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ラムとマトンの味分析! 牛肉や豚肉と比較してみた

牛、豚、鶏に続き「第4の肉」と呼ばれる羊肉が注目を浴びています。

新型コロナウイルスを背景に高値が続く輸入牛肉などよりも少し安く非日常を演出できる肉として人気を集める。外食店でも羊肉のメニューが増えているほか、量販店での販売も好調だ。食肉大手などは食生活への定着を期待している。

2021年12月18日 日本経済新聞

今回の調査では「ラム」「マトン」の羊肉を使用しました。

定義としては、生産国でも若干の違いがあるようですが、一例として、「ラム」は生後12カ月以下のものや永久歯が生えていない子羊肉、「マトン」は生後1年以上成長したものや永久歯が2本以上生えている雌又は去勢された雄羊の羊肉を指すようです。

味については、「ラム」は臭みや癖が少なく柔らかいことから食べやすく、「マトン」は癖があるものの肉質はしっかりしていてうまみが豊富といった特徴があるそうです。そして、羊の生育期間等によってその肉の価値は大きく異なります。

今回は、ラム・マトン・牛・豚のモモ肉を煮たものを測定サンプルとし、それらの平均値を基準としました。
先味と後味では、どの肉もしっかりと差が出ていました。また、味のバランスグラフを見ると、ラムとマトンのそれぞれの味の特徴が一目で分かります。

コクとうま味の先味

マトンは、ラムよりコクとうま味の先味が共に強く、インパクトの強い味わいであることがわかります。
一方、ラムはマトンよりも控えめな数値から、より穏やかな味わいと考えられます。

コクとうま味の後味

ラムは、マトンよりうま味の余韻が強いため、飲み込んだ後まで残る味わいが特徴だと考えられます。最後の最後まで、うま味の余韻を楽しみたい方はラムがオススメということですね!

ラムとマトンの味のバランス

ラムとマトンでは、「酸味」に一番大きな差がみられます。

酸味はうま味を抑制し、一時的にキレを与える効果がありますが、唾液などですぐに流れてしまうため、ラムはすっきりとした口当たりになり、余韻のうま味を楽しむことができそうです!

まとめ

今回は、ラムとマトンの味データを比較しました。測定結果を頭に入れて、改めて食べ比べをしてみたいなと思いました!

羊肉はラムとマトンのほかに「ホゲット」と呼ばれる生後12カ月~14カ月の羊肉もあります。国内では国産羊肉のものしか流通していないため、手に入れ難いみたいです。味は、ラムの柔らかい肉質と、マトンの肉の風味を引きついだバランスのとれた羊肉だそうです。

ぜひ、味データもヒントに、自分の好きな羊肉を見つけてみてください!

豆知識!

羊肉は、アミノ酸の一種である「L-カルニチン」が多く含まれています。この「L-カルニチン」というのは生命活動を助ける物質であり、脂肪をエネルギーに変えるような物質です。

そのため、適量を摂取し、その後軽い運動をすれば脂肪の燃焼を助ける効果があるそうです。L-カルニチンは、人間の体に普通にあるものですが、年齢とともに少なくなってくるそうです。

今回の記事を読んで、少しでも興味を持っていただけたらぜひ摂取してみてはどうでしょうか!

(参考)
特集 羊肉の輸入/令和2年3月18日函館税関の資料より
羊肉に含まれているLカルニチンって何?羊肉食べると痩せるんですか?/羊齧協会公式サイト「新羊社通信」より



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