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「ドラゴンボール」について思うこと

 初めてのnote投稿
 ということで、初めて自分で買った漫画の単行本「ドラゴンボール」について書いてみる。

 初めて買ったCDは覚えてないが、初めて買った漫画の単行本はドラゴンボール第5巻ということはなぜか覚えている。画像検索しても間違いない、買ったのはこれだ。

 なぜ中途半端に5巻から買ったのかまでは思い出せなかったが、内容を調べてみるとジャッキー・チュンとの天下一武道会の決勝戦がクライマックスを迎え、レッドリボン軍編が始まるという展開だった。私がドラゴンボールの中で今でも好きなエピソードは「フリーザ編」と「レッドリボン軍編」なので、今更ながらそういうことかと得心した。

 ドラゴンボールの何に惹かれるかというと、とにかく絵が好きだ。機械や服のデザインを見るだけで鳥山さんが描いたそれとすぐに分かる程個性的だし、構図も動画の一コマを切り取って静止画にしたと思えるぐらい、動いているように見える。もちろん話の展開もテンポが良いので、私はドラゴンボールのためだけに来週のジャンプが待ち遠しくて仕方ない子供の一人だった。

 それなのに大人になってからの私は、一人暮らしをする時に全42巻を売ってしまった。友人に「ドラゴンボールはおれ達にとってのバイブルだろう。それを売り飛ばすなんて、魂を売ったも同然だ!」などと叱られもした。月日は流れ私にも息子ができたので「バイブル」を読ませてやりたいと思い、再び全巻取り戻した。「おれはあの時の魂を取り戻した!」とまでは思わなかったけども、手元にあるとやはりバイブルである。

 今思う私にとってのドラゴンボールの好きなところは「乾き」だ。

 最近の漫画
は昔ほどに追いかけているわけではないので詳しい作品は多くはないが、基本的に「湿気と重さ」を感じる。キャラもストーリーもひとつひとつ丁寧に説明があるからそう感じるのだろう。そういう細かな設定を追って考察するのも読み方として好きだし面白い。それに対してドラゴンボールは情報が少ない分行間を読むというか、こちらもいろいろ妄想しながら読んでいた。何か足りない渇きを感じるから、毎週次を次をと欲しがっていたのだろう。鳥山さんの作品はさらりと乾いて重さを感じないのが漫画としての機能美を感じて素晴らしいと思う。

 ちなみに息子は今のところはドラゴンボールをあまりちゃんと読んではいない。週刊連載でリアルタイムで追っていたのが読み方としては良かったのかもしれない。

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