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詩作 さすらいのぞんびさま

さすらいのぞんびさま
天は我らをご存知か
何マイルを越えて
死体は運送され
廃棄を辿る

女よ乙女よ母さんよ
いつも悲劇のヒロインよ
いつ立つ殺伐宵の寝に
逃げる愛を追いかけて
今宵よ今宵よ死に体で

さすらいのぞんびさま
リストラでほーむれす
金なき友なき仕事なき
泣き鳴き慰き亡き世の常を
そこはかとなく無情を悟

ああ、他愛、嗚呼
欲望という神よ
死体からも吸い上げるというのか
この孤独な身体で
この渇れた灰色のこころで
旅を続けろというのか

さすらいのぞんびさま
いや人々よ群衆よ
お客さまさまクレーマーさま
死んでいるすべての者よ
ぞんびと化した身体で何処に逃げるというのか
まるで死体は動いていない
まるで死体は動いていないではないか


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