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パパ、ママになる先生が、育休とりたいなと思ったら

パートナーから、「できたみたい。」と言われた瞬間、何とも言えない幸福感に包まれます。

「どんな子が生まれてくるのだろう」「どんな風に育っていくのだろう」と胸が高鳴ってくるでしょう。


ふとしばらくすると、この先の生活のこと、仕事をどうするかを考え始めるでしょう。

一方で、学校の先生は、多忙と言われます。ブラックな勤務実態が多方面で問題として取り扱われています。
全国津々浦々、どこの学校へ行っても、教員不足の声を聞きます。

「年度途中で教務や教頭がクラスに入っている。」
「年度初めから教員数が足りないままスタートしている。」
「同僚が病休になってしまった…」

そんな今の学校現場に務める先生方は、「職員がこんなに大変なのに私だけ休めない。」「育児休業を取りたいと言い出すなんて気が引けてしまう。」
と思ってしまいがちです。

だからといって身を粉にしてまで働くようなことはあってはならないです。
授かった子どものパパとママはあなただけです。
誰も代わることはできません。
学校の先生の仕事は尊いものです。やりがいも大きなものです。
しかし、家族の幸せあっての仕事でないでしょうか。
この順番は間違っても狂わせてはいけないと感じます。

男性育休が勢いを増して取り上げられるようになりました。
「自分もとりたい!」と思う人もいるでしょう。

子を授かってから、ぼんやりしている間にあっという間に時間は過ぎていきます。
生まれてから、生まれる直前になって、育休を取りたいと言っても、管理職も困ってしまうでしょう。

なるべく早く、戦略的に休業のスケジュールを決めていきましょう。
いかにステップを踏むかをまとめてみました。

①パートナーと休業スケジュールを相談しよう。

女性の場合、出産時期はある程度確定しますから、休業に入る時期も自ずと決まっていくことが多いです。
育児休業手当給付金は満1歳まで支給されます。夫婦一緒に取得するとパパは1歳2か月まで受給できます。

父親として、育休休業を取得した身からすると、夫婦ともに育児休業を取得することを勧めますが、
どのように休業スケジュールを組むかは、その夫婦の考え方、家計状況によっても異なってきます。

「どのように育児をしていきたいか。」
「どんな家庭を築いていきたいか。」
「自分や家族にとっての幸せを実現するにはいかにすべきか」

改めて口に出すのも照れるかもしれませんが、夫婦で折を見て対話するとよいと思います。

2022年10月1日に法改正が行われ、「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度が創設されました。

これによって、産後8週間以内に28日を限度として2回に分けて休業を取得することができます。通常の育児休業とは別に取得できる制度です。
母親も子もまだ不安定な出生直後の時期(子の出生後8週間以内)に、一度休業し、学期も節目から再び父親が育休を取るということも可能です。


②ライフプランを考える。


①と関連しますが、休業スケジュール、家計状況といってもいまいちピンとこないことが多いでしょう。
そこで、家計シュミレーションをしてみることをおすすめします。
スマホでも多くのアプリが出ています。
これでなくてはいけないということはないので、使いやすそうなもので大丈夫です。

育児休業を取得することに不安をもつ人の多くは収入減を気にするようです。自分自身振り返ると、確かにそんな不安をもっていることもありました。
この不安を払しょくするには、自分自身で計算してみるのが一番だと思います。
「そんなの面倒…」と思うかもしれませんが、そう思っている限り、モヤモヤはいつまでも晴れぬままです。
多くの夫婦は、子が誕生ししばらくしてマイホームを購入する人が多いです。

キャッシュフロー表を作成し、グラフを夫婦で眺めることが一番安心につながるのではないでしょうか。見通しが見えると何事も安心です。

休業によって収入はどれくらい減り、手当金はどれくらいもらえるか、全体のキャッシュフローに問題はないか確認してみましょう。

夫婦ともに教員の場合、1年の育児休業を取得しても、家計にわずかな影響を及ぼすくらいだと思います。

ぜひ、実際に確かめてみてください。

私は、無料のライフプランソフト 「Financial Teacher System 8」を使っています。

ファイナンシャルプランナー向けと一般向けがありますが、一般向けでよいと思います。違いは、シュミレーション後のアドバイスが出るかどうかくらいのようです。

それも、面倒だ!という方はファイナンシャルプランナーに相談する方法もあります。

③管理職に伝える

多くの場合は安定期に入ったとくらいで、管理職に申し出ることが多いようです。
管理職もあなたが休業する間の職場をマネジメントする責任があります。
法律的には1か月前までに申し出るとありますが、プランが決まり次第早めに申し出るべきでしょう。

教員ではありませんが、これまで男性育休の前例のなかった企業で初の男性育休取得者になった、私の友人の例を紹介します。

私の友人N氏は2019年の第二子誕生をきっかけに2ヶ月の育児休業を取得します。

彼はまず「もうすぐ第二子生まれるんですよねぇ。育休とか取りたいんですよねぇ」と少しずつ周りに吹聴することから始めました。
少しずつ自分の思いや立場を表明して地盤を固めながら、上司へ願い出ます。

上司が彼からその申し出を受けるころには、会社全体で彼が育児休業を取得したいと思っていることが知れ渡っていたわけです。

彼がうまく会社に寄与していたこともあるでしょうが、日頃からプライベートなことでもちょくちょく相談できるような関係性があると手続きはスムーズでしょう。

育児休業の取得を願い出て、管理職はそれを却下することはできません。
もし、そのようなことがあれば即刻、人事委員会へ申し出ましょう。

たいてい、管理職も受諾する他に選択肢はないことを知っているはずなので、穏便に収まるはずです。


④子ども、保護者に伝える


どのように、職場の子どもたち、保護者に伝えてもらうかは管理職との相談となるでしょう。

私の場合は、休業に入る2か月前に校長先生から全校朝会で伝えてもらい、保護者向けの文書が配布されるという流れでした。

私としては、担任している子どもたちに見通しをもってほしいという願いがあったので、早めに伝えることを望みましたが、管理職からみてそれが適切だろうと判断されたのだと思います。
これはケースバイケースでしょう。

責任感もって仕事する先生方は、学校の子どもたちとの別れも悲しくなるかもしれませんが、
我が子、家庭を大切にし、さらにパワーアップして戻ってくる所存を伝えられるといいですね。


⑤引継ぎの準備


次の分掌を引き継ぐ方との引継ぎがあるかと思います。年度末の分掌引継ぎと同様な感じですね。


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