ハンガー【日常アイテム002】

サワフジ

ミニマリストの著名人、ローランドの指南の一つにハンガーを統一するというものがある。ハンガーはミニマリストのリトマス紙であり、人間の性格もおおよそ見当がつくものである。

使用しているのはサワフジの商品だが、個人的にこだわるポイントは滑り止め加工、スリムさと強度のバランス、肩の干し跡が残らないラウンドした角に、溝やフックなどがないシンプルさだ。よく似たタイプのものが百均に売られているが、肩の形状が鋭角気味で服に跡が残ってしまう。また、厚みがあると本数を揃えた時に嵩張り、見た目もよろしくない。あるいはフックと本体の色も似せているので無駄な対比や情報がなく、洗練した印象を受ける。

使い方にも工夫が必要だ。ハンガーを統一するために、洗濯する衣類を厳選する必要がある。例えば、バスタオルやキッチンタオルはハンドタオルと兼用して一種類にまとめる。いわゆる下着もハンガーにかけておかしくないものを選ぶ。それは室内にも室外にも干すことは人目をはばかるもので、ステテコや股引きなど上着とのカモフラージュが可能なものを着用する。形状が崩れやすいニットや厚手のアウターはハンガーではなく物干し竿に直接かける。このようにハンガーに合わせて普段使いに制約をかけるのである。人とものは干渉し合うが、ものとものも然りだ。このような考え方は制作の画面構成にもよく表れている。

昨今、ハンガーといえば多くのデザインが出回っている。機能性よりもデザインが先行したり、多様な衣類に合わせて機能過多になったり。当初、私も有名どころのMAWAやSANWAなどを試したが、実用的な価値は分かりづらいものだ。また生活レベルに合わせて木製などのリッチな素材に移行したり、季節や衣類によっても嗜好を凝らすこともある。あるいはクリーニング時のものをそのまま使用したり、イージーケアの服ならば熱乾燥のある洗濯機で済ませればハンガー自体が必要ない場合も出てくる。

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