行政書士の学習をしていると、ダブルライセンスについても気になってくる。
そこでChatGPTに、行政書士のダブルライセンスのメリットとデメリットを訊いてみた。
行政書士で「求人市場での競争力を高めることができ」るかは疑問。それに、行政書士に資格更新はない。
首を捻る回答もあるけれど、他のメリット・デメリットにはなるほどと思う。特に「領域の幅が広がる」と「スペシャリストとしての深さが欠ける」については、今読んでいる『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』が参考になる。
タイトルからわかる通り、本書は幅を広げることの有効性を説く。もちろん、深さが重要でないということではない。士業はスペシャリストなので、専門分野では深い知識が求められる。だが、それだけでは不確実性が高い環境には対応できない。
本書第9章では、化学メーカーの3Mで行われた研究を紹介している。
3Mには、社内の優れた科学者に贈られるカールトン賞(「3Mのノーベル賞」と呼ばれる)がある。この賞を受賞する可能性が高いのが、一つの技術に専門特化したスペシャリストでも、多くの分野にまたがって幅広く仕事をするゼネラリストでもなく、「ポリマス(博識家)」と名付けられた人材だった。
同じパターンが繰り返され、正確なフィードバックがすぐに得られる環境では、スペシャリストが強みを発揮する。しかし、世の中の大半の領域はルールが明確でなく、フィードバックは遅くて不正確だ。そんな不確実性が高い環境で結果を出すには、幅の広さが重要となる。ポリマスが活躍するのは、科学の世界だけではない。
行政書士をはじめとする士業も、将来を見通せない激しい変化の直中にいる。そんな環境で生き延びるには、幅を広げることが必要ではないだろうか。ダブルライセンスは、その手段の一つとして一考の余地があると思う。