過敏性腸症候群(仮)の次男が通信制高校に転入するまでのお話 その16 〈倒れる時は前へ!編〉

次男が通い始めてからよくいう話は、
「隠キャばっかり!!!どこみてもギャルか隠キャしかいない!!
 やっと友達できてはしゃいでるグループしかいない!!」
1日学校にいると、帰宅後大体言う。
辛辣だな、君・・・。
でも、言っとくけど、君だって陽キャじゃないからね!!!
それにしたって君みたいに友達作るの苦労しない子には
そう見えるのね・・・。
しかし、時間の問題かもしれないよ?
このままぼっち弁当が続けば、君だって、
ようやく話せる友達ができたときに、
ずっと一緒で連れションだって行っちゃうかもしれないよ?
「いや、あの中にはいない。」・・・断言か。

初めてこの高校へ説明会に訪れた時、小さな面談室で待っていると、
机の資料に紛れて、卒業文集が置かれていた。
今年の春に卒業した子達のものだった。
何気なくその素朴な、小学校以来のホチキス留めの文集を開くと、
とても切ない気持ちになった。

開くページ開くページ、
「中学校で不登校になった私が、ようやく見つけた居場所」
「いじめで学校に行けなくなった自分が通えた最高の学校」
「ぼっちだった私にもかけがえのない友達が」

「学校なんて通過点に過ぎない」
「卒業しても不安しかない」
「絶対なりたい自分になって見返してやる」

本当に、いろんな感情がその手書きの文字に溢れていて、
ちょっと泣きそうになった。
会った事もないこの子達の幸せな未来を願わずにいられなかった。
薄いその冊子が、
通信制高校の独特の立ち位置を全て物語っているような気がした。

それを一括りに隠キャの集まりだと言いきる次男は、
まだ、おそらく、言葉を選ばずに言うと、
自分はそこまで落ちこぼれていない、と思っているんだろう。
自分はいじめられたり、ハブられたりしてここにいるのではない、
なんなら大学まで目指しているのだし、
友達だってリアルもバーチャルもそこそこいるし、女子とだって喋れる。

次男は、小学生の頃から演劇の団体で活動していて、
なぜだかその団体には、学校に馴染めない子が比較的多い。
そこで生き生きと自分を発散し、認められ、さまざまな活動をしてきた次男は、そんな学校には馴染めない子達も全然普通にみんなと楽しく過ごせることを普通の子より知っている、と思う。
そこでは、次男も別の顔があって、
学校でも別の顔をしてて、今も何かの顔をしてるから、
そこで隠キャ確定してしまう今のクラスメートが、
演劇の団体にいる普段は隠キャな子と同じ線上にいるってことと
結びつかないのかもしれない。

隠キャ、陽キャって、昔よりずっと明確に分けられてきちゃったね。
本当にそんなの日替わりの子だっているし、
かなりのグラデーションで散らばっているし、
その場だけの子だっているし、
それで苦しんでる子だっているのにね。

なんて考えたりしますが、
とにかく、次男は、自分が思うよりも、普通の子、陽キャの子がいないということで、ずいぶんがっかりしている様子でした。
なんでがっかり?
それは今後明らかになっていくのでしょうか。

この投稿も、通信制に転入するまで、というタイトルだったので、
そろそろ一区切りつけて、終わらせようと思います。
今後は、定期的な報告になりますかね。
noteの使い方がまだよくわかってないので、
「転入するまで編」としてまとめられるといいなと思っています。

ここに書くことで、ずいぶん自分の気持ち、考え方をまとめられたし、
客観的に見ることができた気がします。
あと、納得させられたというか。
私は、普段からおしゃべりな方だし、書く事も苦じゃないので、
こうした場が向いてたのかもしれない。

おすすめ記事として同じようなお子さんの投稿を見る機会があったり、
同じ境遇という方が読んで共感してくださったことも
本当に救われる思いでした。ありがとうございます。
たくさんの方に読んでいただいて、
それぞれがどんな状況なのか、境遇なのか、
どんな思いを抱いているのか、考えると胸が詰まったりもするけど、
顔も知らないあなたの明日が少しでも幸せなものになるように、
無力ながら、祈ります。

がんばりましょ、何もできないかもしれないし、
どうにもならないかもしれないけど、
同じ空の下でこんな人間もいて、あがいてるって思って、
ふふん、と鼻で笑って空でも見上げて。
倒れる時は前!!!

では、また。

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