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プロローグ2

私は暇さえあれば国内外問わず旅行している。このnoteを書くために振り返ってみたが、平均で1ヶ月に1回以上は旅行している計算だった。

ツアーは行動を制限されるので基本的には自由旅行ばかりなのだが、シェフといく海外旅行だけは別だ。例えば中国ではGoogle翻訳やGoogle Mapなどは使いにくい。VPNを用いれば不可能ではないが、田舎に行くとそもそもネットが使えなくなるので万事休す。こういう時、現地在住で日本語も使えるガイドがバスであちこち連れて行ってくれるツアーはとても便利。しかも中華のシェフが一緒にいるとなれば参加しない手はない。シェフと一緒に市場を回ると彼らの食材選びのポイントを学べたり、買い方・値切り方を目の前で見られるので私にとってはものすごく面白い経験だった。


前置きが長くなったが、2017年に私が参加した中国・四川省へ行くツアーは最近日本でもメジャーになってきた花椒(ホアジャオ)の産地を回って収穫体験+日本で知られていないような現地のマニアックな料理を食べまくる(旅程表に毎日の食事が5-7食予定されている。笑)ものだった。中華の名店のシェフも3名参加しており、彼らがお店で使う食材や白酒の買い付けを横目で見るのはとても楽しかった。・・・見るだけにすれば良かったのだが、花椒が日本で食べたものとあまりに違うことに衝撃を受けて、収穫して乾燥させた赤花椒と青花椒を合計で6キロくらい買ってしまった

彼らはお店で使うのでそれくらい買うのは問題ないのだろうが、こちらはなんせ素人。当然使いきれるわけもなく、知人や仲の良い料理人にお土産として配り歩くことになった。(画像は青花椒。確かこれで1キロくらい)

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大谷は和食の料理人であり、日本料理に「山椒」を使うことはあっても「花椒」を使うことはない。しかしそこは変態料理人。大谷の手にかかると私が渡した花椒を使ってジャコ花椒が出来上がってしまうのである。大谷曰く、山椒も花椒も似たようなもので、適切なアレンジをすれば置き換えても成立するのであるそうだ。かくしてここに、和食の料理人が作るジャコ花椒が誕生したのであった。

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