【卒論】要約


〈要約〉
境界知能とは知能指数(=IQ)で平均的とされる部分(IQ85-115)と、知的障害とされる部分(IQ70以下)の境目にあたる知能のことである。日本では統計学上人口の約14%にあたる1,700万人が存在すると言われており、学校の30人クラスの下位5名前後がこの境界知能に該当すると言われている。境界知能という言葉が日本で認知されたのは2019年に宮口幸治氏が「ケーキの切れない非行少年たち」という本が契機である。この本では少年院に収監されている非行少年たちの小学校低学年時から見られた認知の歪みを紹介し、境界知能と非行の関係を明らかにした。また内閣府ユースアドバイザー養成プログラムによると境界知能者は軽度知的障害に分類される者よりも犯罪・非行・精神障害に対する耐性が弱く、接する者にも軽度知的障害同様の配慮が求められるとされている。また境界知能者は日常生活においても計算が苦手、感情のコントロールが苦手、注意散漫、適応力の弱さなど苦手とする分野があることもわかっている。境界知能者のこうした現状をサポートすることなく放置することで知的障害や発達障害においてみられる様々な精神障害の併存(発達障害、精神障害と合併して精神障害を患う)が発生することも懸念される。病気の併存はより反社会的行動を引き起こし、社会的孤立を深めることが懸念される。
加えて、境界知能者に対しては現日本の行政・教育の制度が必ずしも追いついているとも言えない状態にある。
(残り400字程度は取材をもとに構成。)


残り
・取材……アポ取り

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