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岡本太郎さん著「自分の中に毒を持て」が優しい世界すぎて、宙を舞った話。

数々の著名人が「人生を変えた本」として紹介していて、ずっと気になっていた本を読むことができました👀

岡本太郎著『自分の中に毒を持て』

独創的な作品を次々に世に送り出し、天才と呼ばれた岡本氏が、その溢れ出るエネルギーのままに書き下した本。

読んでみますと、血気盛んな内容とは裏腹に優しい世界が広がっていました。
その心地よい世界に身を委ねてページをめくると、最後のページを終えた頃には宙を舞いたくなりました。いや、舞いました

毒を持ちたい方も、宙を舞いたい方も、ぜひ本をチェックしてみて下さい。

この記事では、毒を持てという内容を読んだ私が、いかにして宙を舞うことになったのかをご紹介します。

私にとっての岡本太郎氏(とばして大丈夫)


岡本太郎さんは私が生まれる前に亡くなられており、その存在を身近に感じることはありませんでした。
それでも、「岡本太郎さん」という名前を意識したことが人生で2度あります。

1度目は、映画『20世紀少年』を観たときです。この映画(原作は漫画)には、岡本氏が手がけた太陽の塔が登場するシーンがあります。大阪万博のことを知らなかった当時の私は、映画で初めて太陽の塔と出会い、その独特さに目を奪われたことを覚えています。この塔は一体何なんだろうと、両親に尋ね、岡本氏の名前を初めて聞きました。

2度目は、アニメ『NARUTO』を観ていたときです。このアニメ(原作は漫画)に登場するデイダラというキャラクターは、「芸術は爆発だ」という決め台詞を放ちます。この言葉に衝撃を受けた私は、なぜか「芸術は爆発だ」とググってみることにし、岡本氏と再会することとなりました。

ただ、岡本さんの作品を鑑賞したこともなければ、伝記を読んだことはないまま、今に至ります。

本を読む前と後で自分が変わったこと

本を読んで一番変化したのは、根拠のない自信を持てるようになったことです。

本を読む前は、なんとなく気だるい日々が続いていました。
夏の私はめんどくさがりを極めており、セイウチのように床に転がってます。(ちなみに冬はカメのようにコタツにこもります)

しかし、本を読んだ私は、鷹(ホークス)に進化を遂げたのです。
(ホークス)をわざわざ添えたのは、かっこいいからに決まっています。

つまり、岡本太郎氏の言葉が私に翼をさずけてくれ、自由に宙を舞えるようになった感覚があります。

読み終えた瞬間は元気が溢れてきまして、外へ飛び出しラーメン屋さんに行くという偉業を成し遂げました。(出たのはいいが、めんどくさがりは残っている)

ラーメン屋さんは説得力に欠けますが、それ以降も溜まっていたやることリストなるものを片付け、人と交流する機会を増やし、料理に精を出すなど、行動的な自分を取り戻したのです。

そして一番の変化は、根拠のない自信が湧いてきたことです。行動をしたから自信が湧いたのか、自信が湧いたから行動的になったのか、はたまた双方か。

根拠のない自信をくれた岡本氏の言葉


本に吹き込まれている岡本氏の言葉はどれも心を揺さぶるものであり、清々しいほど一貫していました。

それは、「安全な世界に留まるな!常に危険な方を選べ!」ということです。これが毒を持つことの正体だったんですね。実際に岡本氏はその生涯を通じて、スリル満点な道を選び続けたようです。
それこそが彼にとっての「生きる」ということなのでしょうか。(岡本さんのことを詳細には存じ上げない人間による勝手すぎる解釈)

これを知った私は思いました。

なんて優しい世界なのでしょう

岡本氏にとって最も避けるべきは、安全・安心だと大多数の人が思っていることを選び続けること。「そんな生ぬるい人生はあかん!」と本書でも主張されています。そして、人生を通じてその価値観を体現されています。

生き様がものすごく潔くて、真っすぐで、人間らしいなあと思いました。
そして、人がどんな道を選んだとしても、それが他人の価値観を反映したものでなく、本人が全力で立ち向かった道であれば、それでいいんだ、突き進め!と肯定してくれるような存在だとも思いました。

選択肢が無限に増え、他人の(偏った)情報が流れ込んでくる現代において、己と向き合い本能に従って生きることを肯定してくれる本書。
苦しい道のりでも、批判されても、それでいい、それがいいと包み込んでくれるような言葉の数々。(粗削りでトゲトゲしい言葉遣いでしたが私には優しく聞こえたものです)

読み終えたときには心が澄み渡っており、なぜか自信が込み上げてきました。

そして宙を舞う

毒を持ちたい方や、宙を舞いたい方は、ぜひ読んでみてください。

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