【雑記】あなたの地図はどこから?
わが家には世界地図がふたつある。
普段よく目にする⇩この⇩地図と、
普段あまり目にしない⇩この⇩地図だ。
上の「よく目にする地図」は日本が真ん中にある。
下の「あまり目にしない地図」はイギリスが真ん中にある。
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私はどうやら頭が固いらしく、
目に見えるものをそのまま受け止めてしまう。
物事には多角的な面があることをスッポリと忘れてしまう。
だから、
中国留学中に初めて「イギリス中心の地図」を見たときは思考が停止した。
「そうか、視点が変われば地図も変わるのか・・・」
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中学生の頃。
日本がかつて「極東」と呼ばれていたことを知った。
正直、なぜ「極」東なのか理解できなかった。
「地図の真ん中にあるじゃないか」
「端っこじゃない」
ずっとそう思っていた。
大学生になったあの日まで。
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幼い頃からハリウッド映画を好んで観ていた。
特にアクション映画が好きだった。
アクション映画でたびたび出てくる「たかとび」のシーン。
アメリカで罪をおかした犯人たちは
簡単にヨーロッパへ逃走していた。
でもなぜヨーロッパなのだろう?
ずっと疑問だった。
アメリカからヨーロッパ。
地図の端から端だ。
アジアに逃げれば近いのに。
ずっとそう思っていた。
大学生になったあの日まで。
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大学生になったあの日。
語学留学生だった私は、教室の壁に貼られた地図を見た。
ほんとうに何気なく。
沖縄と上海の位置関係が知りたかっただけ。
それだけなのに・・・
世界の半分が逆転した。
アメリカが思っていた位置になく、世界の中心はイギリスたっだ。
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その瞬間、
全てを理解した。
なぜ日本が極東なのか。
それはヨーロッパ、ひいてはイギリスを主観に世界を見ているから。
なぜアメリカからヨーロッパに逃走するのか。
それは大西洋を渡ればすぐそこだから。
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「日本中心の地図」は日本以外ではほとんど見ないらしい。
世界基準は「イギリス中心の地図」なのだそうだ。
私に地球儀をみる習慣があれば、
もっと柔軟に世界を見れたのだろうが、
あいにくそんな習慣はない。
だから、
わが家には「日本中心の地図」と「イギリス中心の地図」の両方が並べて壁に貼られている。