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映画日記『わたしの幸せな結婚』

ラブストーリーだと思ったら


もしも私が本当はすごい能力を持っていたら。
もしも私が実は両家の娘で政略結婚することになったら。今は不遇だけどそのうちすごいミラクルが起きてくれたら。時々、もしも、を考えて想像を飛ばすことがあります。

映画の内容はあまり書きませんが、『わたしの幸せな結婚』は結構面白かった。娘と映画でも行くか〜と思いつき、何を観たいか娘に聞いたらこれがいいというので保護者として行っただけだったのですが。ちなみに娘は顎木あくみさん原作のコミックがきっかけで観たかったようです。

目黒蓮さん主演だし、アイドルによるアイドルファンのための映画?タイトルからしてラブストーリー?と思ったくらいほぼ何も知りませんでした。
映画が始まる前、娘が私に向かって誰それが「イノー」で誰それは「ムノー」なんだけども、とか話しかけてきたのだけど何のことやらさっぱり状態。それほどに何も知らなかった私でも面白かった映画。

観終わってすぐにきっと言うでしょう


さて、これがなかなか良かった!
観終わった私たち親子の会話は開口一番「けっこう面白かったね」。
で、劇場を後にする人々も「あんがい面白かったね」と言い合っているのを確認。
そう、きっと観終わってすぐ「けっこう楽しめたね」系の感想が出てきそうな映画。

ストーリーは継母と姉妹にいじめられるが王子様と結ばれる「シンデレラ」のようなもの。ですが、このありがちなストーリーに娘が「いのー」とか「むのー」と言っていた家柄も絡む設定がうまくはまっています。

目黒蓮さんの華のある存在感、そのほかの出演者の皆さんも役にはまっていて違和感がなく、映像美、アクションシーンなども楽しめて最後まで飽きることがない。和の醸し出す雰囲気、家系が背負う厳かな雰囲気、しかも、これ続編ある?と思わせる終わりかた。よきよき。

娘によるとコミック版とは若干違いがあるそうだけど十分楽しかったらしいし、私は原作知らずの立場でしたがストーリーを掴んで楽しめました。

もう少しこのあたり丁寧に描いてくれたら、と思う部分はありましたが。例えば清霞様が美世と出会う前の冷酷とされたキャラがもう少し描かれていたら美世と出会ってから変化していく様がもっとグッときたのかな、など。
とは言え、映画ですから2時間程度の枠に収めないといけないですもんね。全体的には映画館で楽しむにふさわしい仕上がりでした。
これはもう一度観るかも。

ちなみに小説版も追いかけてます。

自分はどのキャラかで楽しむ


この世界に生まれていたら、私はイノーだろうか、ムノーだろうか。実母、継母、妹、ゆりえ、美世、どのキャラだっただろうなあ、と脳を飛ばします。女性に生まれるとも限りませんけどね。
甲斐甲斐しく家事をするキャラでもないし、王子様にみそめられる何かを持ち合わせてもいないし、何か能力を持って生まれそうな血筋でもないし、わがまま放題のお嬢ちゃんに生まれてお屋敷育ちできるほどの裕福な生まれじゃないし、町の人A、くらいが関の山かな。ということで自分の胸に手を当てて、謙虚に生きなければ、分相応で生きなければだぞ、と思うのでありました。


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