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自分の実践に影響を与えた本紹介①

お久しぶりです。習慣づけの本紹介をして時間が過ぎてしまいました。

https://note.com/tarou800/n/n0e3ce9bb3255

あの本には2日間を過ぎると習慣出なくなってしまうと書いていたのですが、まさにその通りでした。夏休みボケで全然書く気になれず、お盆も来てしまい、またずるずるいってしまいそうです。

なので、今日から新しいシリーズ!「自分の実践に影響を与えた本紹介」を始めていきたいと思います!

記念すべき第1弾は、『たった一つを変えるだけ』です!

アメリカの本を日本語版に翻訳された本です!今度私が所属してるグループの読書会でこの本を読みますので、もう1度読み返していきたいと思います。


たった1つを変えるだけ

本書のテーマ「たった1つを変えるだけ」。授業の中のある1部分を変えるだけで、「21世紀スキル」と呼ばれる資質・能力を身につけることができると書かれてます。それではどこを変えれば良いのでしょうか。

この本の表紙の裏に、次のような1文が書かれていました。

教師に指示されている限り、僕らは何も学んでいない

この1文からお分かりになられたでしょうか。
教師の指示なく授業が成り立つ。もう少し補足すると、教師の発問や質問がなくても、授業が成り立つということです。

それでは、誰が発問したり、質問したりするのでしょうか。教師がしないのであれば、答えは明白でしょう。子どもたちです


子どもたちが問いをつくる「質問づくり」

教師が発問するのではなく、子どもたちの疑問や質問を授業のメイン活動にするということです。

私は子どもたちに「問いづくり」と伝えています。事象と出会ったときに感じる疑問を「問い」として表出させていきます。

しかし、自由に問いを作っていくのではなく、ある一定のルールが存在します。そのルールについて紹介していきましょう。

ルール①問いの焦点に沿って問いを作る

なんでも思ったことを問いにするのは自由研究や総合的な学習ではいいかもしれませんが、各教科の特色に適応させるために、ここで少し条件を設定します。これが、「問いの焦点」です。教師が子どもたちに意図させたい「単元の目標」につながっていくところでしょう。

私が行った実践では、社会科であれば、「気候に着目して」「地形に着目して」など、ポイントを指定させました。
国語科であれば、「初発の感想文」で「人物について」「物語の構造について」「説明文の構造について」などの焦点を伝えて「問いづくり」をさせました。

この「問いの焦点」を設定しないと、子どもたちの問いはあらゆる方向へ向かいます。それを良しとする授業であれば良いのですが、教科の学びとして深めていく際の弊害となってしまう恐れがあります。ある程度道筋を示してから問いを作らせていくのが良いでしょう。

ルール②思いついた問いを書きまくる(発散思考)

焦点に沿って思いついた問いをひたすら書いていきます。問いに間違いはありません。他人から評価されることもありません(もちろん教師からも)。たまに「いい質問ですね」って先生が行っている授業を見ますけど、あれはどうかと思います・・・

子どもたちの問いは全て認められるべきだと考えます。焦点に沿っていれば・・・

ルール③問いをまとめて優先順位をつける(収束思考)

問いができてきたら一度、自分が立てた問いを見返します。問いの焦点に合っているのかを確認し、自分の問いをまとめていきます。自分の作った問いを見比べ、同じような問いをまとめたり分類したりします。

発散した問いを収束させていくのです。この作業が実は大切で、「比較」「分類」「統合」といった思考を伴いながら、問いをまとめていきます。

学級全体でするときもあります。グループで問いを3つまで絞り、そこから全体で3つに絞っていきます。

子どもたちが立てた3つの問いをもとに、単元を構成していきます。
5年生の国語「注文の多い料理店」(東京書籍)では、謎だらけの物語を読み、授業で話し合いたい3つの問いをみんなで設定しました。

選ばれたのは、

「どうして犬は死んだのに最後に復活したのか」

「非現実への入り口はどこか」

「最後紳士の顔が戻らなかったのは何故か」

という問いでした。この3つの問いを解決していくことで、実は作者である宮沢賢治の表現の工夫や、作品への思い、物語の主題などを考えることができるのです。

教師が問いかけなくても、子どもたちが問いを設定してくれるのです。

ちなみに、このとき没になった問いとして、、

・紳士は何歳なのか

・どうして2人なのか、3人だったらどうなっていたのか

・途中で逃げることができなかったのか

という問いがありました。面白い問いもたくさんありましたが、全てを取り扱うことはできませんので、各自自主学習などで探究する問として設定しました。


たった1つを変えるだけで・・・

時間が来たので、今日はここぐらいで。この話は次回も続きが書けそうです!

とにかく、教師が子どもたちに問うのではなく、子どもたちが問いかける授業が大切だと書かれています。私もこの本に出会ってから、子どもの問いを大切にする授業を行っています。限界はありますが、これからも続けていきます!

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