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喇叭亭馬龍丑。日記「ビデオドロームとGONIN」11/23(木・祝)

2023.11.23(木・祝)

「ビデオドロームとGONIN」


 4Kリマスターされた『ビデオドローム』を観る。デヴィット・クローネンバーグによる1983年のカルトグロ映画だ。


 ビデオテープというアイテムがただただ懐かしい。あの幅をとる、四角い箱のデカさよ。今やDVDどころか、モノすらない配信の時代。「若い子には分からないだろうなぁ」と完全におじさんとなった自分に震える。


CGが全盛ではないあの時代に特殊効果だけで作られた気持ち悪い描写の数々。今観ても気持ち悪いのだが、技術が凄いし、なんだか牧歌的で懐かしささえある。


 裂けた腹にビデオテープをねじ込むシーンは開腹手術直後の我が肉体が悲鳴を上げた。


 そういえば入院中に映画『GONIN』(1995/松竹)をYouTube公式で観た。以前、『その男、凶暴につき』(1989/松竹富士)を見返した時に、記憶に残る”あるはずの”シーンが無かった。「おかしいな、何故だろう」と思っていたのだが、今回観た『GONIN』の中にこそ、そのシーンは確かに存在していた。


不思議だ。どこですり替わってしまったのだろう。


そもそもいつ『GONIN』を観たのだろう。公開当初に観に行った記憶はないから。多分、高校時分にやっていた深夜のテレビ放送か何かだろう。でもたった一度のそれだけで、強烈に、そのワンシーンが記憶に刻みつけられている、というのも凄い話だ。


 それに加えて(全然記憶にはなかったが)竹中直人演じる萩原の帰宅シーンは本当に怖い。数多のホラー映画を凌ぐサイコホラーみがある。トラウマレベルだ。これだけを目当てに見てもいいくらいだ。


“あの頃”のビートたけしって灰色のスーツを着ていたイメージがあるのだが、それは上記二つの映画のイメージの刷り込みだろうか。


 バイク事故からの復帰直後、リアル眼帯含めてのビートたけしの迫力が半端ない。

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