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【R4第19回「開拓者の時間」レジリエンスの磨き方

 福島県立安積高等学校では、令和4年度入学生より、履修する総単位数を1時間減じて、週に1時間の頻度で「開拓者の時間」という特色ある時間を時間割に設定してます。

 これまでの開拓者の時間では、レジリエンス力を高めることの必要性について何度か話題にしてきましたが、では、実際にどのような方法で高めるのか? という方法論についてはほとんど触れてきませんでした。
 令和4年12月1日に実施された、第19回では、ワークショップ「レジリエンスの磨き方」(スキル編)と題し、教務主任が担当しました。

 冒頭では、何の検査かは明かさずに、心理テストを行いました。

 実は、この内容は「学校教育実践学研究(2002)」で示された36の質問によるレジリエンススケールからのテストでした。

安積高校138期生に実施した36の質問からなる心理テストの結果

 本来は4択で検査するものであるが、ワークショップ中に即時に生徒に開示する必要性から、Yes,No,の2択で実施し、GoogleFormの採点機能を利用して作成ました。
 36点満点が4人もいるなど、比較的レジリエンス力の高い生徒がいる一方で、得点が1桁の生徒が9人いるなどネガティブな思考の生徒も見受けられました。

 その後、レジリエンスを高める方法として、アルバート・エリス氏によるABCDE理論が紹介され、異なる受け取り方・感じ方を意図的に仮定することにより、新しい効果が生み出され、別な結果(気分・感情・感覚・行動)を導き出せることを学びました。
 生徒たちは、実際にABCDEの枠を使用しながら、過去にあった実際に嫌だったことについて、分析しました。

 自分の思考の傾向を理解したり、自分の強みを見つけるエクササイズ、24の強みリスト、自己効力感を高めるエクササイズなどに取り組みました。

【生徒の感想より】
 今までは一概に、「レジリエンス」と言われても何を意味しているのか分からないし、調べてもいまいち理解ができなかった けれど、今回のワークショップで短時間でポジティブな状態に回復する力のことであるのだとわかりました。私の場合レジリエンスの点数が16 点と 少し低めだったと思うので、今回学んだレジリエンスを鍛える三つのポイントを意識して少しずつレジリエンスを鍛えてき たいと思います。

 自分は自己肯定感がとても低いので、自分の強みを確認することで少しは自信をもつことができた。いつも出来事の結果だけ、とくに数字や他人との比較を気にしているが、それに至った経緯や道も向き合わなきゃなと思った。それでも結果は結果だから改善しなきゃいけないし努力する必要があると思う。自己肯定感という言葉は何回も聞いたことがあっ たど、自己効力感は初めて聞いたので意識したいと思った。

 これからの人生のどこで挫折を経験するかはまだわからないけれど、その苦しい時期を迎えたときに、逃げるのではなく迎え入 れて自分を成⻑していけるようになりたいと思いました。そして、辛いときは必ず次の成⻑につながると思って生活していきた いと思います。


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