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撮影機材はなにがおすすめ?ボディ編・前半

「機材なに使っていますか?」Instagramで3日に1通はいただいた質問です。意地悪ではなく、本当に正直なところどれでもいいんです。とはいいつつも、参考のひとつになればと、私が使用している機材と、選んだ理由をお伝えします。

どこのメーカーがいいか

家電店の店頭に並ぶカメラの中で圧倒的なシェアを誇るのが「CANON」と「NIKON」です。数字でいうと、民間企業のリサーチ結果(2019年3月)によるとCANONが37.3%でトップシェアを誇り、続く2位のNIKONも26.7%と、CANONとNIKONだけで全体の販売台数の6割以上を占めています。

「みんなが持っているものは嫌だ!」というトガっている方を否定はしませんが、初めて触る一眼レフでは、私はCANONかNIKONをオススメしておきます。

両社のいいところは「持っている人が圧倒的に多い」ため、使い方を教えてくれる人が多い、使い方を指南したサイトが多いことです。スマホもそうですが、iPhoneを使いこなす人がすぐにandroidを扱いこなせるかというと操作方法の違いに戸惑うと思います。カメラも同じです。備わっている機能は同じでもアクセスの仕方が違います。CANONはCANONユーザー同士、NIKONはNIKONユーザー同士のほうが質問に的確に答えてくれるでしょう。実際私も一眼レフを触って8年になりますが、所持していないメーカーに関しての質問はGoogle先生に聞いてみないと分かりません。

他にもメリットがあります。写真を撮れば撮るほど、「レンズ」にこだわりたくなってくると思います。ところが、レンズによってはボディより値段が高いことも珍しくありません。なんなら、野球を撮るための超望遠レンズはボディ代以上に高額なものも多いです。そんなとき、中古レンズであれば定価の半額で購入できることも。中古店を覗いてみれば一目瞭然かと思いますが、CANONとNIKONのレンズばかりです。そして、数が多いだけに廉価な中古レンズが多いので、後々コストを抑えることができます。

CANON vs NIKON

それでは、CANONとNIKONならどちらがいいか。ちなみに私が愛用しているのはCANONです。サブ機としてSONYを持っていますが、ここではCANONをメイン機に選んだ理由をご紹介しますね。

CANON vs NICON ~値段編~

CANONはNIKONと比べて入門機材が比較的安いです。いい例が「沼レンズ」と呼ばれている、初心者でも一度使えばプロになった気分になれるレンズ。

初心者がシャッターを切っても背景がぼやけてメインがくっきり美しく写り、いきなりプロっぽい写真が撮れちゃいます。2万円以下で。これに味をしめて「もっといろんなレンズを使ってみたい!」と“沼に引きずり込む”ことから沼レンズと呼ばれています。

ちなみにNIKONだと、同じレベルのレンズでももうちょっとだけお値段がします。望遠レンズになってくるとさらに価格差が出てきます。

ですが、大衆価格のCANONと比べて、NIKONは高級志向カメラとしてブランディングされていることも、CANONと比べて価格が割高な理由のひとつです。

社会人になりたてだった私は少しでもお金を抑えたくてCANONにしました。

CANON vs NICON ~撮影対象編~

私がカメラを購入するときにアドバイスをくれた人は、こんなことを言いました、「人物のCANON、風景のNIKON」。もちろんCANONでも美しい風景を撮影できますし、NIKONもしかりです。ただ、この言葉が一周回って分かりやすいと思ったのは、CANONは“被写体を写真によってより美しくみせる”ことが得意です。目で見るよりも空を青く、肌を白く。一方NIKONはありのままを写真に残すことが得意です。加工無し、ノンフィクションともいえます。

そのため、人物を被写体としたポートレートで人気が高いのがCANON、ありのままの風景を切り取りたい人に人気が高いのがNIKONと言われています。

ただし、写真を見て「あぁ~CANON / NIKONっぽいなぁ!」とズバリ言い当てる人がほぼいないことを思うと、両社とも性能が上がっている今となってはあまり気にする差ではないでしょう。

CANON vs NICON ~印刷編~

私がCANONを選んだ理由のひとつに、せっかくなら撮った写真を「印刷したいから」という想いがあります。プリンターにも力を入れているCANONは印刷したときのキレイさでいうと他社より少し優れています。

その証拠に、結婚式場のカメラマンが使っているのは大半がCANONです。先ほど述べたように「肌を実際よりもきれいに見せたい」という理由でCANONということもありますが、アルバムとして印刷したときにより綺麗な色味になるように、というのも理由として挙げられます。

もちろん上手な人が撮ればNIKONだって(略)

CANON vs NICON ~耐久力編~

私がCANONユーザーであるがために、油断するとついCANON寄りになってしまいますが、NIKONのほうがCANONより優れている点は何か。それは耐久力です。カメラ店のスタッフさんに聞いた話だと「NIKONは修理が少ない」とおっしゃっていました。NIKONは機材が全体的に少し重たい分、耐久性にはとても力を入れています。また、CANONは軽量化したカメラ(kissシリーズ等)も多く手掛けているので、素材が軽い分壊れやすいというデメリットがあります。

もちろん、正しく使えば両社とも表記されている耐久年数以上はちゃんと持ちます。

購入前に絶対にお願いしたいこと

ここまで読んでいただいて、それぞれCANONにしようかNIKONにしようか迷われている方に、本気でお願いしたいのが「店頭で実機を触ってから購入してほしい」ということです。知識として両社の違いが分かっていても、触らないと分からない点がひとつあります。

ズームレンズを回す方向がCANONとNIKONは逆なんです。

極端に例えると、撮影するときの馴染み感が右利き・左利きばりに違うと思います。私がCANONに決めた最終的な理由もここでした。CANONは構えたらズームリングが反時計回りに、NIKONは構えたら時計回りに回ります。

店頭で実際にカメラを触ってみて、手に馴染む方を選んでください。もし、「CANONを買うつもりだったのにズームリングを回しやすいと思ったのはNIKONだった」という方がいたら。心配ないです、NIKONを買ってください。しつこいほどに繰り返しますが、どっちを買っても上手な人ならキレイに撮れます。

その証拠に、有名な写真家蜷川実花さんはデジカメ1つで写真集「ニナデジ」を出版しました。私の家にも飾ってありますが、言われないと、デジカメで撮ったとは思えない仕上がりです。

長々と違いを読んでいただいたあとでこんなこと言うのもアレですが「弘法筆を選ばず」と言いますから、実機に触ったときの直感を信じて買ってみてください。

とは言いつつ、参考までに頭の片隅に置いていただければと。
そして、私に関してはCANON機を購入した数年後に、CANONとはズームリングの回転方向が真逆のSONYをサブ機として買ってしまったわけですが、SONY機については改めて別の記事で執筆します。

たろ氏の使用機材

メイン機 CANON EOS 7D markⅡ
リンク貼ってみたら私が買った時の半額の値段になっていて泣けました。

CANON EOS 70d はかれこれ5年くらい使ったと思います。
「可能シャッター数」の10倍のシャッターを切った結果、寿命を迎えました。

いっちょ前にAmazonリンクを貼っていますが、買うときは絶対にお店、もしくは知り合いの機材を触ってから…!カメラに挫折しないための、鉄則だと思っています。

CANONの中でも、今の機材を選んだ理由は後編に続きます。


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