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【読書メモ】『からっぽになったキャンディのはこのおはなし』
基本情報
タイトル:『からっぽになったキャンディのはこのおはなし』
著者:大久保雨咲(作)、出口かずみ(絵)
読了日:2024年7月23日
メモ:図書館から
引用と感想
さいごのキャンディがいなくなると、ふたが、スンッと、とじられました。
(みんな、いなくなっちゃった……)
はこは、自分のうちがわが、すぅすぅするのをかんじました。
「あぁ、なにもない。
ぼくは、しょうしんしょうめいの、からっぽだ……」
自分を「価値あるもの」にしてくれているナニカがなくなった途端に足元が崩れる感覚。
「はこ」の不安と無力感が伝わって少し怖い。
「ゴミばこさんは、いいな。いつだって、ゴミばこで」
「あら、そうかしら」
「ぼくはいままで、キャンディのはこだったんだ。
でも、その……、
キャンディたちがいなくなったら……、
ぼくは、ただの……からっぽのはこだ……」
自分に無いものをうらやむ気持ち。
自分の役割を、使命を理解している人をねたむ気持ち。
幼い「はこ」はなにも出来ず、先の展開が不安になる。
まいにちこんなにたのしいのに、はこの底にはいつだって、ちいさなちいさな不安があるのでした。
夜になって、みんながねしずまったころ、はこは、息をもらすように、こっそりとつぶやきました。
「あぁ……。いつか、また……、
みんな、どこかへいってしまうんじゃないのかなぁ……」
新たな仲間たちと出会う。
楽しかった日々がよみがえる。
でも、自分自身に価値を見出したわけではないので、不安がぬぐえない。
自己肯定感と承認欲求。
「はこ」はどうすれば、自分自身を受け入れられるのだろうか。
全体まとめ
最近なにをしていても「noteのネタになるかな」と考える自分がいる。
本や映画に集中できず、後ろめたい気持ちになる。
初めてやるSNSで「承認欲求」というやつに囚われているのかもしれない。
自分の価値はなんだろう?
自分はどうしてここにいるんだろう?
自分は何のために生まれてきたのだろう?
「はこ」はずっと悩み続ける。
子どもには少し難しい内容な気がするが、大人が難しく考えすぎているだけかもしれない。
子ども達ならこの「はこ」に、なんて言ってあげるのだろうか。
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