【ダメ押し・新常識】預金が貸出・運用の原資?
前記事で
「大和総研、富士通総研ともに一般常識と違う結論を自信満々に説明している」、「2つの総研の記事は”一般常識は間違っているよ”と言っている」と紹介しました。
「ちょっと勘違いした若手社員が勢い余って書いた」との批判もこれだけではあるでしょうから最後に。
総研の最大手、野村総研の記事を紹介。
【野村総研】
野村総研、「金融イノベーション研究部」発行物の内容です。
ここでも同様に「MMTが主な論点でない」ので全部読みたい方はコチラへ。
信用創造の関連では
『銀行が融資をする際、預金という「元手」を必要としない。
預金を原資に貸し出すのではない
貸出をすることで預金を生み出す。』
と書いてあります。
著者は、金融デジタルビジネスリサーチ部 上級研究員 竹端 克利さん
プロフィールからは金融機関での勤務経験は不明ですが
大和総研、富士通総研、野村総研とも同じ。
共通して言っているのは
”「預金を元手に銀行は貸出をする」が通説ですね”
”でも、それは間違っているよ。”
”元手・原資と関係なく、預金を創造できるよ。”
味噌は(僕のこの一連の記事も同じですが)
当然、一般常識を理解している。
その上で、それは違うよ、と言っているんです。
そして
「『通貨を創造するプロセス』について
『元手・原資が不要』という事実認識を正しくもつことの意義は大きい」ということなんです(記事同上)
*日本総研やニッセイ基礎研究所では「信用創造とは?」レポートが見つかりませんでした。
【新生証券の調査部長も説明に苦労】
ここまで読んでも納得されない方がいるでしょうね。
新生証券の「新生ストラテジー」(全文リンクはコチラ)
調査部長も
『…一定の先入観を持っている人にわかってもらうことは容易ではないと痛感している』そうです。
そして
又貸し論を紹介した上で、
既存の又貸し論はつまり「銀行が資金を仲介(intermediation of loanable funds)説」で、そうではなく「銀行が貸出をすることで預金が作り出される(financing through money creation)説」が正しい見解としています。
もうだんだん疲れてきましたが
大和総研、富士通総研、野村総研、新生証券調査部部長の
「一般常識は当然しった上で、それを否定している」
「常識の更新が必要だよ」という内容を
全て間違っている、とまだ思っている方は続きをどうぞ。
書いてます。。。
~ ~関連記事
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最後は日銀の理事とか国会での議事が残る発言とか。そういうレベルです。
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