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入社2週間で折れかけた社会人デビューの思い出

4月1日。毎年この時期になると新社会人っぽいフレッシュなスーツ姿の若者を街でよく見かけます。
SNSでも“新社会人”というワードがトレンド入りしていたり。

その度に自分が新卒で入社早々に挫折しかけたことをよく思い出しています。

僕が新卒で入った会社は規模もそこそこ大きく、その年に採用された新卒はだいたい30〜40人くらい。
そこから基本的に全国にある支社にそれぞれ配属されていくような形でした。

その各配属先に散らばる前に、入社直後の2週間は東京の本社で近くで合同の研修が行われたのですが、僕はその同期たちとのたった2週間の研修がなかなかに苦痛でしたw

就活レースを勝ち残った(自分もそのはずですが)同期たちは、イケイケでキラキラしていて、いわゆる“意識高い系”のような印象の人たちが多かったです。

そんな彼ら彼女らが、講師の決め事ではあったものの「おはようございます!今日もお願いします!」と全員が気持ちのいい口調で研修会場に来るたびに声を響かせていました。
そして研修の講義中もみんな積極的に発言して、講師が求めている姿勢を示す人たちが、もちろん講師にも人事の社員さんにも気に入られていたように思います。
それは至極当然で健全な姿なんだと思うけれど、引っ込み思案で根暗な自分にとってはそこからすでに居心地が悪かったです。

それぞれが入社にあたっての意気込みを発表する場面では「新人賞とります!」とか「年収○○○万目指します!」とかギラギラしている人もいて、自分とは住む世界が違うとビビるほど。
そして各日の研修終わりにはその日の学びを全員の前で発表する場面では、ほぼ全員が二言目にはPDCAサイクルを絡めてそれらしいことを発表していてました。
そのおかげで、PDCAというワードに嫌気を覚えるにはこの2週間は十分すぎました。もうそれええって!てな感じにw

いや絶対みんな普段そんなんじゃないじゃん!とか思いながらも、結局自分もそれらの空気に準ずるしかありませんでしたがw
とにかく全員がロボットみたいにさせられているその空気が気持ち悪くて、正直しんどーってなっていました。

言い訳をさせてもらうと、入社直前で希望を出していた職種じゃなく、営業での配属になっていたこともありモチベーションが無いに等しかったからという原因も大きい気がします。

そんな状態で希望に満ちたその同期たちとも上辺の仲良さ以上には親密になれず、研修期間中の夜に飲みに行こうぜーみたいな場にも参加せず、逃げるようにホテルに帰っていました。

特に大きな失敗をしたわけではないですが、他の皆みたいに前向きにやる気を出せていない自分に劣等感を抱いていたと思います。

研修最終日の同期全員での打ち上げだけはさすがに参加しましたが、その頃には“健全”な心持ちであろうみんなに対して、自分が“不健全”だと思い込んでしまっていて、その場すら居心地が悪く感じてしまっていました。

それでも結局、各配属先に分かれればほとんどの同期同士はバラバラに散らばり、自分もなんとなくその後しばらく仕事をこなす毎日が普通になりました。
そして意外にも、その研修でトップクラスに意識高そうに見えていた人たちの中でも早々に辞めていく人がそこそこいて、なんとなく盛者必衰の儚さを感じることもありましたw


これを読んでくれた新社会人で似たような不安を感じている人がいたら、どうか自分を追い詰めすぎないで!
あなたは“不健全“なんかじゃないぞー!

あとここまで書いておいてなんですけど、自分から劣等感の壁を張らずに話せば、案外同じような気持ちの人もいたと思います。
実際いて、その後お互いに愚痴を吐き出すうちに結構仲良くなれました。

それでも仲を深めるのが苦手な人は、仲良くしなきゃ!と無理する必要もないと思います。
そんな無理をしなくても仕事には取り組めるし、やっていく過程で自然とちょうどいい距離感まで縮まっていくはずです。
その点においては職場が学校とは違うことの良さだと思っています。

だから新社会人のみんな!
新しい環境になれないことばかりでヘトヘトになると思うけど、自分の心に優しく、メリハリをつけて楽しい暮らしを送っていこ~。

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