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実録 私の可能性〜自分に学ぶ生き方のヒント〜26

🌷前回までのあらすじ🌷

幼少期に死別した父親に対し、
私は強い後悔と葛藤を抱えながら生きてきた。



しかし、
6年前に転機が訪れる。
きっかけはガンが見つかったこと。



死別後も続く親からの愛情にふれたことで、
過去を振り返る勇気が生まれ、
私は自分について学び始める…。



40年前。
父親が脳卒中で倒れ、
母は父の入院治療費と家族を守るために
昼夜働きに出る。



その頃から、
家庭内の空気が徐々に殺伐としたものになり、
私は自由を求めて寮付きの看護学校へ。



資格を取って就職するが、
求められる能力についていけずに退職。

再就職先でもつまずいた私は、
転職を考え大学編入を目指す……。



さて。
試験当日までのスケジュールは以下の通り。


試験日

最寄りのホテルに前泊 

宿泊先の予約、職場へ休暇申請

受験票をゲットするために受験料を納めて願書提出

願書取り寄せ

試験勉強スタート  ←今回の話はここから

志望校決める

 


当時は
病棟に勤務していたため、
日勤の日は仕事終わりに喫茶店に寄り、
参考書を開いていた。
  

ただ、
夜勤明けは
眠気と疲労で思考回路が停止するので、
勉強どころではなかった。



帰宅するなり
ご飯を食べて胃を満たし、
そのまま10時間以上爆睡をしていた記憶がある。


それでも
まだ20代だったため、
体力があり、
頭の回転率も今とは比較にならないほど早かった。


当時は想像もつかなかったことだが、
私は30代と40代で
再び試験を受けることになる。 


アラフォー以降に受けた試験の方が
圧倒的に難しく、道のりも険しかった。


そのせいか、
仕事を続けながら勉強をしていたものの、
辛かったという記憶が
ほとんど残っていない。


ところで、
テストを受けるのにもお金がかかる。

勉強代だけでなく、
受験料や試験前日に宿泊するホテル代に、交通費。


国公立の場合、1校につき1万5千円。
私は3つ受験をしたので45,000円。


また、受験校が全て遠隔地にあったため、
前泊は必須であり、
新幹線を利用したため往復の交通費も発生。


最低でも以上の出費がかさむため、
毎月、受験貯金をしておく必要があった。

 

私を雇ってくださった病院には
感謝…である。



ちなみに、
試験科目は一般選抜に比べると少ないため、
より勉強に専念できたと思う。


科目は筆記試験と面接の2つ。
筆記試験では看護に関する専門科目と英語、
そして小論文。


試験対策として
予備校に通うという方法もあったが、

私はお金と時間に余裕がなかったので、
参考書を購入し独学で勉強することに決めた。


その他、
勉強と同時進行で進めていたことがある。

それは
受験校に提出する「志望動機」の作成。


私の動機は
そもそも不純に満ちていた。




〝看護師になったものの、
 ミスばかりで仕事ができず、
 適性がないと確信しました。

 
 職場に私の居場所はなく、 
 これ以上、
 不甲斐ない自分を見続けたくありません。

 息が詰まりそうになるので
 仕事を辞めたいです。


 この先転職したいと考えています。  
 そのきっかけ作りになればと思い、
 大学に入りたいと思いました。


 単に仕事を辞めるよりも、  
 大学に編入した方が
 世間体的にも悪くないと思っています。


 それと…貯蓄がないという理由だけで、
 国立を選びました。

 小学生の頃から勉強は苦手です。
 特に学びたいこともありません。〟




…本音であるものの、
素直に書くことなんてできない。


白紙の願書を見つめながら、
私はひとりで悩んでいた。






つづく



写真引用

https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/iam_s/iam_s_sunset.html

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