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今だからこその再確認「マイナンバー制度」

こんにちは、waseと申します。

今回の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、一律10万円の現金給付に注目が集まっています。
現金給付の申請方法として「マイナンバーカード」を使ったネット申請というものがあり、これによって「マイナンバー」への注目度も同時に高まってきています。

しかし、マイナンバーカードの交付率は16%(2020年4月現在)と低い数字となってます。実際に、この記事を読んでいる人も持っている人はほとんどいないのではないでしょうか。

申請においてマイナンバーカードの利用等をめぐって諸問題が起きたり、そもそも「給付まだ?」と思う人もいたり、、、
一律10万円の現金給付は4月に決まったものでしたが、そこからのスピード感のなさが問題視されています。

たしかに「マイナンバーカード」の普及率は低いものの、「マイナンバー」自体は全国民に割り当てられているものです。

では、なぜ「マイナンバー」というものがありながらも、未だにアナログな手法となっているのか。今回の給付実施の遅さの原因に迫ると同時に、マイナンバーの現行ルールを簡単におさえていきましょう!


1、マイナンバー制度とは

2016年1月から、マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)は開始されました。マイナンバー制度とは、

(1)社会保障、税、災害対策の分野における行政の効率化(2)国民の利便性向上(3)公平・公正な社会を実現するための社会基盤

として導入された制度です。国内で住民票を有するすべての個人に12桁の個人番号が、国内の法人には13桁の法人番号が割り振られています。

2、マイナンバーの使途が限定されている


現在法律上、マイナンバーの使途が限定され、社会保障や納税情報との連携がうまく取れないことが、今回の現金給付のスピード感のなさの原因として挙げられるようです。

「なぜうまく連携を取れていないのか」ですが、日本においては、個人情報保護の観点から、納税情報を社会保障の給付に活用することは認められていないからなのです。
正確に言うと、全国民ではないですが、多くの納税情報はマイナンバーと紐づけられています。しかし、その納税情報を社会保障の給付に活用することは、個人情報保護の観点から認められていないのです。

反対に、例えば、英国や米国では、納税情報を使って給付を実施しています。
そして、日本の国税庁にあたる組織が、国民番号をもとに管理する「納税情報」を使うことで、支給を受ける国民からの申請を待つことなく、支援を実行できています。

これはどういうことかというと、
納税情報を使えば、「給付を受けたいです!」という人からの要望を待たなくても、給付対象が割り出せるし、高額所得者が誰なのかというのもわかったりします。

その結果、例えば「所得が低い人に支援をしよう!」と思った時には、高額所得者を対象から除くことで、給付対象を割り出し、給付を速やかに実施するといったことも可能なのです。

このような仕組みが迅速な給付を実現させ、実際に、アメリカ政府は支援を決定した2020年3月27日から2週間後の2020年4月中旬には、給付を開始していました。


3、マイナンバーが銀行口座と連動できていない


先述した「マイナンバーと社会保障の給付や納税情報との連携不足」以外に、マイナンバーが銀行口座と連動できていない点も、給付にスピード感がない要因の一つです。

現在日本では「証券口座」においては、証券会社へのマイナンバーの提供が義務付けられていますが、「銀行口座」については現在法律上「任意」という形です。

これが、アメリカなどでは銀行口座開設の際に社会保障番号(日本でいうマイナンバーに類似したもの)の登録が義務付けられているため、今回の現金給付(新型コロナウイルスへの緊急経済対策)も、国民の銀行口座に直接振り込むといった対応でした。


日本では、内閣府が出しているマイナンバー制度に関する今後のスケジュール等を見ると、


付番開始後3年を目途に、預貯金口座の付番状況を踏まえながら、適切にマイナンバーの提供を受ける方策を検討し、国民の理解を得つつ、必要な措置を講じる予定です。

とあるため、日本においてもそう遠くない将来、マイナンバーと銀行口座との紐づけがなされるかもしれませんね。

証券口座なら無縁な人も多いとは思いますが、預金口座となるとほとんどの人が関係してくることと思います。

今後の動向にも改めて注目です。


4、まとめ

今回は、現金給付のニュースから派生して、

「マイナンバー」ってどういうものだっけ。「マイナンバー」ってどういうルールをもとに活用されているの。

ということを一緒に見てきました。

この記事を見て疑問に思ったり、より詳しく、正しく知りたい!と思った方は、これを機にぜひ調べてみてください!


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