就職面接で受からない人の話、僕が受からなかった時の話

アルバイトや正社員を含めて多くの場合は面接試験があります。一般的に希望先への合格率は5%程度と言われていますが、実際にはもちろんブレ幅があります。
(一般論で書類選考3割、一次面接3割、最終面接5割の合格率と言われている)

今回の記事では僕自身、そして僕の知人友人、何より実際の人事責任者の方から聞いた話を含めて面接試験に落ちやすい場合についてお話ししようと思います。もしも実際の面接試験について助言が欲しいという方がいらっしゃいましたらコメント等別途連絡を頂ければ可能な範囲で対応します。

 面接試験で何故落ちる?
多くの場合書類落ちは何件もありますが面接試験に臨んだ場合、ほとんどの受験者は歓迎されます
企業側としてもお金や時間をかけて雇用したい社員を見極めたい訳ですから、そのコストを無駄にする会社があれば明確な誤りと言えるでしょう

では何故落ちるのか?
僕が考えるに大きく分けて「やる気が見えない」、「任せる仕事に対して能力不足」、「発言に嘘や不明確が見える」ほとんどの場合これに尽きます。一つずつ解説していきます。

①やる気が見えない

求人要項や募集情報には求める人材の情報が書いてあります。こちらに目を通していない、及びその情報に対して自分の説明やPRが出来ていない人はまずやる気がないと言えるでしょう。
僕が実際にあった例で言うと「挨拶が出来ない」/「ドアノックする時にドンドン!と非常識に叩く」という人がいました。当時、中小企業で働いていた時の現場ではよほどのことがない限り採用されていましたが、こうした最低限のマナーも出来ない人はやる気がないと言えるでしょう。当然落選されました。

やる気がない=仕事を覚えてステップアップが無い
ステップアップが無い=「正社員だと昇給やボーナスに悪影響」「バイトだと解雇」に繋がります
同じ時給や給料を払っても成果に繋がらない場合は会社からしても不要な人材と判断されます。会社はわざと当人に悪影響を与えるのではなく、結果的にお互い悪影響になってるということです。これらを見越して面接時点で損切りされます。故に試験で落ちます。

その最も『やる気』を見られる一例として「見た目」と「話し方」があります。
服装や髪型のエチケット、カバンや靴といった身に付けるもの、挨拶や立ち振る舞いはその人のやる気を示しています。
不衛生な格好で仕事をしたり、挨拶の出来ない人を雇いたいと思う会社はありません。慣れなくとも一生懸命言葉を選んで説明をしたり、自身の資料を用意したり、そう言った準備の姿勢も面接に含まれています。当然ですが面接時間に遅刻しないことは言うまでもありません

そもそも面接試験はワガママ大会やセリフの発表会ではありません。会社と受験者の意見をすり合わせて合意を目指す場所です。
「自分はこう言う人間なんだ。こんなお店で、部署で、働きたい!」という夢や目標を持つのも良いのかもしれませんが、会社側から見たやる気の部分に全く関係ありません。やる気の見えない見た目をしている人にそんなことを言われても無視されるだけです。
「『あなたの会社の募集情報を見て、自分の〜〜という能力がお役に立てる』し、自身もそれを希望しています。」ということを説明しないといけません。
〜〜という能力をもって貢献できる!ということを適した格好と話し方で準備し伝えるべきです。
これらが見えないとやる気がない=将来的にいてほしく人になる、と判断されます。

②任せる仕事に対して能力不足

ITであればPC、営業であれば顧客との交渉、現場系であれば機械操作や専門技術、どんな仕事でも立場に応じた相応の能力を求められます。
若い人が採用されやすい理由を話しましょう。能力が仮に不足していてもこれからの将来性、体力気力、失敗した時のカバー、学習能力、会社のカラーを得やすいところ、こう言う部分を見て多額のコストをかけて採用してもこれらの要素に人材投資しています。
ですが20歳中頃からそれらは切り替わり「即戦力」として求められます。30歳前半になるとグループや集団のリーダーとしての実績が求められます。そこの判断基準の中に「〜〜を何年やってきた」、「〜〜という資格がある」、このカテゴリは最低限の判断基準です。持っているから優遇されるではなく、持っていて当然のもの、という意味です。任せる仕事に対して適任かどうかは別問題です。

中型自動車第一種運転免許があるから明日からトラック運転手として日本全国どこでも営業できるわけではありません。
フォークリフトやクレーン(玉掛け)の講習を終えたからと言って明日からどの倉庫でも物流作業が出来るわけではありません。
会社ごとのルールに則って日々の仕事をレベルアップさせ、失敗した時のカバーと反省の経験が必要になります。これらを話したときに初めて資格や求められている能力に対して不足がないかの確認ができます。これらの確認ができないと能力不足と判断されかねません。故に落選します。

転職、新卒就職において、もっと言えばアルバイト含めて必ずしも希望通りの職種に行けるわけではありません。むしろ多くの人が本来自分の目指していた夢や希望先とは違う働き先で働いています。
だからこそ望んでいた進路であれ、そうでない場合であれ、自分にそういった能力があることや経験があることを証明する必要があります。

実際の大手転職エージェントの方から話を伺ったところ、例えば「物流部で3年頑張りました。体力や資格もあります。」で終わるとエージェント側も転職先に物流しか紹介しにくいとのこと
しかし物流の求人が少なければ当然紹介できる件数も少なくなります。

転じて「物流部で3年頑張りました。体力もありますし周囲の人間との団結やお客様との話し合いも勉強して、互いに良い関係をキープしています。」とすると営業やカスタマーサービスの仕事も紹介して貰えます。紹介してもらえればあとはレベルアップした実体験と解決した事例を証明するだけです。
全ての部署、働きが華型として求められる訳ではありません。求められている募集(能力)に対して適した経験(出来事)とレベルを話すべきです。

夢や目標を諦めろと言うわけではありません。
そうしたものがあるなら、自分に適した能力があるかを、会社から見て自分が必要とされているかを、見極めることです。そこに具体的な説明が出来ないと会社も不利益と判断して落選されます。
もしそこでこだわり抜いたとしても合格出来ない以上は無職のままということです。

③「発言に嘘や不明確が見える」

面接官「もし受かったらどこの部署で働きたいですか?」
僕「はい!御社で働けるのであればどこの部署でも頑張ります!」

「いえ、そうではなくて。どこで働きたいのかという意味なんですけど」
「あっ、えーと・・・ では・・・ 飲食部で」

これは僕が実際に落ちた面接の発言です。当時はやる気アピールの一つとしてそういう発言をしたのだと思いますが、実際に今見返すとただやる気が空回りしているだけです。
何でもやります!しっかり頑張ります!という発言は一見やる気があるように見える部分もありますが、現実問題は自分のことをちゃんと説明出来ないので誤魔化してるように受け取られます。始めは3割程度の疑いの目でもそうした言葉から100%不信に変わります。

「自分は物流部員として毎日体力的に厳しい仕事もこなしています。ただ漫然とやるのではなく、周囲と声かけをしたりドライバーや顧客と交渉したり、事前に倉庫配置を工夫して負担を軽減する準備をしています。」
「ですからもし御社で働けるのであれば、体力的な仕事であったり営業マンとして顧客と交渉出来る部署に就きたいです。」
と言えばまだ根拠と実績を証明する足掛かりの発言ができます。

これは転勤や夜勤(休日出勤)といった一般的に避けられがちなワードが使われた時も一緒で
「可能であれば転勤はなしでお願いしたいですが、会社からの要請であればお応えします。」と言っても無理があります。実際に僕も落ちました

「僕は1年間、ずっとアルバイトをしていました。水と最低限の食事睡眠しか取っておらず、それ以外は全て働いています。」
「ですから就職活動はおろか、電話の一本も履歴書を書くことも出来ませんでした。しかしこれは正しい行いであると自分で疑っていません。」
これは僕が実際に友人から言われた言葉です。30歳を超えていつまでも定職に就かないことを指摘した時に発言されました。

こんな言葉を使う人を仮に会社で雇うと、会社にとって損失になります。会社は商品やサービス等を提供して報酬を得る場所ですから、こんな言葉をお客様の前で使うと信頼をなくしてしまいます。

誤っているポイントとしては
・1年間ずっとアルバイトをしていると、次の就職活動に悪影響が出ること。履歴書の空白期間として扱われること
・最低限の食事睡眠であれば金銭面も健康面も不利になること
・そこのアルバイト先で正社員にならない理由、何故バイトなんですか?を問われること
・就職活動の一切が出来ないのは自分にスケジュールを組むやる気と計画性がないこと
・正社員として技術や経験を積んでいないためその計画性の無さを疑わない低レベルな自己判断能力(無責任)ということ
・厚生年金や保険、退職金、賞与、福利厚生、基本給の昇給それら殆どを棒に振るってアルバイトをする利点、という部分の説明がないこと

無職期間やアルバイト期間が長引くと上記の項目に対して説明しないといけなくなります。しかしながら理論的に正しい説明がほぼ不可能ですからどうしても誤魔化すような言い方をしがちです。
実際に僕が発言を受けて反論をした際、友人もヘラヘラ笑いで誤魔化していました。こうなってしまえばその人への信頼が回復することは不可能となってしまい落選します。

面接試験の場で嘘や誤魔化す言い草をしてもバレます。まだ正直に「自分の能力不足が故に現状うまくいっておりませんが、少しでも良くするために反省しています。」と伝えた方がまだ回復の見込みがあります。
もちろんフリーター(アルバイト)そのものが悪いワケではなく、その選択をするなら選択したメリットデメリットをきちんと弁えているかです。

いかがでしたでしょうか?
今回は一部の要素ではありますが面接試験における落ちる人の話をしました
今回の記事をもし読んでもらえた方が何か参考にして頂ければこれ以上の幸いはありません。

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