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喇叭亭馬龍丑。日記「来来亭から至る甘酸っぱい青春の記憶」7/20(土)〜7/21(日)

2024.7.20(土)

「来来亭から至る甘酸っぱい青春の記憶」

 こんがらがった思考を整理するにはバイクに乗るか、チャリを漕ぐかするのが一番良い。それが真夏の炎天下ならなお良い。

 という訳で、石神井の来来亭まで昼飯を食べに行く。片道四十分かけてのラーメンチャリ道中。

 来来亭は二年振りか。相変わらず呑んだ後に食べたくなる味。こってりラーメンにがっつり定食のB。チャーハンとからあげが付くやつ。

 以前、来た時は背脂の世界的不足(そんなんあるのか?)的な理由で背脂多めが出来なかったが、今日では既にメニューから「背脂多め」の文字が消えていた。恨むべくは物価高か。

 このような状況を見てしまうと、(最近行けてないけど)背脂の雄「野方ホープ」はどうなっているだろう。平成初期の環七ラーメン戦争を生き延びた、あの店は。俺達のおふくろの味、野方ホープ。本店以外は認めないスタイルで生きている。

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 閑話休題。

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 石神井まで来るともう、というか練馬全般は郊外の雰囲気が強く漂い、来来亭やコンビニをはじめとしたあちこちのチェーン店の駐車場が広い。片隅の喫煙スペースで一服。自販機にBOSSコーヒーのバナナ味があってつい買ってしまう。遠足気分だ。

 満ちた腹をさすりながら、かつて通っていた高校周辺をブラつく。バイクを停めていた公園や昼休み煙草スペースだった公園は今も健在。あとは店が変わっていたり、なんだりかんだり、ラジバンダリ。一帯の全体的な風景シェイプはあの頃のまま。もうあれから二十年以上経ったとは思えない。こうして昔を思い出すほどに年を取ってしまった訳か、とウロウロ彷徨う。

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 武蔵関から吉祥寺に向けて走りやや大きめの幹線道路に出ると、なんだか見覚えあるファミレス。 

  …あ、ここはアレだ。甘酸っぱいやつや。甘酸っぱい青春の味のやつや。 

 高一の頃、軽音楽部ライブ後に恒例の石神井公園打ち上げがあり、そのままオールして皆で行ったファミレス。 

 夜明けのテンションと悪い諸先輩方の面白がりによって、俺は確かにここで三年生の先輩に告白してフラレた場所だ。 

------先輩、お元気ですか?先輩がキーボードで弾く椎名林檎、最高でした。もう名前すら思い出せないけど。幸せなご家庭を築いていらしたら幸いです。

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 武蔵関から上石神井まで一駅ぶん戻ってきてブックオフでレコード探し。特になし。小学生時分の昔、水泳を習っていたイトマンの近くにある焼き鳥屋は健在。おぉ…三十年近く前の話だ。あの当時、焼き鳥一本とコロッケが五十円ずつで親から百円貰って水泳帰りに買った思い出を噛みしめる。二つ買うと入れてくれる小さな紙袋の中で焼き鳥のタレがコロッケに染みて、アレが美味かったんだよな。

 上石神井駅直結の本屋も綺麗になってはいるが健在。駅降りて本屋があるって良いよね。文化。これぞ文化。

 またチャリ漕いで帰る。行きはよいよい、帰りは…ダルい。


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