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[新聞より]郵便番号50周年とのこと

本日(2018年5月26日)付の日経新聞土曜版に、「郵便番号50周年 どう割り振り?」とのコラム記事が掲載されていた。
電子版へのリンクを探したが見つからなかったので、簡単に内容をご紹介したい。

・郵便番号制度の導入は1968年
・郵便物の増加に伴う、区分け作業の効率化が導入の目的だった
・当初3~5桁で始まった郵便番号は、上2桁が区分局(全国ネットワークの中継点。2018年3月末時点で全国に63ヶ所ある)を示している
・付番の順番については、当初は地図通りに北海道から始める案もあったが、「第1師団は東京にあった」などの声もあって、東京発となった
・関東から西へ向かって振られたのは、「郵便を列車で運んでいた名残」(日本郵便)
・1998年の7桁化は、配達業務のさらなる効率化が目的。6、7桁目を住居表示のエリア(町域)に対応させることで、集配局内の区分作業も機械化できた
・機械的に付番した結果、誰も使っていない番号も。例えば「400-1216」は甲府市塔岩町を指しているが、市によると2018年1月1日時点では無人の集落になっているとのこと
・現在の読み取り機は宛先の一部も認識可能。霞が関宛ての郵便番号の1桁目が1ではなく7としか読めなくても、霞が関の文字と併せて判読する
・機械メーカー(NEC)によると、現在の機種は「読取率95%以上、誤読率1%以下」とのこと

なんとなく地図に対応して付番されていることは知っていたが、列車時代の移動経路を反映しているとは知らなかった。ちなみに、調べてみたところ、現在では「トラック+船or飛行機」での運搬のようだ。

参考
郵便輸送|サービス内容|日本郵便輸送
https://jptransport.jp/service/standard/

航空扱い - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%89%B1%E3%81%84

郵便番号の思い出

そんな記事を読んでいたら、郵便番号にまつわるいくつかの思い出が蘇ってきた。

・高校時代のアルバイト
高校生の時、青少年のアルバイトの定番(?)である、年賀状シーズンのスタッフとして郵便局で働いたことがある。
上記の記事にもあるように、仕分けは基本的に機械。葉書が貯まる小部屋がいくつもあるもので、瞬時に番号を読み取り、区分していく。
以下の動画の00:35あたりから登場する「新型区分機」が、まさにそのものだったと思う。

参考
郵便番号自動読取区分機のしくみ - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=EUFvnNWjsAw

小部屋が満杯になるとランプとアラームで呼び出され、葉書の束を取り出して輪ゴムで止め、所定のカゴへ入れる。入れたと思ったら次の小部屋が満杯になり、そこに駆けつける…ということを繰り返しているうちに、機械を働かせているのか、機械に働かされているのか分からなくなってきた記憶がある。

ちなみに、機械で読み取れなかったものは手作業での分類となる。これまた鳥の巣箱がたくさん集まったような巨大な箱の前に足を開いて立ち、手に持った束をテキパキと仕分けていく。
現在の機械はどうか分からないが、当時のものは筆書きの郵便番号を読み取るのが苦手らしく、手元に来るのはほとんどが達筆な数字のものだった。

ほぼ最低賃金に近い金額で、早朝から昼までのシフト。ごく期間だったが、思えばあれが初めての「働いてお金を貰った経験」だったので、思い出深い。

・かつての職での笑い話
私がかつて勤めていた会社での話。
その会社では、お客さんに郵送する通知の作成などもしていたのだが、そこで郵便番号に関する笑い話があった。

新規の通知を作成するため、システム部門とやりとりしていた時のこと。
システム上のデータベースに保持している顧客リストから、郵便番号や住所、氏名を印字しようということになった。

レイアウトなどを決め、いざテスト出力してみる。お、なかなかいい感じ。
だが、郵便番号欄を見てみると、東京の住所なのに7や8などといった番号から始まっている(上記の記事にもあるように、東京は「1」から始まる)。どうやら、プログラムにバグがあるらしい。

システム部門の担当者のところに行き、現象を説明した。
すると担当者は、「すみません、こちらでもテストをしたのですが、その時は気づきませんでした…」と言う。詳しく話を聞いてみると、その人は九州の出身で、東京に出てきてからそんなに年月が経っていないため、郵便番号が8などの数字から始まっていても違和感を覚えるどころか、普通のことだと思ったそうだ。

なるほど、私は東京が長いのでむしろ「1」以外から始まる郵便番号に馴染みがないが、「所変われば番号変わる」で、育った土地によって番号のスタンダードが異なるのだなあと、彼の話に笑いながら思ったものだ(本番では正しく出力されるように、プログラムを修正してもらったのは言うまでもない)。

郵便番号にまつわる、そんな2つの思い出である。

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