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「さかなのこ」と「一魚一会」
ネットフリックスで『さかなのこ』を見てから、この原作となったさかなクンの自叙伝が読みたくてたまらず、図書館で早速借りて読んでみた。
映画でさかなクン(映画の中では一貫してさかなクンの幼いころのあだ名の「ミー坊」)を演じたのんが可愛くて、のんが海辺ではしゃぐたびにうっかりあまちゃんのテーマソングが頭の中を駆け巡り、当分頭から離れなかった。魚を一心不乱に愛するミー坊が台風の目となって、周りの人た
田辺聖子『落窪物語』 読書メモ#1
〔あらすじ〕
妻を亡くした中納言の源忠頼は、新しく妻を迎え入れます(北の方)。忠頼と北の方の間には4人の娘ができました。北の方は自分の子どもだけをかわいがり、先妻の子どもである娘には手厳しく当たり、落ち窪んだ部屋に住まわせて、裁縫などの雑用を押し付けていました。
落窪の君は、他の4人姉妹よりも器量が良いにも関わらず、表に出ることがないためにその姿を知る者はほとんどいませんでした。その中で、