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「ズルい」という病()

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なにかしらの新書みたいなタイトル

なんか〇〇という病って新書多くないですか
「私、父、母、家族、他者、教育、夫婦、平和、甲子園」
サラッと調べただけでこんなに出ました。
みんな病に冒されてるやんけ

本題に入ります。
「ズルい」って感情について。

ネットに触れると、今まで視界に入らなかったような話題や言説が見えてくるんですよね。
プラスマイナス問わず色んな人がいて色んな話がある。

で、その中にはもちろん何かしらを批判している人がいて
ストレートに「嫌い!!」って感情をぶつけるような人もいれば、理論こねくり回してとにかく論破しようって人もいる。

どんな人がいるかなぁ、と観測するとき比較的容易に見つけられるのは
「それで傷つく人がいるんですよ‼配慮してください‼」
てやつ

某アイドルグループはチケット争奪戦が激しく、高額で転売されることもしばしばある
そんな中で「チケット当たった‼やったー‼」
なんでツイートした日にはインターネットパトロールマンが
「当たらない人もいるんですよ‼配慮してください‼」
とキレ散らかす。

これ日常に当てはめるとどうなんでしょう。
商店街の福引で一頭当選者が「やったー‼」って言ってる横で
「私はポケットティッシュだったのよ‼見せつけるように喜ばないで‼」
と言われるようなものじゃないかと思うんですけど。

どちらにせよこの言い分って言いがかり以外の何物でもないんですけど、言ってる本人からすればわざわざ言うくらいですし一大事なんですよね。
他人に噛み付くのってエネルギーが必要だと思うんですけど、そのエネルギーってどこから来るんでしょう。

そのエネルギー源として有力なのはタイトルにある「ズルい」って感情なのかなと思ってます。
誰しも持ってると思います。「ズルい」ってやつ。

皆素直に「チケット当たったのズルい!」って言えばまだ平和に済む気もしますが、人間って「ズルい」と思うと同時にそれを他人に察知されるのが恥ずかしいとも思う。厄介なものです。

そもそもズルいってどういう気持ちなんでしょう。

ずる・い [2] 【狡▼い】
( 形 ) [文] ク ずる・し
〔近世以降の語〕

自分の利益のために,ごまかしてうまく立ち回る性質である。狡猾(こうかつ)だ。こすい。 「 - ・い男だから油断はできない」

だそうです。
これを受けると「チケット当たった‼」はズルくもなんともないのですが、これも問題になってきます。

自分に与えられなかった恩恵を得た他人は憎くて仕方ないんですよ。
特に運によるものを得たとなるとチャンスは同等なのになぜ相手だけがその当選を勝ち取ったんだ、と感じる。
そうなると必然と「ズルい」という感情がふつふつと湧いてきます。
もっと正確に言うと「羨ましい」なんですが、相手をできるだけ悪者にしないと気がすまないので「ズルい」と思って身を護るんだと思います。
そしてズルいと思えば相手は悪者なので叩く口実ができます。悪者なんだもの。
で、話は戻って「相手のみを悪者にできる叩き方」となると「マナー」や「お気持ち」を盾にとった「配慮してください」に落ち着くわけです。

これは主語を大きくするという定番手法でもあります。
「私が傷ついた」といえば「知らんがな」で終わりますが「皆が傷つく」といえば従わせるだけのエネルギーが発生します。

今のネットはアクティブユーザーが多いためかこういった言いがかりが横行しやすいです。
そこらへんで騒いでる分には世間に波及する可能性は少ないですが、ことネットになると意見が合うユーザーと徒党を組んで大声で騒ぎます。
発言するほど昂ぶってる人は数が少なくとも声が大きいので主張を通しやすくなります。
「何言ってんだろう」と思う人はそもそも発言しない傾向にもありますので、少数派の謎論理に従わなければいけなくなります。
ノイジーマイノリティとサイレントマジョリティってやつです。

この傾向は今後継続、または加速していくと思われます。
類は友を呼ぶというように、広大なネットの中でも人は意見の合う人としか接しません。
そしてそのコミュニティの中での合意があれば、後ろ盾もあるため大声で騒げます。
Metoo運動のように社会問題として波及するものもあるので一概に悪いともいえませんが「配慮してください」に代表されるようなノイジーマイノリティの行いは社会全体を抑圧的なものにしてしまうのであまりいいとは思えません。

「配慮してください」以外にも不思議な人はいますが、またノートを分けて書きます。

次回も似たような内容です。
自分も気をつけなきゃなぁって自戒を込めて書きます。

ではまた。

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