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極限までストレスを減らす工夫

趣味でミニマリストをしている私が気にかける基準の一つにストレスがある。日々の暮らしで自分のリソースを適切に分配することは難しい。丁寧な暮らしと称して数多の工程を脳に課し、無意識の疲労を強いていないだろうか。ルーティン化された行為は小脳で処理されるというが、それすらもストレスが全くないというわけではない。

例えば何かを飲むための容器だ。グラスなら比較的、重く、冷たく、硬く、割ってしまうのではないかという緊張感が常にある。凶器にもなり得るなら当然だ。1日10回以上は手にするもので、その度にそうしたイメージを脳に届けてしまうことは私にとってはすごく負担になる。考え事をしていてはグラスを持ち上げて歯にぶつける事もしばしば。洗う際も含め、グラスを机やシンクの上に置くことも気を払うものだ。カチャカチャと甲高い音がすることもまたそうだ。
したがって素材に関してはプラスチック一択となり、注ぎ直して何度も味わう趣きよりも注ぐ回数を最小限にできる、量に優位なタンブラー型を採用している。また、放射相称性の形であることも大切なことだ。取っ手がついた容器に対して私が思うことは、右手左手どちらで取るか、近い方から取るか利き手で取るか、あるいはどの指を引っ掛けるかなど、洗う際も含めて無意識の思考が多岐に渡りストレスになる。取っ手の役割もまた考慮できるが、そもそも手で触れられないほどの熱いものを飲むことはあまりしない。熱いものも冷たいものも口腔や代謝にとって望ましくないので飲食は常温を心がければ、プラスチックのタンブラーでおおよそは事足りるのだ。
もちろんグラスの方が味覚、正確には触覚に特に作用して飲食の体験を豪華にする。口当たりはグラスの厚みで微調整されたりと奥が深いのは当然で、ここで線引きすべき事は無意識の嗜好を排除する事だ。私はこれをストレスの住み分けと考えている。ストレスをかけるTPOを厳密に考え抜いて操作することがミニマリストの本質ではないか。

添付している写真はDAISOの百円商品だ。使用して2年ほど経つが、傷やくすみなどが気になってくれば、それがストレスとなればまた買い直すのだ。消耗品と割り切っていれば消耗することにストレスを感じない。ものを愛用しても執着はしないということが私なりの流儀だ。

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