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#14 育児をする上で、心のよりどころにしてきたこと
念願の第一子の産休中、これから始まる育児に向けて道標(みちしるべ)を探しに図書館へ向かいました。
そのとき、いちばん心に響いたのが「子どもへのまなざし」という、児童精神科医の佐々木正美さんの一冊でした。
要求が満たされたとき、子どもは人を信じることができる
その本の中で佐々木さんは、乳幼児期の育児でいちばん大切なことは、「子どもの要求や期待にできるだけ十分にこたえてあげる」こと、
なぜなら、子どもは要求にこたえてもらうことで、人を、自分を、世界を、信じられるようになるからだ、といわれていました。
子どもは、伝えた希望が望んだとおりに、かなえられればかなえられるほど相手を信じるし、相手の人をとおして多くの人を信じるし、それよりなにより自分自身を信じるし、自分が住んでいる環境、地球、世界を信じることができるのです。
私はその考えに強く共感したので、この教えを心のよりどころに育児をしてきました。
私は、子どもを幸せにしたいからです。
まわりの人を、そして、自分自身を信じられる子が幸せだと思うからです。そして、まわりの人を、自分自身を信じられる幸せな大人へと自立していってほしいと願うからです。
だから、赤ちゃんのときから、子どもが望んでいるあろうことは、無理でないこと以外は、できるだけやるようにしてきました。
そんな私を見て、「甘やかしすぎだ」と親に言われることもありました。
しかし、佐々木さんは下のように断言されていました。
子どもが望んだとおりに、あれこれ満足させてあげるということは、過保護になって、しつけをしそこなってしまうという人が、まだたくさんいます。
しかし、過保護で子どもを、本当に育てそこなったという事例を、私はみたことがありません。
私はそれが嘘とは思えなかったので、「できるだけ子どもの要求にこたえる」ということを心のよりどころに育児をしてきました。
まだ、一番上の子が5歳。わがままで甘えん坊の困ったおねえさんです(笑)。でも、今のところ、まわりの人や自分を信じられる幸せな子に育ってくれていると感じています。
子育てはまだまだ始まったばかり。
子育ては、これからもずっとずっと続きます。子どもが自立するまでの道のりは長いです。私の選択が本当に正しかったのか分かるのは、ずっとずっと先です。
でも、少なくとも、この佐々木正美さんの教えを心のよりどころにしてきたからこそ、子どもの喜ぶ顔がたくさん見られて、育児をより楽しむことができてきたということだけは、自信をもっていえます。
いま、この瞬間を、幸せにしてあげよう、その積み重ねが、この子のしあわせになるのだという育て方がいいのです。
先の不安にとらわれるよりも、今この瞬間の幸せを大切に積み重ねていきたいです。
もちろん、先を見据えることは大切です。
でも、究極的には、今、この瞬間を幸せにしてあげよう、そのために私のできることはやろう、ということしか私にはできないと思います。
佐々木さんの保護者や保育者に向けての講演をまとめたものなので、語り口がとても優しいです。
大切なことを優しく何度も何度も語りかけてくれます。
でも、押しつけがましさもなく、大好きな一冊です。
育児という道に迷ったとき、心を取り戻すために何度も手に取る一冊です。
もし、育児に関する参考になる本をお探しの方がいたら、ぜひ手にとって見てください。
読んで下さるあなたがいるから、今日もnoteが書けています。 またお時間のあるときに見に来てくださると嬉しいです。