先生、顔怖いですよ。怒ってます？

「先生、顔が怖いですよ。怒ってます？」

は！いかんいかん。
とっさに、
「いや、ごめん、ごめん。疲れてボーッとしていたんだと思う。全然怒ってないよ。」
と返す。

確かに疲れは溜まってきていているのだが、やはり表情に出ているようだ。

このまま疲れを溜めたら、いらないところで誰かに当たってしまうのかもしれない。
恐ろしや。

それを言ってくれるのは何人かの生徒である。
「先生、もう帰って休んだ方がいいですよ。」
とまで言われた笑

疲れているのは事実だが、ここまで声をかけられるのも不思議な感覚である。

以前は疲れても、踏ん張っていた。
生徒の前では気丈に振る舞っていたようにも思う。
だが、今思い返せばそれすらも伝わっていたのだろうし、これは触れてはいけないのだと生徒に感じ取らせていたのだろう。

大人が元気であることが一番なので、疲れた顔でいたことは申し訳気持ちもあるが、
サラッと声をかけてもらえるのはありがたいことなのだろう。

やれやれ、早く寝よう。