夏休み 餃子

こんにちは。このカテゴリーでは初の投稿となります。私の不器用な日本語にどうかお付き合いくださいまし。

はじめに

 夏休みは時間に余裕があるため、少し手間のかかる料理を作ってみたいと思いました。ただ調べると手間のかかる料理は食材費の値が張り、かつ普段使わないような調味料を使うものが多く困っていました(例:ビーフシュチュー)そこで唯一安上がりで食材を選ばない品が餃子でした。ということで早速作って見ました。

レセピ

 レセピも何もありません。クックパッドなど参照すれば本格的な、「厳密な」餃子が作れるかもしれませんが「家庭的」で十分なら家に潜んでる食材たちを有効活用しましょう。焼く作業を丁寧にすれば十分美味しくできると思います。

私が今回タネとして入れたもの:

<野菜>

長ネギ(青い部分も)、玉ねぎ、えのき、レンコン(後者二つは歯ごたえを+)

<タンパク質>

鶏胸肉(※ひき肉を買うより胸肉を買って自分でミンチした方がずいぶん安上がりします)、木綿豆腐(水切りをする)

<調味料>

生姜、にんにく(この二つは気持ち多め)、醤油、日本酒、鶏がらスープの素、だしの素、塩、胡椒、シナモン(←胡椒とキャップが同色で間違えて入れてしまった)

以上の食材を片栗粉とともに混ぜ合わせます。まとまったら餃子の皮に包んで行きます。ここからが最も餃子作りらしい作業ですよね。

タネを包んでゆく

 今回タネを皮に包む作業は一人でやりましたが、その作業でずいぶんと脳奥底から思い出が引っ張り出されました。

 餃子が献立の夜、家族と台所を囲んでタネを包む作業をした人は多くいるのではないでしょうか。私はよく幼いころ親戚の集まりで祖父母の家に訪れた時に餃子作りを手伝っていました。(今は祖父母の健康の関係で餃子作りはしてません)台所で祖母、伯母、母は手慣れた手つきで美しく均一な餃子を作りながら話に花が咲かせていました。そこに子供用エプロンと三角巾を身につけた私が乱入。見よう見まねでタネの包み方を学び、己の手を動かして必死に真似してたのを覚えています。もちろん祖母、伯母、母と私の”餃子経験値”には比べ物になりません。私が生成する「餃子」はタネがはみ出てたり、折り目が不均等で無様、あるいは水をつけすぎて皮が破れてしまったり。自分の全神経を尖らせて作り出したにも関わらず”劣弱な”姿をした餃子と諸先輩の””泰然””とした規律ある餃子との格差には唖然とした記憶があります(笑)。その時私は幼い者にも関わらず弱みを掴まれた気がして声を上げて一度泣き出す寸前になったのを覚えています。母に「ねえなんで!なんで!もっちゃん(自称)の(餃子は)、お母さんのみたいに(綺麗に)ならないの!!」と喚いていました。そこで母は優しく柔らかい声で、

「いいのよ。いずれ上手になって綺麗に餃子が作れるようになるから。みおちゃんの餃子は今ので十分よ。よく頑張ったわね。」

 と慰めてくれました。当時はいやそんなの知らん、今すぐうまく餃子を綺麗に包めるようになりたいのだ、とモヤモヤしていました。ただ今になって母のこのフレーズを思い返すとしゅんっと、心が静まり返る気がします。疲れた夜、横になりお布団を引っ張って目を閉ざす瞬間;お布団に身を包まれる瞬間と同じ気持ちにさせられます。(人にとってベッドは赤ん坊に還る所とも言われているので筋はあってるのかもしれません)常時得体の知れない「何か」に追われている気持ちや元が何かわからない焦燥感に駆られている私にとってこの言葉は冷静に現在を見返すきっかけとなる言葉です。また、普段から実力がないのに理想に突っ走る私への戒めの言葉でもあります。

 

 …ということでしばらくしたら全て包み終わりました。小さめの皮を買ったら想像以上に小柄な餃子たちが生まれました:

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*上から見ると綺麗ですが、横から見ると折り目は均一ではないです。*

番外編↓

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*左下はタネを入れすぎて爆発寸前のもの*

韓国

 上の写真の下部分に5つ餃子っぽくない楕円形の包み物があるかと思います。あれは「マンドゥ(만두/饅頭)」と言います。韓国の餃子ですね。タネは他の餃子と同じで変えていないので、実質的には形のみのマンドゥです。マンドゥについて詳しいことはこちらを参照してください。

 私は韓国で一年間生活した経験があります(中3〜高1)わずかな期間でありましたが百間は一見にしかずという文が痛痒く胸に染み渡ります。詳しいことは別のnoteで書くとして、韓国で食事をしていて感じたのが韓国料理は美味しい(マシソヨ、맛있어요)のはもう大前提ですが、何より効率的というか、無駄が料理にあまりないということです。マンドゥを例とすると韓国の餃子は折り目を作る作業がありません。そのため、”日本式”餃子を一つ作るのに比べ、ずいぶん簡単で時短的です。またマンドゥには様々な形状がありますが割と平べったいのが多く火がすぐ通ります。

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 食事のマナーはあまり厳しくなく(最低限のマナーとして食器を上げてはいけない、ぐらいではないでしょうか)混ぜるのはありというか、混ぜることによって美味しくなる料理が大半な気がします。(ビビンバはそのまま「混ぜご飯」という意味です。)また一皿で納める料理も多いですね。

 ここで韓国料理の簡略さの理由について根拠はありませんが、その国の歴史が大きく反映されているのかと思いました。韓国はとてもとても忙しい波乱万丈な歴史を通して生まれた国です。あまり落ち着く時間が不幸にも与えられてこなかったこの地域では食事に割く時間があまりなく、時短な調理と摂取方法が好まれたのかも知れません。


……韓国料理、美味しいですよね(*´∇`*)

終わりに(いただきます) 

 小麦粉の少し焦げた香ばしい匂いがします。話が長引きました。おやつなので小さな餃子5つをフライパンにすでに並べ、火を通していました。焼き方は調べたのでうまく仕上がることを願っています。


焦がしちゃったわね……優勝はできませんでした…

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 はじめに油をひいたため、表面がボコボコになってしまいました。油引くなって忠告されていたけど、使ってるフライパンのテフロンがもう薄いから剥がせずに不恰好になるよりは良いと思い、ひいてしまいました。

うーーん、映えないね(お箸の映った汚い写真ですみません)写真より実物は餃子らしかったので悔しいです。気になる人はどうぞ私のところに来てくれれば作ります。(笑)

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 味は普通の餃子でした。タネに密度が足りなくあまりボリュームがなかったため、次からはしっかり詰めたいと思います。案外ほんのりシナモンの味も悪くなかったです。(間違えて入れた)次は山椒とか大葉の効いたキリッとした餃子を作ってみたい。


 以上様々なノルタルジーに包まれた私の餃子作り体験でした。

 わざわざ最後まで読んでいただきありがとうございます。ほんの少し思い出をあなたと共有できて嬉しいです。

***

<追記>11月6日

より丁寧で効率よく餃子を包めるようになりました:

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