泊したくらいで
家から45分もかかる通信に、最後まで頑張って通うぞ!
くらいの意気込みに繋がるはずなんてないんだよ。

と、母は思っている。
全日制をやめた時点で、もう学校というものに対しての情熱は
ほぼ消えかけている。
それをつくづく実感する3ヶ月だった。
それではやっぱり不安だしダメかもしれないって心の隅で思ってはいるから
受験するんだとすがり付いているように見える。

高校時代というものを手放せない。
こうだったら、ああだったら、
こうなったのに、ああなったのに、
修学旅行に行く元クラスメイト達の呟きを見てしまう。
でも平日の昼間に余所者のように駅前を歩いたりする自分に
少しの優越感を胸に感じたりする。

複雑だよね、
切ないよね、
でも気楽だよね、
親は後ろにいるしどこか安心してるよね、

そんな君に、
今度は母が、1番近い身内が、
もう今の学校じゃ無理だよ、って
引導渡す役を担うことになるのか。
今の学歴社会?普通の生活?には君は合わないよと言い渡された次男に、
さらに、今の君には、今の通信は豚に真珠だと言わなきゃいけないのか。


そんな大袈裟なことなのか?


いやいや、
やっぱり、これは単に構造的な問題があるんだろう。
だって、無理があることをやろうと思ってるから、
気持ち的にも身体的にもうまくいかないんだろう。
相変わらずレールの上の時の同じ方式の気持ちや方法で進もうと思ってるからだ、きっと。

そんなこと考えず、感じるだけで進んでいる次男に、
どう気持ちよく次の通信に進んでもらうか、
そこは、マネージャーの母の腕の見せ所なんだろう。
なんて母が張り切ったり責任感感じたりすることで、
なんだかもううまくいかない気がする。

通信の先輩がたまたま現れて、
やっぱり断然近い方がいいよ!
そこで会う友達なんて刹那的なものだよ、
執着するほどの友達なんて見つからないから大丈夫だと思うよ?
結局は自分がどこであろうと勉強するかしないかってだけだよ、

とか、言ってくれないかな・・・

そんなこんなで、学費納入期限がやってこようという
2月の上旬なんだよな。

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