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スキルを磨くより、関心の幅を広げよう

こんにちは。トラックレコードの芹川です。
仕事中の雑談を全力で推奨するSlackアプリを作ったり、
いろんな人のキャリアのモヤモヤを解消したり、
経営者の意思決定のお手伝いなどしたりする人です。
人の才能を引き出すのが得意です。

今日は全国で1000万人くらいの人が抱えていそうな"自分のキャリアはこのままでいいのか"問題について書きます。
転職を考えている人、就活生などだけでなく、「部下のやる気がなくて困っている」という管理職の方にも参考になるとよいなと思います。

そもそも"理想の仕事"とは

よく言われる話ですが、「やりたいこと」「できること」「求められていること」の3つが重なる部分が「理想の仕事」です。

図にすると以下のようになります。

理想の仕事の見つけ方

ただ、実際はこのようにきれいに3つが重なる仕事に出会うのは全然簡単ではないですよね。

そんなわけで仕事でモヤモヤを抱えているときに、自分のモヤモヤの原因を特定して、解決する方法を説明します。

では、まず最初にキャリアがうまくいっていない典型的なパターンについて見ていきましょう。

キャリアがうまくいきにくい3パターン

"自分に合っている"と思える仕事に出会えないとき、大きく分けると3つのパターンがあります。
たいていはこれらの組み合わせですが、どこに課題があるのか自分なりに整理してみるだけで気づきが得られると思います。

うまくいきにくい3パターン

ひとつ目は「できることが少ない」ケース。つまり自分が目指している仕事に対して経験不足でスキルや能力が足りていない状況です。

ふたつ目は「やりたいことが少ない」ケース。「やりたいことが見つからない」と感じている人はこの要素が必ずあります。

最後は「求められている人が少ない」ケース。
スポーツ選手とかコンサートピアニストとかがわかりやすいケースです。甲子園に出場するほど野球の才能と情熱があっても、プロ野球選手になれる人は毎年ごく一部ですよね。
会社員の場合でも、職種によっては相対的に求められている人数が少ない場合があります。営業マンが50人いる会社でも経理の人は3人しかいなかったりします。経理の能力と関心がある人がいても、その椅子の数は営業マンより少ないわけです。

経験不足の人が理想の仕事を実現する方法

「経験不足」の人のパターン

一番イメージしやすいのは、経験・能力不足で自分がやりたいことを実現できないパターンです。
20代前半で実務経験が足りていない場合や、経験のない異業種に転職したくなった場合がコレですね。

やりたいことに対して世の中のニーズはあるのに自分の能力が足りていない場合、スキルを磨いたり経験を積んだりして、自分ができることを増やしていくしかないですね。

図にするとこんな感じでしょうか。

「経験不足」の人ga努力して「できることを」を増やした場合

スキルを身につけるには時間がかかります。
資格にしてもプログラミングにしても専門知識や技術を仕事で使えるレベルまでに身につけるには短くても半年、通常2〜3年かかってしまいます。
本当に目標を実現したいのであれば、基本的には焦らずコツコツやりきるのが大事です。

ただ、あまり一般的でないキャリアを目指したりする場合は、たくさんの時間を全力投下する前に本当に"求められているのか"を市場調査した方がよいかもしれません。

「やりたい仕事が見つからない」人

「やりたい仕事がみつからない」人ってすごくたくさんいます。今はそうじゃなくても、誰もが人生で数回はこの状態に陥ることがあると思います。

やりたいことが見つからない状態というのは、言い換えると「関心を持てる対象が狭い」状態です。図にするとこんな感じ(↓)です。

「関心が持てない」人のパターン

では、やりたいことが見つからない人はどうしたらいいんでしょうか。

やりたいことが見つからない人が努力してできることを増やした場合

ときどきいるのですが、やりたいことが見つからないフラストレーションからスキルアップの努力に突き進むパターンです。
「とりあえず就職に有利そうな資格を取る」とかはこのパターンで、僕自身もまさにこんな感じで公認会計士の資格を取りました。

図にするとこんな感じ(↓)です。

「関心が持てない」人が努力して「できること」をふやした場合

このやり方の問題点は、スキルの取得に時間がかかる上に、本当に自分がしあわせになれる仕事に出会えるとは限らないことです。
資格にしてもプログラミングにしても専門知識や技術を仕事で使えるレベルまでに身につけるには短くても半年、通常2〜3年かかってしまいます。それなのに、やりたいことが狭いままだとせっかく身につけたスキルもあんまり活かしきれないですね。

僕自身も、会計士になったあとも本当に関心があることを見つけないままスキルアップだけし続けて、わりと何でもできる便利屋にはなりました。ただ、「この仕事が自分に合っている」と思えるようになったのは30代半ばくらいになってからで、10年くらい遠回りした気がします。(それも楽しかったからいいけど)

関心を持てる対象が拡がると、可能性も広がる

やりたいことが見つからない人は、関心の対象を拡げることができるとすぐに事態が好転することがあります。

これは「やりたいことが全然見つからない」人だけでなく、「やりたいことはあるんだけど、それが狭すぎて実現できずになかなか前に進めない」場合にも同じことが言えます。テレビ局とか外資系企業のように超狭き門の会社に就職したいとか、芸人になりたいとかのパターンですね。

「関心が持てない」人が努力して「やりたいこと」を増やした場合

これは自分のスキルを磨くのと違って、物事に対する自分の見かた・解釈を変えるだけなので、きっかけさえあれば一瞬で変わります。

にも関わらず、関心の幅を広げようとする人って意外と少ないです。
関心を持てることを探そうと試行錯誤する人はいるのですが、それは対象から自分の関心に訴えてきてくれることを前提としていたりします。「対象に対して積極的に関心を持とう」という姿勢で対象に向かうのと比べると、同じことをしても得られる気づきの量が劇的に変わるのです。

自分の興味の範囲は変えられないという思い込み

多くの人が、自分の興味関心の幅は生まれもっての性格であり、変えることはできないと考えています。
自分がコントロールできるのは、自分のスキル(できること)だけだと考えています。

自分でコントロールできること

- 求められていること → 外部環境なので変えられない
- できること → 自分のスキルを磨いて増やすことができる
- やりたいこと → 生まれ持っての性格なので変えられない

でも、これは必ずしも正しくないです。

関心を持つことは、それ自体がひとつの能力です。言い換えると、「なんでも面白がれる能力」です。
これは性格にすぎないと思われがちですが、意識的に高めることができるものです。

では、どうすれば関心の幅を拡げることができるのかという話になります。
これはまた長い話になりそうなので、また今度書きます。


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