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第12回「最初の打合せで必ず聞くこと」

 暑いですね…。急に梅雨が去り、『エヴァ』は100億を超え、『ハサウェイ』も神がかった画を観せてくれ、『ルックバック』はトレンドを席巻した昨今、いかがお過ごしでしょうか?オリンピックのせいで今週の平日が3日しか無いことに絶望している月マガ編集部です…。

さて、8月末には月マガの新人賞の締め切りも差し迫っております。
http://www.gmaga.co/newface/comicdebut_entry.html

 今週は持ち込みや投稿をしてくれた新人作家さんに「最初の打合せで必ず聞くこと」にしている質問についてです。もちろん拝見した作品の感想やアドバイスはするのですが、それ以外に何を聞くのか?

「持込、初めてですか?」
「護国寺って来ないですよね〜」
「学生さんですか、学校ではどんな勉強してるんですか?」
「どうしてこの作品を描こうと思ったんですか?」
…と、お互い緊張もしていることですし、こんな感じで雑談混じりに
会話を盛り上げると思うんですが、僕は一つ、必ず聞くようにしていることがあります。
それは

「一番最初にハマった漫画、教えてもらえますか?」

…です。
 これを聞くようになったのは某ベテラン作家さんに言われてからです。
その方の担当になって間も無い頃、一緒に飲んでいたら「小田くんは新人作家とどんな話するの?最初に何、聞く?」と聞かれて、もごもごしていたら「私だったら絶対に“一番最初にハマった漫画 何?”って聞くけどね」と言われました。

 確かに「最初にハマった漫画」を聞くことで
・描き始めたモチベーション
・どんな作風が好きなのか
・目指すものに対して何はできていて何はできていないのか
…といったことが知れますし、加えて、自分のお小遣いで買ったものであるなら「当時の自分がお金を出してでも読みたかった漫画」と言うことになります。

 漫画編集は作家さんに「描きたい漫画」ではなく「(読者がお金を出してでも)読みたい漫画」を描いてもらう事が第一義なので、それがどんな作品であったかを思い出すきっかけにもなるかな、と。

 某ベテラン作家さんは「あと、この質問すると絶対楽しいし!」と目をキラキラさせて語り、当時、新入社員だった僕は めっちゃ勇気づけられた気がしました。
 まぁ、この質問しておいて出てきた漫画を未読だったりすると、めっちゃ恥ずかしいんですが!(絶対、後から読みますが。)

 ちなみに僕は『ダイの大冒険』『寄生獣』です!
今週は以上です!


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