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短歌・俳句・川柳など


略歴

2018 作歌開始
2019 角川短歌賞 予選通過
   作句開始
2020 笹井宏之賞 最終選考候補
   NHK全国俳句大会 秀作
   NHK全国短歌大会 秀作
   うたらば 短歌八首寄稿
2021 短歌研究新人賞 候補
   俳句四季新人賞 最終候補
   うたらば 短歌八首寄稿
   五とか七とかvol.1発行
2022 短歌研究新人賞 最終選考通過
   俳都松山俳句ポスト 特選三句
   読売歌壇 俵万智欄 年間賞
   東京歌壇 東直子欄 月間賞
   七物語2022 短歌十三首寄稿
   俳句四季 俳句五句寄稿
   とvol.1発行
2023 短歌研究新人賞 最終選考通過
   笹井宏之賞 最終選考候補
   ヒュー!日向マッチング短歌 モテ賞
   さみしい夜の句会 川柳十句寄稿
   ひとなみ2 短歌十首寄稿
   五とか七とかvol.2発行
   絶対に褒めてはいけない三十一文字vol.1発行
2024 川柳EXPO2024 川柳二十句寄稿
   チャリティー百人一首 短歌一首寄稿

掲載等

2024.5.27
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
学校の近くに海があるせいで海まで走る授業があった

2024.5.24
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「早」
クリスマスツリーを早く出しすぎてまるでサンタが遅いみたいに

2024.5.20
NHK短歌テキスト/俵万智/佳作/「手紙」
遠浅の海だときけば出さないで仕舞ったままの手紙のことを

2024.5.20
NHK短歌テキスト/枡野浩一/佳作/「はじめまして/こんにちは」
つまらないものですけどと差し出して菓子職人の名誉を汚す

2024.5.20
毎日新聞/毎日俳壇/小川軽舟/入選
マンションに小さき公園夏隣

2024.5.11
日本経済新聞/日経歌壇/三枝昂之/入選
夜景にもひとつひとつに生活があって夜景を眺めたりする

2024.5.9
57577展2nd「短歌と写真」/田中ましろ/佳作/「春」
パーカーのフードの中の花びらに証明された春のアリバイ

2024.4.27
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/入選
レイアップシュート卒業歌の余韻

2024.4.8
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選二席
負けたことが財産になるぐらいなら俺はとっくに大金持ちだ

2024.3.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「字」
定年の翌朝事故で他界した人を無職と伝える字幕

2024.3.11
毎日新聞/毎日俳壇/井上康明/入選
大木に皆ふれてゆく春祭

2024.3.4
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
ビックリマンシールのほうが捨てられてしまう未来がすぐそこにある

2024.3.2
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/特選四席
ドミノピザ風呂には入るほどの風邪

2024.3.2
日本経済新聞/日経歌壇/穂村弘/特選三席
研修のレジュメめくれば飛行機を墓に喩えて炎上とあり

2024.2.26
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
二回目は後が大変だったよと友は離婚をワクチンのごと

2024.2.24
ねむらない樹/笹井宏之賞/最終選考候補
「are」十首選

2024.2.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「考」
インスタを覗くと俺が考えた猫の名前が変えられていた

2024.2.20
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/佳作/「日記」
見られてはいけないほうの日記にもちゃんと天気を書いていたこと

2024.2.20
NHK短歌テキスト/吉川宏志/佳作/「ごめん」
怪我をしてごめんなさいと朝礼で頭をさげて辞めたカズさん

2024.2.19
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
壁の絵がすこし斜めになっていて気付けなかった笑顔の理由

2024.2.19
毎日新聞/毎日歌壇/加藤治郎/入選
客の手を握って釣りを出す人の左右で違うレンズの厚み

2024.2.12
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
地球儀を強く回して大陸も海も氷もひとつの色に

2024.2.3
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/特選一席
アクスタに囲まれてゐる鏡餅

2024.1.29
毎日新聞/毎日歌壇/伊藤一彦/入選
贅沢を好まなかった婆ちゃんのシャネルのマークみたいな入れ歯

2024.1.25
ヒュー!日向マッチング短歌/モテ賞
あたためてくださいそしてあたためたことをおぼえておいてください

2024.1.24
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「新」
ポスターを剥がした跡を隠すためまた新しいポスターを貼る

2024.1.22
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
スケートの靴でリンクを飛び出すがごとく農道をゆくフェラーリ

2024.1.22
毎日新聞/毎日歌壇/加藤治郎/入選
ロボットのことをロボって呼んでいた頃のこころがきらきらでした

2024.1.19
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/入選/「着る/脱ぐ」
卵を買いに行くだけだからきっちりとボタンをとめて着るカーディガン

2024.1.19
NHK俳句テキスト/夏井いつき/佳作/「おでん」
関東煮これでもかつてほど通夜

2024.1.15
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
金になるものは消えない戦争も麻薬も風俗も宗教も

2024.1.6
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/入選
新品のパジャマ夜食はメロンパン

2023.12.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「店」
くつを脱いで入るタイプの店だからあきらめた強盗もいるだろう

2023.12.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「店」
客質が最悪ですと食べログに書かれてあった行きつけの店

2023.12.25
夏井いつきの365日季語手帖/夏井いつき/佳作
扇風機蹴つて帰つてそれっきり

2023.12.24
NHK短歌(テレビ)/岡野大嗣/入選/「着る/脱ぐ」
卵を買いに行くだけだからきっちりとボタンをとめて着るカーディガン

2023.12.4
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/佳作/「仕事」
足早にバンへと戻るアイドルは警察署長の職を解かれて

2023.12.4
フリーペーパーうたらば/読む。/田中ましろ/入選
湯をはった浴槽は舟、言い過ぎた言葉をひろいあつめる旅の

2023.12.4
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
買う意思を伝えてからも値引きしてもらって店を出れば夕焼け

2023.12.2
日本経済新聞/日経歌壇/穂村弘/入選
ハロウィンを知らずに死んだお爺ちゃん知らずに生きていたお婆ちゃん

2023.11.27
朝日新聞/取材考記/中島鉄郎/引用
取り戻せ和式便所で朝刊を読んでいた時代の活力を

2023.11.27
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
あふれたりゆれたりあつくなりすぎる想いは自然災害のごと

2022.11.21
短歌研究年鑑/紹介
自選五首

2023.11.20
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
沈みゆく船に残れる楽団の如くに月を見上げていたり

2023.11.18
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/入選
学祭のフォントからして男子校

2023.10.30
毎日新聞/毎日歌壇/伊藤一彦/入選
古書店のある通りにはラーメンと書かれた赤いのれんが似合う

2023.10.16
読売新聞/読売俳壇/小澤實/特選二席
煮玉子をはんぶんこせる良夜かな

2023.10.7
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/特選三席
牡牛座は八位バナナを凍らせて

2023.10.5
朝日新聞/言葉季評/穂村弘/引用
五カウントまで反則が許されるプロレスみたいだったな昭和
取り戻せ和式便所で朝刊を読んでいた時代の活力を

2023.9.30
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「癖」
たぶん今日殺されるかもしれないと無敗のサウスポーの口癖

2023.9.24
夏井いつき句会ライブ/夏井いつき/入選
乾杯は綾鷹文化祭の帰路

2023.9.24
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「青」
白鵬と朝青龍が組み合ったまま動かずに水色になる

2023.9.24
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
泣顔のやうな力士の笑顔かな

2023.9.12
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
くるくると傘を回してきみたちは誰ひとり欠かせない歯車

2023.9.9
日本経済新聞/日経歌壇/穂村弘/特選三席
取り戻せ和式便所で朝刊を読んでいた時代の活力を

2023.9.4
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
自らの暮らしの質を保ちつつ平和を祈る夏の終わりに

2023.9.4
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
かけっこをするふりをして遠ざかる背中をずっとずっと見ていた

2023.9.4
毎日新聞/毎日俳壇/井上康明/入選
きちきちや父の形見の腕時計

2023.9.2
日本経済新聞/日経俳壇/神野紗希/特選四席
Tシャツを褒め合つてゐるサイン会

2023.8.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「髪」
水泳の授業のあとの髪型のほうがいいねでバズる放課後

2023.8.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「髪」
前髪を直す仕草が可愛くて少し早めにシャッターを切る

2023.8.21
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
こんなもん虫の食うもんやからってスイカを俺にくれた先生

2023.8.20
東京新聞/東京歌壇/東直子/入選
ちょうどいい店を見つけてそれだけを話した病院の帰り道

2023.8.19
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/佳作/「見上げる」
親指と人差し指のフレームにまずは小さい夏を作った

2023.8.19
日本経済新聞/日経歌壇/穂村弘/入選
ハネムーンのメッカだったと宮崎を語ればハネムーンが通じず

2023.8.7
毎日新聞/毎日歌壇/加藤治郎/特選二席
並としか言わない客に憧れたオレンジ色は東京の色

2023.7.31
毎日新聞/毎日歌壇/米川千嘉子/入選
お互いにトロンボーンを吹いていたことを言いつつレジュメをめくる

2023.7.24
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
頑張って誰も殺さず生きている俺たちにノーベル平和賞

2023.7.24
毎日新聞/毎日俳壇/井上康明/入選
金属で金属を切る炎暑かな

2023.7.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「旅」
湯をはった浴槽は舟、言い過ぎた言葉をひろいあつめる旅の

2023.7.20
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/佳作/「予約」
聴くたびに予約特典ポスターの匂いを思い出すイントロだ

2023.7.15
日本経済新聞/日経歌壇/穂村弘/特選五席
五カウントまで反則が許されるプロレスみたいだったな昭和

2023.7.11
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
玉入れの玉にまぎれておちている帽子、おまえは裏か表か

2023.7.11
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選二席
吊革に小指をかけて揺れる子よ電車と何を約束したの

2023.7.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
銀行と冷やし中華と風鈴と恐怖漫画で乗り切った夏

2023.6.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「教」
親子ではなくてカップルなんだよと子から教わるバッタの事情

2023.6.21
短歌研究/短歌研究新人賞/最終選考通過
「ドライアイス」十首選

2023.6.20
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/佳作/「あくび」
映画館に行くと映画を観たくなるあくびからあくびが生まれるように

2023.6.20
NHK短歌テキスト/山崎聡子/佳作/「親に、子に思うこと」
おふくろを背負う力はあるけれど下ろす覚悟がまだ出来てない

2023.6.18
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/佳作/「ひとり」
私たち一人一人にあるはずの花でいうところの花言葉

2023.6.5
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
鉛筆でティッシュに書いた字のようなフランス映画の中の青年

2023.6.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「麺類」
地元のうどんの腰の強さを言うように喪主は故人のことを話した

2023.5.19
NHK短歌テキスト/岡野大嗣/佳作/「待ち合わせ」
どこまでを待っていたのか読み終えてしまうつもりのなかった詩集

2023.5.15
アシタノカレッジ(ラジオ)/岡野大嗣/入選/「今日のできごと」
22時26分素裸でこのツイートに気付いてしまう

2023.5.8
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/特選一席
国歌だと思う私が人生で初めて受けたハラスメントは

2023.5.8
ラジオ深夜便/ほむほむのふむふむ/春日武彦/紹介
ためらいもせずきんいろのおりがみでざつなひこうきつくりやがって

2023.5.8
ラジオ深夜便/ほむほむのふむふむ/穂村弘/紹介
ゴキブリが好きな匂いと書いてあるとてもいい匂いのする薬

2023.5.7
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
校庭に数多の素振り夏近し

2023.5.7
東京新聞/東京歌壇/佐佐木幸綱/入選
遠足の小学生が病院の送迎バスに手を振り返す

2023.5.7
東京新聞/東京歌壇/東直子/入選
そろばんの月謝を入れる茶封筒ひらけばマクドナルドの匂い

2023.5.1
毎日新聞/毎日俳壇/井上康明/入選
ポケットに手を入れたまま卒業す

2023.4.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「口」
母になるだろうひとへの電話だとわかる口調とその短さで

2023.4.20
wedge/各駅短歌/穂村弘/引用
キーパーがシュートしたっていいじゃない玉将で攻め込んでくる妻

2023.3.27
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
四つ葉だけ生まれるように改良をして幸せになる生産者

2023.3.19
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「土」
母親が煮えた土鍋を運ぶとき少し姿勢を正す父親

2023.3.19
東京新聞/東京歌壇/佐佐木幸綱/特選一席
老いてゆくほどにブルース・ウィリスの増したであろう深味を思う

2023.3.10
俳句生活/夏井いつき/人/「春を待つ」
どうぶつの森や春待つこどもたち

2023.2.12
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
電線も含めて冬空の構図

2023.2.10
俳句生活/夏井いつき/人/「十二月」
ヘルパーに北の訛や十二月

2023.2.8
世界/岩波俳句/池田澄子/特選
恐竜の色は想像土匂ふ

2023.2.6
毎日新聞/毎日歌壇/水原紫苑/入選
大麻より高い値段で買うだろうカレーが違法薬物ならば

2023.2.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「餃子」
焼売と餃子どっちが好きかってきくのは焼売が好きな人

2023.1.29
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
正月の髭をそのまま採用す

2023.1.23
読売新聞/読売俳壇/小澤實/入選
二人掛ソファに三人クリスマス

2023.1.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「白」
部屋にいる時でも息が白くなる南欧風の名前のハイツ

2023.1.16
読売新聞/読売歌壇/俵万智/年間賞
春色の服を掛ければ枝としてクローゼットに揺れるハンガー

2023.1.8
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
閂を抜いて初冬のしづかなる

2022.12.29
フリーペーパーうたらば/読む。/田中ましろ/入選
木こりなら泉に落としたりせずに商売道具に責任を持て

2022.12.19
読売新聞/読売俳壇/小澤實/入選
早起をして焼跡を見に行けり

2022.12.18
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「電」
どうせお前も断るんだろ知ってるよ感出ちゃってるセールス電話

2022.12.11
東京新聞/東京歌壇/佐佐木幸綱/入選
クリームやチョコに頼らず勝負する和菓子職人のように生きたし

2022.12.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
揚花火ハザードマップ尻に敷く

2022.12.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「パン」
象の目のようにやさしいパンを買う三連休の二日目の朝

2022.11.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「木」
木こりなら泉に落としたりせずに商売道具に責任を持て

2022.11.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「木」
梅の花を眺めるために立ち止まる程度の愛情でありがたい

2022.11.21
短歌研究年鑑/紹介
自選五首

2022.11.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
八月や戦後生まれの一億人

2022.11.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「会いたい」
天気予報を最近見なくなったのは会いに行きたいひとがいるから

2022.10.30
東京新聞/東京歌壇/東直子/特選一席
ドロップの缶を開ければ思い出す母の隣にいた男たち

2022.10.24
伊集院光深夜の馬鹿力(ラジオ)/放哉と山頭火とアレとカルタ/伊集院光/入選
痴漢側の立場で答えてしまった

2022.10.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「共」
買い取りの査定をきみときいている これが最後の共同作業

2022.10.17
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
鼻くそをほじったことがないというアイドルそれはそれで汚い

2022.10.10
俳句生活/夏井いつき/人/「螽蟖」
螽蟖のび太の家は一戸建

2022.10.9
東京新聞/東京歌壇/東直子/入選 
タクシーをとめるみたいに手をあげて乗りこんでゆく異国の兵士

2022.9.25
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/特選二席
外商のポマードの香や夢二の忌

2022.9.18
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「車」
「マリカーで負けたほうからプロポーズしない?」「それもうプロポーズじゃん」

2022.9.18
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「車」
隣人が固唾をのんで見守っているおふくろの車庫入れデビュー

2022.9.5
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選二席
胸が痛いと検索窓に打ち込めばこの世を憂う人の多さよ

2022.8.22
僕の不幸を短歌にしてみました(web)/幻冬舎plus/岡本雄矢/入選
内風呂のある友達と銭湯へ行く銭湯の意義は違えど

2022.8.21
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
星涼しエンゼルケアの粛々と

2022.8.14
東京新聞/東京歌壇/東直子/入選 
子供らが水に潜って勝ち負けのどうだっていいじゃんけんをする

2022.8.1
伊集院光深夜の馬鹿力(ラジオ)/放哉と山頭火とアレとカルタ/伊集院光/入選
サンダルで謝りに来た

2022.8.1
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選一席
どうぶつの森の攻略本よりも少し分厚い就業規則

2022.7.31
フリーペーパーうたらば/読む。/田中ましろ/入選
「馬鹿を言え」「馬鹿を言うな」は同義語と言うことをどう言えばいいのか

2022.7.31
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/佳作/「数」
ありがとはレベル5くらいごめんねはレベル40くらいの呪文

2022.7.28
スキンヘッドカメラ岡本雄矢さんと「不幸&短歌について話す会」(YouTube)/岡本雄矢/入選
内風呂のある友達と銭湯へ行く銭湯の意義は違えど

2022.7.18
伊集院光深夜の馬鹿力(ラジオ)/放哉と山頭火とアレとカルタ/伊集院光/入選
俺の似顔絵だけ似ていない

2022.7.16
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「会」
のどスプレーはのどになかなか当たらない製薬会社の戦略として

2022.7.4
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
雑炊にするとかうどんを入れるとか誰も死なない喧嘩がしたい

2022.7.3
東京新聞/東京歌壇/東直子/月間賞
「どこへ行けばインターネットを買えますか」留守番電話の声弱々し

2022.6.27
仰天・俳句噺/夢枕獏/引用
日曜日ぐらいやりたいようにやる ペヤングの湯を二分で捨てる

2022.6.21
短歌研究/短歌研究新人賞/最終選考通過
「やわらかくとぶ」十首選

2022.6.21
短歌研究/Twitterで短歌さがします/工藤吉生/引用
「馬鹿を言え」「馬鹿を言うな」は同義語と言うことをどう言えばいいのか

2022.6.20
NHK俳句テキスト/北大路翼/入選/「寄居虫」
隣国のごみ背負ひたる寄居虫かな

2022.6.20
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選二席
鼻歌は春を言語化するときの言語化できなかった小節

2022.6.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「窓」
自分から言わなきゃ誰も気付かない髪を切っても窓を拭いても

2022.6.14
読売新聞/読売俳壇/小澤實/特選二席
ラケットでシャトルを拾ふ薄暑かな

2022.6.6
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選一席
故郷の海を見に行く折り返し地点を過ぎた走者のように

2022.6.5
東京新聞/東京歌壇/東直子/特選一席
「どこへ行けばインターネットを買えますか」留守番電話の声弱々し

2022.5.31
俳都松山俳句ポスト/櫛部天思/特選三句
龍天に昇るや足湯から足湯

2022.5.23
読売新聞/読売歌壇/俵万智/入選
ブランコを漕ぎだすときの後ずさりみたいに一度目は断った

2022.5.19
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「月」
私には私の知らない夜があり誰かが月を灯したりする

2022.5.7
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
紫陽花の不意に途切れてホテル街

2022.4.30
文芸選評(ラジオ)/北大路翼/入選/「寄居虫」
隣国のごみ背負ひたる寄居虫かな

2022.4.25
読売新聞/読売歌壇/俵万智/特選一席
春色の服を掛ければ枝としてクローゼットに揺れるハンガー

2022.4.22
ドまんなかラジオ/荻原裕幸/入選/「食べ物」
味噌汁に餅は入れないなんとなく雑煮に悪いような気がして

2022.4.18
読売新聞/読売歌壇/黒瀬珂瀾/入選
一粒も残さずに葡萄を食べる娘が死後にあげる眼球

2022.4.15
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/toron*/入選
記録から記憶にかわる瞬間のひとつひとつをゆびでさわった

2022.4.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「透明」
透明になって食品サンプルのようにパスタを持ち上げてたい

2022.4.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「駅」
地下鉄の地下じゃない駅ここだけと思ってて喋ってて恥ずかしい

2022.3.25
角川「短歌」/角川歌壇/内田弘/佳作
間隔をあけてお並びくださいと言われて並ぶ焼香の列

2022.3.21
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/入選/「光」
花の名で呼ばれる人よ、きみだけに春のひかりはやわらかであれ

2022.3.21
フリーペーパーうたらば/読む。/田中ましろ/入選
妊娠はしてないよねと看護師に聞かれ「たぶん」とこたえる娘

2022.3.19
NHK俳句テキスト/藤井あかり/入選/「寒」
寒の夕暮れ小走りの用務員

2022.3.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
花枇杷や指の長さを褒められる

2022.3.4
57577展/鈴掛真/入選/「愛」
砂浜にハートマークを描くような無責任さで愛してほしい

2022.3.2
NHKウイークリーステラ/藤井あかり/入選/「寒」
寒の夕暮れ小走りの用務員

2022.3.1
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「山眠る」
山眠るグリム童話は死の匂ひ

2022.2.25
角川「短歌」/角川歌壇/水原紫苑/佳作
親の無い子のため昼は教室で食べると親の無い子らが言う

2022.2.24
木下龍也のための短歌(スペース)/木下龍也/入選/「怪談」
口笛をふいてる人と目が合って悪い鼻血を流してしまう

2022.2.16
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「同」
「馬鹿を言え」「馬鹿を言うな」は同義語と言うことをどう言えばいいのか

2022.2.4
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「将棋」
キーパーがシュートしたっていいじゃない玉将で攻め込んでくる妻

2022.1.31
俳句生活/夏井いつき/人/「狩」
引退の猟犬は火の匂ひして

2022.1.28
57577展/岡野大嗣/入選/「音楽」
はね ライブの帰りに公園で見つけたから あ、公園は関係なくて

2022.1.27
57577展/伊藤紺/入選/「のみもの・たべもの」
いきものがたべものになる瞬間のこれでもかってくらい青空

2022.1.25
角川「短歌」/角川歌壇/黒木三千代/佳作
負けたことよりもタオルを投げられたことよりもこの拳の無傷

2022.1.25
角川「短歌」/角川歌壇/水原紫苑/秀逸
あれは星あれは飛行機あれは星あれは生レバ風の蒟蒻

2022.1.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「親」
妊娠はしてないよねと看護師に聞かれ「たぶん」とこたえる娘

2022.1.20
NHK短歌テキスト/永井祐/入選/「またぐ」
落ちている百円玉を拾えないかと言って踏んだりもできない

2022.1.15
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/toron*/入選
カフェオレは甘くて苦い お互いを許し合うとき出る毒がある

2022.1.12
NHKウイークリーステラ/永井祐/入選/「またぐ」
落ちている百円玉を拾えないかと言って踏んだりもできない

2022.1.8
文芸選評(ラジオ)/藤井あかり/入選/「寒」
寒の夕暮れ小走りの用務員

2021.12.27
俳句生活/夏井いつき/佳作/「冬の海」
愛猫を引取るまでが冬の海

2021.12.25
角川「俳句」/令和俳壇/小林貴子/推薦
何となく踊れるやうになつてをり

2021.12.25
角川「俳句」/令和俳壇/朝妻力/秀逸/岩岡中正/佳作
踊子の私語ひとつ無き控室

2021.12.25
角川「俳句」/令和俳壇/対馬康子/佳作
ジンジャーの花納税のとめとはね

2021.11.25
角川「俳句」/令和俳壇/小林貴子/佳作
海月から見ればしやきつと生きてゐる

2021.12.19
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「小」
最後まで読まずに捨てた小説のたぶん最後に咲いていた花

2021.12.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
参考書伏せて氷菓に集中す

2021.12.7
角川「短歌年鑑」/入選
馬のことをお馬さんって言うときの課長の襟は糊がきいてる

2021.12.7
角川「短歌年鑑」/入選
辞めてほしい部下のほうから辞めたいと申し出てきて刀を隠す

2021.12.1
NHKウイークリーステラ/斉藤斎藤/入選/「逆接の接続詞」
通常の姿勢で見える部分でも念のため目をそらして生きる

2021.12.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「クリスマス」
クリスマスパーティーよりもクリスマス会がしたいね明るいうちに

2021.11.30
俳句生活/夏井いつき/人/「鶏頭」
力石徹のアッパーカット鶏頭

2021.11.25
角川「短歌」/角川歌壇/柳宣宏/佳作
映画なら多分こいつが黒幕というポジションに多分いる俺

2021.11.25
角川「短歌」/角川歌壇/尾崎まゆみ/佳作
透明になる薬より苦からむ元の姿に戻る薬は

2021.11.23
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「蓑虫」
柱時計に蓑虫おはやうの迷子

2021.11.23
笹公人短歌チャンネル抒情の奇妙な冒険(YouTube)/オカルト短歌/笹公人/入選 
台風の夜に三途の川を見に行った親父が帰ってこない

2021.11.21
短歌研究年鑑/紹介
自選三首

2021.11.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
桜貝ひとさしゆびにさされてゐる

2021.11.3
笹公人短歌チャンネル抒情の奇妙な冒険(YouTube)/死語短歌の世界/笹公人/入選
ハイカラな死に方思いついたわとちょうど百まで生きた婆ちゃん

2021.11.1
web投句箱/山本素竹/特選/「虫」
虫鳴くや生家の跡にパーキング

2021.10.31
俳句生活/夏井いつき/人/「蟷螂」
蟷螂よ届かなければそこが空

2021.10.26
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「花野」
菓子箱を棺に静かなる花野

2021.10.25
角川「短歌」/角川歌壇/尾崎まゆみ/秀逸
水割りの梅酒の濃さが丁度良い塩梅だった十三回忌

2021.10.23
文芸選評(ラジオ)/斉藤斎藤/入選/「逆接の接続詞」
通常の姿勢で見える部分でも念のため目をそらして生きる

2021.9.30
俳句生活/夏井いつき/人/「立秋」
立秋の喧嘩してゐるやうな手話

2021.9.21
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「名」
「気まぐれな漁師の海鮮パエリアで!」「海鮮パエリアおひとつですね」

2021.9.21
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「名」
流星はその儚さを韻律とした題名の無い一行詩

2021.9.18
NHK短歌テキスト/田村元/入選/「ユーモアのある歌」
迷惑メール拒否していてもフィルターを通過してくる部長のメール

2021.9.18
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作
ドンマイじゃなくヘタクソと言ってくる奴は信用して構わない

2021.9.18
NHK短歌テキスト/大森静佳/佳作秀歌/「表情」
最高の笑顔で泣いている人に天使一匹分のビタミン

2021.9.18
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「ファミレス」
世の中のドリンクバーのドリンクをぜんぶ混ぜ合わせたような闇

2021.9.18
NHK俳句テキスト/鴇田智哉/佳作
月渡るノーベル賞に無き分野

2021.9.18
NHK俳句テキスト/岸本尚毅/佳作
秋日和字ばっかしの本買うて

2021.9.18
NHK俳句テキスト/櫂未知子/佳作
玉入れを律儀に終へて秋の空

2021.9.8
NHKウイークリーステラ/石井かおる/入選/「夏の山」
おにぎりの塩の加減や夏の山

2021.8.31
俳句生活/夏井いつき/人/「風鈴」
空室に風鈴の音の残りたる

2021.8.27
ノスタルジア大図鑑(note)/出版社トゥーヴァージンズ/入選
ぶら下がり健康器をまだ持っているぐらい長生きしてりゃ健康

2021.8.25
俳句ポスト365/夏井いつき/佳作/「浴衣」 
浴衣着て手を振るだけの業務かな

2021.8.21
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「溢」
完成はしなかったけどパレットの汚れ具合にあふれる個性

2021.8.20
短歌研究/短歌研究新人賞/候補
「承の辺り」十四首選他

2021.8.20
NHK短歌テキスト/工藤吉生/入選/「黒」
白黒をはっきりさせろ 黒ですか ならばはっきりさせなくていい

2021.8.20
NHK短歌テキスト/斉藤斎藤/入選/「逆接の接続詞」
通常の姿勢で見える部分でも念のため目をそらして生きる

2021.8.20
NHK短歌テキスト/野口あや子/入選/「飾る」
てっぺんに星をつけたら腕組みをして眺めてるだけの日曜

2021.8.11
NHKウイークリーステラ/工藤吉生/入選/「黒」
白黒をはっきりさせろ 黒ですか ならばはっきりさせなくていい

2021.8.1
web投句箱/山本素竹/佳作/「汗」
まづ汗を拭いて始まる朝稽古

2021.8.1
NHK短歌(テレビ)/田村元/入選/「ユーモアのある歌」
迷惑メール拒否していてもフィルターを通過してくる部長のメール

2021.7.30
俳句生活/夏井いつき/人/「虹」
虹のよく見えれば虹の間となりぬ

2021.7.30
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/入選/「飲食」
行き付けになる条件として味や雰囲気もあるけど割と椅子

2021.7.20
NHK短歌テキスト/テキスト企画「怖いを読む。」/寺井龍哉/引用
百年に一度くらいは信号がぜんぶ青になる瞬間がある

2021.7.18
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「雨」
この雨は僕のホワイトボードから今日の予定を消す除光液

2021.07.13
読売新聞/読売俳壇/小澤實/入選
コロナ禍を老衰で逝く祖母や夏

2021.7.7
NHKウイークリーステラ/野口あや子/入選/「飾る」
てっぺんに星をつけたら腕組みをして眺めてるだけの日曜

2021.7.1
まいつき短歌祭/武田ひか/佳作/「夏」
ゆるやかな遭難をした夏空の下をちいさな偶数として

2021.7.1
電動人形の霊や擬態するUFOを詠む!帰ってきたオカルト短歌(note)/ムーPLUS/入選
魂を抜かれるという迷信のありて組閣の記念撮影

2021.7.1
Meets Regional/岡野大嗣と詠むレッツ短歌!/岡野大嗣/選外佳作/「雑誌」
雑誌って言うけど雑に読むのではなく雑炊のように味わう

2021.6.26
文芸選評(ラジオ)/工藤吉生/入選/「黒」
白黒をはっきりさせろ 黒ですか ならばはっきりさせなくていい

2021.6.21
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「悪」
結婚式ってやたら縁起を担がせるくせにケーキはしっかり切るね

2021.6.19
文芸選評(ラジオ)/野口あや子/入選/「飾る」
てっぺんに星をつけたら腕組みをして眺めてるだけの日曜

2021.6.11
笹公人短歌チャンネル抒情の奇妙な冒険(YouTube)/死語短歌の世界/笹公人/入選
ぶら下がり健康器をまだ持っているぐらい長生きしてりゃ健康

2021.6.13
東京新聞/東京俳壇/石田郷子/入選
病名の続きのように夏落葉

2021.5.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「散」
咲ききってしまえばあとは散るだけと強がるひとの手には雨傘

2021.5.16
笹公人短歌チャンネル抒情の奇妙な冒険(YouTube)/オカルト短歌/笹公人/入選
魂を抜かれるという迷信のありて組閣の記念撮影

2021.5.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/朧/入選
すりおろし林檎が色を変えてゆく熱のある日は前戯を省く

2021.4.23
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/入選/「香り」
ハーブティー何も言わなきゃ温かいほうが出てくる優しい世界

2021.4.13
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「彩」
父さんが迷彩服で遭難し捜索隊にdisられている

2021.4.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/尾崎飛鳥/入選
「マリカーで負けたほうからプロポーズしない?」「それもうプロポーズじゃん」

2021.3.28
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/尾崎飛鳥/入選
「マリカーで負けたほうからプロポーズしない?」「それもうプロポーズじゃん」

2021.3.25
角川「俳句」/令和俳壇/櫂未知子/秀逸
歴代の猫を言い合う小春かな

2021.3.25
角川「俳句」/令和俳壇/対馬康子/佳作
短日の裏から洗うフライパン

2021.3.25
角川「俳句」/令和俳壇/岩岡中正/佳作
不時着のように二月の手紙かな

2021.3.20
NHK俳句テキスト/小澤實/佳作/「梅見」
あくびより出づるあくびや梅見茶屋

2021.3.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「移」
「あ」から「さ」へ移されていたアルフィーのアルバムを「し」に移して帰る

2021.3.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「月」
私には私の知らない夜があり誰かが月を灯したりする

2021.3.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/佳作
ヤンキーの消しゴム綺麗風光る

2021.2.25
角川「短歌」/角川歌壇/香川ヒサ/特選
馬のことをお馬さんって言うときの課長の襟は糊がきいてる

2021.2.25
角川「短歌」/角川歌壇/永田紅/秀逸
手紙では喧嘩できない 切手にはきっとそういう成分がある

2021.2.25
角川「短歌」/角川歌壇/沖ななも/入選/「首」
辞めてほしい部下のほうから辞めたいと申し出てきて刀を隠す

2021.2.25
角川「俳句」/令和俳壇/対馬康子/佳作
非常食食みゐる秋の常時かな

2021.2.25
角川「俳句」/令和俳壇/夏井いつき/入選/「手」
風船を手に着ぐるみの揺れている

2021.2.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「薬」
ゴキブリが好きな匂いと書いてあるとてもいい匂いのする薬

2021.2.23
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「薬」
お薬は必要ですかとたずねられ必要ですかとききかえす朝

2021.2.20
NHK俳句テキスト/小澤實/佳作/「春待つ」
春を待つ八十歳も八歳も

2021.2.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「色」
個人的見解だけど色のあるのがマンションで無いのが団地

2021.2.12
小説野性時代/野性俳壇/夏井いつき/佳作/「ぜんまい」
ぜんまいやちからうどんは五分待つ

2021.2.11
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「狐火」
祖母が言うのなら狐火なのだろう

2021.2.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/toron*/入選
炊飯器を開けたら出てくる湯気みたいに誰かの帰りを待ちくたびれたい

2021.2.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「ポスト」
子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥全部食ったことある

2021.2.1
ねむらない樹/笹井宏之賞/最終選考候補
「ルール」十首選

2021.1.31
俳句生活/夏井いつき/人/「水鳥」
シャドーピッチング浮寝鳥の池へ

2021.1.31
俳句生活/夏井いつき/人/「水鳥」
水鳥の定理のように動かざる

2021.1.28
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「鷹」
滑空の鷹復習う縫合の手技

2021.1.27
うたらばPTC/田中ましろ/入選
ブランコをおりて大人になってゆく子らを祝福するように雪

2021.1.25
角川「短歌」/角川歌壇/香川ヒサ/秀逸/永田紅/秀逸
ひとつだけなかまはずれがありますと問題文はさらりと告げて

2021.1.24
NHK全国俳句大会/夏井いつき/秀作/鈴木章和選/秀作
からすみのひとくちぶんをきめかねる

2021.1.24
NHK全国俳句大会/入選/「生」
受験生救う車掌の覚悟かな

2021.1.24
NHK全国短歌大会/斉藤斎藤/秀作
ウイルスと共に我らは暮らしおり老眼鏡を神棚に置く

2021.1.24
NHK全国短歌大会/穂村弘/秀作/「生」
肛門を冷たき水で洗わんと戦地より生きて帰り来たれば

2021.1.20
NHK俳句テキスト/対馬康子/佳作
鍵という鍵持ち出して冬の月

2021.1.20
NHK俳句テキスト/櫂未知子/佳作
避難所にひっそりと立つ聖樹かな

2021.1.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「始」
おふくろとオレオレ詐欺のリーダーに芽生え始めた奇妙な絆

2021.1.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「始」
流行の歌は変われど産声は440Hzのラから

2021.1.14
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「寒海苔」
額付くほど寒海苔を見定めり

2021.1.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「髪型」
白髪の老婆が俺に何の用かと思いきやライブ後の俺

2021.1.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/特選
原付で運ぶスツール春来る

2020.12.31
俳句生活/夏井いつき/人/「ポインセチア」
ポインセチア置く仏壇は閉めておく
2020.12.31
俳句生活/夏井いつき/人/「ポインセチア」
愛犬にポインセチアを紹介す

2020.12.25
角川「俳句」/令和俳壇/対馬康子/佳作
サングラス似合う町議の汚職かな

2020.12.25
角川「短歌」/角川歌壇/香川ヒサ/佳作
無機質に死の瞬間を象ったガードレールに添える彩り

2020.12.17
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「鮫」
語られるたびに大きくなる鮫よ

2020.12.14
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「二」
二杯目というだけで百円になる味も香りも同じコーヒー

2020.12.14
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「二」
想像できることは実現できるとか中二の想像力舐めんなよ

2020.12.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「電化製品」
成約に至らなかった商談を喉に詰まらせてるシュレッダー

2020.12.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
朝焼の街を消防車の無音

2020.12.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
ゴキブリが好きな匂いと書いてあるとてもいい匂いのする薬

2020.12.3
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「熱燗」
熱燗や誰かの傘を貸す店主

2020.12.1
web投句箱/今井肖子/特選/「冬日和」
通学路だった畦道冬日和

2020.12.1
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/佳作/「冒険」
辿り着いてからのことまで考えてなかったんだと虹のたもとで

2020.11.30
俳句生活/夏井いつき/人/「赤い羽根」
総理より低めの位置に赤い羽根

2020.11.30
俳句生活/夏井いつき/人/「赤い羽根」
高橋の橋の隠れて赤い羽根

2020.11.25
角川「俳句」/令和俳壇/対馬康子/秀逸
心臓の叩けば戻る蝉時雨

2020.11.25
角川「短歌」/角川歌壇/大井学/佳作
三ヶ月、そう告げられた日の夜に父は一番風呂を嫌った

2020.11.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「茶」
好きな子が好きだった子になるようにティーバッグから秋が広がる

2020.11.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「茶」
水筒に紅茶を入れて持ちあるく心強さに誰も勝てない

2020.11.20
NHK俳句テキスト/対馬康子/佳作/「十月」
銃口を向けられて十月の空

2020.11.20
NHK俳句テキスト/西村和子/佳作/「新酒」
形だけ祖母にも注ぐ今年酒

2020.11.20
NHK短歌テキスト/松村正直/佳作
シをツって書いちゃうひとのあかるさで満たされてゆく午後の教室

2020.11.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作/「変」
愛するが愛しているに変わるとき心はどこに立ちどまるのか

2020.11.19
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「嚔」
後夜祭くしゃみをひどく真似される

2020.11.19
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「嚔」
あれそんな嚔の仕方だったっけ

2020.11.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「実在するバンド名」
T-BOLAN歌うといつも振られてた画面の中のロン毛の男

2020.11.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
涼しい、と手話をするのに解いた手

2020.11.6
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「実紫」
見もせずに褒める紫式部の実

2021.11.6
文芸選評(ラジオ)/永井祐/入選/「またぐ」
落ちている百円玉を拾えないかと言って踏んだりもできない

2020.11.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「先輩」
先輩が道を説明するときの要所要所にあるパチンコ屋

2020.10.31
俳句生活/夏井いつき/人/「月」
新月を巡って死者の出る会議

2020.10.31
俳句生活/夏井いつき/人/「月」
三日月やゆっくりと胃へロキソニン

2020.10.25
角川「俳句」/令和俳壇/五十嵐秀彦/佳作
夏花摘心拍十五億回目

2020.10.25
角川「俳句」/令和俳壇/小林貴子/佳作
この蝉は蝉か脳内再生か

2020.10.25
角川「短歌」/角川歌壇/藤島秀憲/佳作
「リハビリをしなくてもいい」「犬がいる」母が会議で出した条件

2020.10.20
NHK短歌テキスト/松村正直/佳作
指名手配写真みたいな顔をして今日も誰かに探されにゆく

2020.10.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作/「もし」
もし先に告げていたなら告げていたという事実が加わるだろう

2020.10.16
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「感」
サプライズされるんだろう雰囲気をもう出しちゃっている座り方

2020.10.8
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「秋晴」
秋晴をありとあらゆる球技かな

2020.9.30
俳句生活/夏井いつき/地/「小鳥」
バスの来て小鳥を見ていたい子供

2020.9.30
俳句生活/夏井いつき/人/「小鳥」
小鳥から近寄ってきてもういない

2020.9.30
俳句生活/夏井いつき/人/「小鳥」
小鳥来る全ての道にある名前

2020.9.25
角川「短歌」/角川歌壇/田宮朋子/佳作
人類の次の舞台を人類の最前列で眺めておりぬ

2020.9.25
角川「短歌」/角川歌壇/藤島秀憲/秀逸
子の通う支援学級の本棚に「細い本」というカテゴリのあり

2020.9.25
角川「短歌」/角川歌壇/大井学/佳作
メルカリに出品されている俺の悪魔に売ったはずの魂

2020.9.24
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「唐辛子」
一人だけ高学年や唐辛子

2020.9.20
NHK短歌テキスト/松村正直/佳作
おふくろとオレオレ詐欺のリーダーに芽生え始めた奇妙な絆

2020.9.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作秀歌
百年に一度くらいは信号がぜんぶ青になる瞬間がある

2020.9.20
NHK短歌テキスト/栗木京子/佳作/「冷蔵庫」
冷えきった心のままでいたいから早く閉めてと泣く冷蔵庫

2020.9.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「自」
世の中は自分が引いた妥協線だらけでいつか歩けなくなる

2020.9.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「自」
自転車に乗り慣れてない子供らを見守り慣れてない大人たち

2020.9.17
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「自」
ルール(1)ルールは妻の判断で自由に変えることが出来ます

2020.9.12
小説野性時代/野性俳壇/夏井いつき/佳作/「木の実」
これだけの木の実があれば死にはしない

2020.9.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/佳作/「木の実」
探されていない家出や木の実落つ

2020.9.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「2つで1セットのもの」
運転手付きの車と運転手付きの車の運転手です

2020.9.10
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「野分」
電話では「うん」しか言わぬ子や野分

2020.9.3
夏井いつき句会ライブ(YouTube)/夏井いつき/並/「あいうえお俳句」
ぱぴぷぺぽぽけつと数へ合ふ星合

2020.9.1
web投句箱/今井肖子/佳作/「花火」
ピザの来て終はり見逃す花火かな

2020.8.27
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「藤袴」
どちらでもないに丸せり藤袴

2020.8.20
NHK短歌テキスト/松村正直/佳作
食べてすぐマラソンをして脇腹が痛くなったらそこが脇腹

2020.8.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作
見つかってこんなところにいたのかと見つけたひとに言わせる遊び

2020.8.20
NHK俳句テキスト/櫂未知子/佳作
階段は塾のときだけ風薫る

2020.8.15
月刊うたらば/田中ましろ/戦
穏やかな戦争でした泣きだしたほうも泣かせたほうも笑顔で

2020.8.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「戦」
王将のテーブル席で兵士らが今日の戦果を報告し合う

2020.8.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「戦」
ルールとかわからないけど王将を取られただけで諦めないで

2020.8.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/佳作/「鰯雲」
鰯雲三重殺を見逃して

2020.8.12
小説野性時代/野性俳壇/夏井いつき/佳作/「鰯雲」
鰯雲シャーカステンの影は白

2020.8.8
世界/岩波俳句/池田澄子/佳作
トイレから出る人真顔冬の暮

2020.7.30
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「蝉」
蝉捕りを終えて堂々たる寝癖

2020.7.30
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「蝉」
夕蝉や主治医と共にある齢

2020.7.25
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/入選/「祝う」
ありったけの薔薇をくださいすれちがうひとに口笛吹かれるくらい

2020.7.20
NHK俳句テキスト/小澤實/佳作/「夏」
透明な魚を放して夏に入る

2020.7.20
NHK俳句テキスト/対馬康子/佳作/「蛇」
カーストを微調整する蛇の舌

2020.7.20
NHK俳句テキスト/西村和子/佳作/「さくらんぼ」
先生を取り合ふ子らやさくらんぼ

2020.7.20
NHK短歌テキスト/小島なお/佳作/「お金」
札束を燃やしたような夕焼けに気付いてほしい嘘のあること

2020.7.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作/「美味しそうな歌」
ほとんどの客が食べるというそれを食べない客が食べるそれこそ

2020.7.16
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「プール」
プールある駅で降りずにゆくバイト

2020.7.16
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「プール」
そりゃ庭にプールがあれば俺だって

2020.7.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「星」
夕焼けにホースを向けて放水し星を救出する消防士

2020.7.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「星」
妻でさえ知らない歌をくちずさむ子らと見上げる明けの明星

2020.7.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「手紙」
ポストから半径二キロメートルにいるひとたちを巻き添えにして

2020.7.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
四等になった生徒を四等の旗に導く担当になる

2020.7.2
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「翡翠」
魚の目に翡翠の映ることのなし

2020.7.1
web投句箱/今井肖子/佳作/「十薬」
どくだみや手の鳴るほうへ行ったきり

2020.6.25
窓研究所(web)/コラム短歌に詠われた窓たち(後編)/穂村弘/引用
文鎮をお金に換えてくれる手がひそむ小窓の奥の暗黒

2020.6.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「家」
帰ったらすぐにうがいと手洗いをして悲しみが癒えるのを待つ

2020.6.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「家」
インスタで生活感を無くそうとしすぎて消えた夫と子供

2020.6.20
NHK短歌テキスト/松村正直/佳作/「牛・丑」
腰に手を当てながら飲む牛乳のそれはもう牛乳の白さで

2020.6.20
NHK短歌テキスト/小島なお/佳作秀歌/「自転車」
ほどかれた魚のような自転車で生まれた町の海を見にゆく

2020.6.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作/「幼」
不審者が幼稚園児に挨拶をしたと知らせるメールが届く

2020.6.20
NHK俳句テキスト/対馬康子/佳作/「夏落葉」
夏落葉名を知らぬ子と遊びけり

2020.6.18
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「梅雨寒」
梅雨寒や傷口閉じるホッチキス

2020.6.18
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「梅雨寒」
ロッカーに丸めた湿布梅雨寒し

2020.6.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/特選/「六月」
駐めた場所忘れて六月の途方

2020.6.4
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「鰻」
鰻でもとれと襖の向こうから

2020.6.1
web投句箱/今井肖子/佳作/「薄暑」
ゆっくりとホームベースを踏む薄暑

2020.5.21
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「姫女苑」
国境と知らずに咲けり姫女苑

2020.5.20
NHK俳句テキスト/櫂未知子/佳作/「壺焼」
壺焼やテレビの上の塗薬

2020.5.20
NHK短歌テキスト/小島なお/佳作/「石」
今年は、と言いかけてから今年もと 石榴をふたつみっつ並べて

2020.5.20
NHK短歌テキスト/寺井龍哉/佳作/「口」
実際はしていなかった後悔を口にしたとき降り出した雨

2020.5.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「商品名または企業名」
チェックにも色々あって今ぼくの首を絞めてるのがバーバリー

2020.5.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「商品名または企業名」
フリスクを鞄から出すフリスクを振るフリスクを地面に落とす

2020.5.12
小説野性時代/野性俳壇/長嶋有/特選/「夏」
いつまでも建たないイオン夏帽子

2020.5.12
小説野性時代/野性俳壇/夏井いつき/佳作/「燕の子」
子燕や吸殼拾ふ支店長

2020.5.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/小俵鱚太/入選
騎士道に反するけれど後ろから黙ってそっと抱きしめてみる

2020.5.1
web投句箱/今井肖子/気になる一句/「囀」
囀るや鳶職人の昼休み

2020.4.26
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/小俵鱚太/入選
騎士道に反するけれど後ろから黙ってそっと抱きしめてみる

2020.4.23
俳句ポスト365/夏井いつき/人/「春暖」
春暖や受刑者の押す車椅子

2020.4.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「来」
前髪が目にかかりだすもうほんのちょっと未来の約束をする

2020.4.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作/「踊る」
輪になって踊ってみれば何となく体が思い出す踊れなさ

2020.4.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「自分」
歌声のようにわたしを中心にひろがってゆくカレーの匂い

2020.4.9
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「ボートレース」
ボートレースで待ち合わせたる師弟

2020.3.26
俳句ポスト365/夏井いつき/並/「蒸鰈」
食堂のチャンネル固定蒸鰈

2020.3.21
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「次」
暮らしとはたとえば鍋をした次の朝におじやが出たりすること

2020.3.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作秀歌/「消」
月を消す魔法があればいいのにとグラスの底にレモンを沈め

2020.3.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「ライバル」
妖精の俺が言うのもなんだけど河童はたぶんいないと思う

2020.3.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/佳作秀歌/「転」
オレンジを袋いっぱい詰めこんで派手に転んだような夕焼け

2020.3.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/入選/「動物」
馬を見に行くだけのひと、そのひとを見ているだけの夏のいちにち

2020.3.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「学校行事」
遠足の日の朝食におにぎりが出てこないんだ今度のママは

2020.3.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「学校行事」
学校の横の田んぼに立てられた案山子と服がかぶる母ちゃん

2020.3.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/羊亥ハジメ/入選
馬を見に行くだけのひと、そのひとを見ているだけの夏のいちにち

2020.3.1
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/羊亥ハジメ/首席
馬を見に行くだけのひと、そのひとを見ているだけの夏のいちにち

2020.2.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/佳作/「夕」
舟のようにふたりの靴をならべては夕日のとどかないところまで

2020.2.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作
ヒーローにインタビューするヒーローにとってヒーローだった男が

2020.2.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作秀歌/「暦」
カレンダーに〇をしてみる〇をした日が特別な日になるように

2020.2.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「祖父母」
花束を受けとるときの体勢で孫と娘を待つ冬休み

2020.2.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/特選/「写真」
笑ってるわけではなくて笑顔っぽいところで顔を止めているだけ

2020.2.10
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「歌」
珍しくきみと意見が合いそうなスピッツ嫌いなひといない説

2020.2.10
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/佳作/「駅」
待ちびとがあらわれるまでこのひとがしていた顔をぼくは知ってる

2020.2.9
NHK短歌(テレビ)/佐佐木頼綱/入選/「動物」
馬を見に行くだけのひと、そのひとを見ているだけの夏のいちにち

2020.1.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「矢」
空に向けて放たれた矢の行く末にいつも痛みがともなったこと

2020.1.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作秀歌/「時計」
いつもより時のながれが遅いのでたぶん誰かが殉職をする

2020.1.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作
るるるるとこたえあわせをするようにランドセルから春がこぼれる

2020.1.20
NHK俳句テキスト/宇多喜代子/佳作/「懐炉」
職業を言えずに置いてきた懐炉

2020.1.13
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「雪」
最後までおろしきれずに大根を置けばましろき墓標となりて

2020.1.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「日付」
申し訳ございませんがお守りの有効期限切れなので死ね

2020.1.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「ルール」
ためらいもせずきんいろのおりがみでざつなひこうきつくりやがって

2019.12.23
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/枡英児/首席
好きだから好きだと言った 好きだから好きだと言えなかったみたいに

2019.12.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作秀歌/「川」
助かった子供の親もその親を批判していた人も炎上

2019.12.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/佳作秀歌/「卓」
テーブルをふけばわずかに水滴の残って始発までここにいる

2019.12.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/特選三席/「酒」
居酒屋で他人の靴もそろえている母に良いことありますように

2019.12.15
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「欲」
いいですと断るまえに大盛りが無料なことを言ってくれれば

2019.12.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「絶滅した(しそうな)生き物」
百年間じっとしているだけですぐ絶滅できてしまう僕らは

2019.12.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「絶滅した(しそうな)生き物」
マンモスを復活させた科学者のインスタほぼラーメン画像

2019.12.10
カドブンノベル/野性歌壇/山田航/佳作/「境界を越える」
タピオカを見知らぬ街に出荷して見知らぬ神の名の付く町は

2019.12.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
遠足に行った気分で水筒のお茶を注いで飲む解熱剤

2019.12.2
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/ちーばり/入選
くちびるを少しずらしてキスをする天使みたいにずるくなりたい

2019.11.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「しばしば」
しばいぬとしばいぬをかけあわせてもしばしばいぬにならないんだね

2019.11.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/特選/「料理」
日曜日ぐらいやりたいようにやる ペヤングの湯を二分で捨てる

2019.11.12
NHK短歌(テレビ)/佐佐木頼綱/特選三席/「酒」
居酒屋で他人の靴もそろえている母に良いことありますように

2019.11.11
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「指」
俺ならば指一本で十分だピアノ弾くのもワード打つのも

2019.11.11
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「指」
春色の汽車をせーので指差して春色オブ・ザ・イヤーを決める

2019.10.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「砂」
砂浜に打ち上げられたウミガメの死骸に子らは貝殻を添え

2019.10.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作/「食器」
最後までおろしきれずに大根を置けばましろき墓標となりて

2019.10.14
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「命」
カセットの端子に息を吹きこんでマリオの心肺蘇生をはかる

2019.10.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/がね/入選
好きな子が好きだった子になるようにティーバッグから秋が広がる

2019.10.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/toron*/入選
こっそりとハートを描きに戻ったらもう描かれてて指でなぞった

2019.9.29
フリーペーパーうたらば/田中ましろ/入選/「青春」
くちびるを奪われそうな校庭の蛇口に嫉妬する夏の午後

2019.9.29
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/がね/入選
好きな子が好きだった子になるようにティーバッグから秋が広がる

2019.9.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「外」
号外のように私のレントゲン写真に医師が群がってくる

2019.9.22
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「外」
自分だけ誰にも狙われず終わるドッジボールのような合コン

2019.9.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「永」
何をせず生きていこうか永遠にわかり続けることの苦しさ

2019.9.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作秀歌/「肌」
ビーサンが波にさらわれ砂浜と僕との距離が縮まった夏

2019.9.12
小説野性時代/野性歌壇/加藤千恵/佳作/「自動車」
台風で斜めを向いた信号が全人類に進めと告げる

2019.9.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「自動車」
夕方の歩道橋から飛び降りて何ごとも多けりゃ多いほど

2019.9.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/toron*/入選
いつまでも見ていたかった新しいパン屋ができてよろこぶ人と

2019.9.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
歯科助手じゃなくて歯科衛生士だと叱られている新郎の父

2019.8.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「木」
明日までのぼっていくか明日までおちていくかを葉桜に問う

2019.8.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作/「泳ぐ」
てのひらの上で豆腐に包丁を入れるしばらく泳がせておく

2019.8.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「歴史上の人物」
屏風から出てきた虎に一休が食われてしまう平行世界

2019.8.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「格闘技」
夢さえも白黒だったアパートで舌を拳のように交えて

2019.8.10
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「種」
犬と猫どっちが好きと聞かれても種類や調理法にもよるし

2019.8.10
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「種」
手品師が客から借りた万札を持ってどこかに消えるマジック

2019.8.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選
虫かごが虫の力で少しずつ炎のほうへ近づいていく

2019.7.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/佳作/「幸」
しあわせになってくださいしあわせになったわたしをゆるせるように

2019.7.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作/「傘」
晴れた日に買った黄色の雨傘は太陽になる日を待ちわびて

2019.7.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/佳作/「名」
動物の顔と名前が一致する頃に終わりになる白昼夢

2019.7.14
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「信」
今回も僕がミスする前提のもと作られているプランB

2019.7.12
小説野性時代/野性歌壇/山田航/佳作/「教室」
水泳の授業のあとの髪型のほうがいいねでバズる放課後

2019.6.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作/「外国」
アメリカで行方不明になっているはずの父から届く弔電

2019.6.20
NHK短歌テキスト/車江戸雪/佳作秀歌/「電」
金縛りに遭ったみたいなはつなつのどこまでもどこまでも通過駅

2019.6.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/入選/「息」
息子からもらういちおくまんえんはぜんぶ財形貯蓄しておく

2019.6.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「駅員」
真夜中の駅のホームでTシャツを引き裂くウスバカゲロウを見る

2019.6.10
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/千仗千紘/入選
うつくしい声で別れを切りだせばあとは下ってゆくだけだから

2019.6.8
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「和」
噴水で遊ぶ子供の映像が流れて今日は令和元年

2019.5.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「飲」
家にいる時の妻より近距離でコーヒーを飲むスタバの他人

2019.5.21
NHK短歌(テレビ)/大辻隆弘/入選/「息」
息子からもらういちおくまんえんはぜんぶ財形貯蓄しておく

2019.5.20
NHK短歌テキスト/江戸雪/特選三席/「会う」
今きみに会いに行きますスズメバチ駆除の業者のような装備で

2019.5.20
NHK短歌テキスト/佐佐木頼綱/佳作秀歌
行き過ぎた電車に合わせ行き過ぎた分だけずれる蟹の行列

2019.5.20
NHK短歌テキスト/大辻隆弘/佳作/「若」
二回折りした制服のスカートに春のひかりは乱反射して

2019.5.20
NHK短歌テキスト/佐伯裕子/佳作/「先生」
からあげもアメも男子もお稲荷も「さん」で統一させる担任

2019.4.20
NHK短歌テキスト/東直子/佳作/「鳥」
かじったら生煮えだった鶏肉を鍋に戻せるような関係

2019.4.20
NHK短歌テキスト/真中朋久/佳作/「旨・滋・妙」
たましいは思ったよりも歯ごたえがあって酢味噌と相性が良い

2019.4.20
NHK短歌テキスト/松村由利子/佳作/「耳」
おぼえたてのことばで話しかけてくるひかりに耳をすませる窓辺

2019.4.17
ショートケーキソング/恋愛短歌同好会/近江瞬/入選
きみは違うけれど普通はお茶碗を持たないほうの手でするんだよ

2019.4.7
NHK短歌(テレビ)/江戸雪/特選三席/「会う」
今きみに会いに行きますスズメバチ駆除の業者のような装備で

2019.3.25
月刊うたらば/田中ましろ/入選/「出」
「抵抗はせずにそこから出て来てね」お腹を蹴った犯人に告ぐ

2019.3.20
NHK短歌テキスト/松村由利子/佳作/「子ども」
自分より物を知らない想定で物を教えてくる6歳児

2019.2.20
NHK短歌テキスト/松村由利子/佳作/「色」
部屋にいる時でも息が白くなる南欧風の名前のハイツ

2019.2.20
NHK短歌テキスト/真中朋久/佳作/「香」
二杯目というだけで百円になる味も香りも同じコーヒー

2019.2.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「アルバイト」
もう一人同じ名字の人がいる時は名字で呼ばれる私

2019.2.2
恋愛短歌同好会(ツイキャス)/織部壮/入選
好きな子がバスケでもう六歩ぐらい歩いちゃってる球技大会

2019.1.20
NHK短歌テキスト/松村由利子/佳作/「痛」
保護者リレーを終えたその日に始まった筋肉痛を自慢する父

2018.11.20
NHK短歌テキスト/真中朋久/佳作/「渋」
旅の帰りの高速は少しだけ渋滞してるほうが嬉しい

2018.11.20
NHK短歌テキスト/東直子/佳作/「身体」
手の甲で君の口から飛んできた唾が乾いていく昼休み

2018.10.20
NHK短歌テキスト/真中朋久/佳作/「冷」
死んでいく人の背中の温もりで差し伸べた手の冷たさを知る

2018.10.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「日記」
アフリカで原因不明の熱病にかかる患者の役をもらえた

2018.9.6
ダ・ヴィンチ/短歌ください/穂村弘/入選/「商店街」
文鎮をお金に換えてくれる手がひそむ小窓の奥の暗黒

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自由律俳句

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