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#153 仕事を見つめ直すタイミング

先日、現場を回っていた時の事。

井戸の洗浄作業を行っていると
汲み上げた水を求めて
村人が集まってきました。

タライやポリタンクを片手に集まり
水を汲んでは頭の上に乗せて
家に歩いて持ち帰っていきます。

ここは町から離れた小さな村。
この村には別の井戸があり、
ポンプで水を汲めるはず。
ところがこのポンプが
故障していて水が汲めないようでした。

そんなこともあり
作業中の井戸から汲み上げた
水を求めて集まってきたようです。


この風景を見ながら、
以前と比べて心境が変化していることに
気が付きました。

初めて海外に仕事で来た時、
水に困っている住民に
井戸を作り水を届ける仕事に
大きなやりがいを感じていました。
自分なりにできることを考え
実践してきたこともありました。

それから10年以上経った今、
同じように水に困っている住民に
水を届ける仕事をしているのですが、
初めて来たときのように
心が動かないのです。

頭の中では、社会貢献できる仕事で
人の役に立っているはずと
理屈で分かってはいるのですが、
腹落ちしないのです。

10年以上同じような仕事をしていると
当然のことかもしれません。

一方で、同じような開発援助に係わる
仕事をしている知り合いの中でも
依然として精力的に動いている人もいます。


やってみたかった仕事であっても
同じことをしていては
心が凝り固まってしまうもの。

そうは言っても、その仕事が
嫌になった訳でもない。

仕事に対する向き合い方を
見つめ直すタイミングかもしれません。


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