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そば粉産地トップ3の味を比べてみた! 海外産も!

年末年始の行事食の年越しそば
大晦日に当たり前のように食べていますが起源などははっきりわかっておらず、江戸時代中期から広く定着した習慣とされています。

大晦日に限らず、多くの日本人に愛され、日常的に食べられているそばですが、海外でも多く生産されていて、各地にそばを使った伝統的な料理があるなど、実は日本のみならずワールドワイドな食材です!

今回はそんな世界的な穀物、そばの実を挽いて作られるそば粉の味わいの違いを調査しました!
国内収穫量Top3の北海道、長野県、茨城県産のそば粉をはじめ、海外のそば粉の味わいも調査してみました。

調査概要 2018年6月調査
そば粉 北海道産(キタワセそば、牡丹そば)、長野県産(信濃1号)、茨城県産(常陸秋そば)、栃木県産(品種不明)、秋田県産(階上早生)、山形県産(でわかおり)、福島県産(会津喜多方産在来種)、福井県産(福井在来種)、鹿児島県産(鹿屋在来種)、アメリカ産、中国産
※海外産は品種不明

そばの味わいの特徴とは?

図1 そば粉の「コク・雑味」と「味の厚み」

味分析の結果から「コク・雑味」と「味の厚み」に注目したグラフを作成しました。

今回調べたそば粉は産地に関わらず「コク・雑味」と「味の厚み」のバランスに正の相関関係があることが分かります!

こちらを踏まえて図2をご覧ください!

北海道産のそばの特徴とは?

図2 北海道産そば粉の味わいの特徴

こちらのグラフは、「コク・雑味」と「味の厚み」に加え、「香ばしさ」「まろやかさ」「濃さ」を含めた味のバランスを示したものです。

北海道産キタワセそばは、「コク・雑味」が強く、「味の厚み」も強いためしっかりとしたそばの味わいがあると考えられます。対して、同じ北海道産の牡丹そばは平均値に近いバランス型の味わいでした。産地が同じであっても、そばの品種により味に違いがあるようです。

茨城県産、長野県産のそばの特徴とは?

図3 茨城県産、長野県産のそば粉の味わいの特徴

長野県産信州1号は「濃さ」が控えめ、「コク・雑味」が強いバランス。対して、茨城県産常陸秋そばは「濃さ」が強く、「コク・雑味」が控えめという結果でした。

海外産のそばの特徴とは?

図4 海外産のそば粉の味わいの特徴

こちらのグラフは中国産アメリカ産のそば粉の味わいを比較したものです。

日本産のそば粉と比べ、中国産とアメリカ産のそば粉ともに味の濃さと厚みが強く、濃厚な味わいが特徴のようです。
まろやかさについては産地に関わらず近い数値を示していることから、そば粉の味の違いは、コク・雑味や味の厚み、濃さの要素から形作られているのではと考えられます。

まとめ

今回はそば粉の味わいを産地別、国別に調査してみました。そば粉の味の違いのポイントも分かりましたね!

みなさんが食べるそばの味わいは、食感や香り、製粉方法によっても変わってきます。
今回の分析がそばの味わいの特徴を理解する第一歩となれば幸いです。

(参考)
令和2年産そば(乾燥子実)の作付面積及び収穫量 農林水産省https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kome/kougei/r2/soba/index.html
世界のそばの生産がさかんな所をおしえてください。 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0107/04.html
麺類雑学事典 年越しそば そばの散歩道
https://www.nichimen.or.jp/know/zatsugaku/21/



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