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週刊少年サンデーの名作『神のみぞ知るセカイ』とは?――魅力をただ語る~名言編~

こんにちは、LEOです。

前回に続いて、今回も『神のみぞ知るセカイ』の魅力をただ書いていきます。
前回はこちらです。


今回は『神のみ』の名言に焦点を当てていきます。『神のみ』には実はとても多くの名言があります。このような面でも『神のみ』を楽しむことができます。(ネタバレめちゃくちゃあります)

今回は名言とその名言の僕なりの都合がいい解釈をしていきます。
若木先生は哲学を勉強していたこともあり、思想的な名言も数多く存在するので、ぜひ楽しんでください‼(順番は適当です)

「見返りや、助けなんていらない‼この責任は…他の誰にも渡さない。これが、ゲーマーの愛だ…‼歩美、愛してる‼」(19巻 ffより)

このセリフは最後の女神、メルクリウスを出すために歩美に言ったセリフです。ここは『神のみ』の中でも指折りの名シーンですよね!
この名言の見どころポイントは前半です。これは行為と責任について語っています。ここのシーンの前に歩美が助けてあげようか、と桂馬に言いますが、断っています。これは、自身の愛ゆえに行う行為(歩美の攻略)に付随する責任は自身が負うという態度です。

我々は桂馬のように行為の責任を取ることができているでしょうか?例えば、自分が好きでやっていることに、助けや見返りを求めていませんか?好きで就いた仕事の目的が給料だけになっていませんか?
自分が好きなことをするときに、見返りや助けがあると責任を他のところに転嫁させることができます。しかし、それはダサいと思います。自分がやりたくてやっていることの責任は自分で背負う覚悟を持つ、ということをこの名言は教えてくれます。

「争いは、同じレベルの者同士でしか発生しない‼」(4巻 雨がやんだら)

これはちひろ攻略で、ちひろとけんかをしたときのセリフです。このけんかはリアル(ちひろ)と理想(桂馬)の対立でもあります。ここでの桂馬は生きている次元が違う(字義通り)ので、争いではないと言い切ります。エッジが効いてますね。

これは争いの本質を指しているようにも思えます。例えば、誰かをSNSで叩き、それに対して反論があったとき、それは争いになります。しかし、そういった争いが起きてしまうということは、その人と同じ次元にいるということです。もし、何か検討違いなことを言っている人がいても、争いを起こさずその場をやり遂げることも大切ということが分かりますね。

「不完全だから…みんな悩んで…立ち止まらないで前に進める…完成したら…止まってしまう…不完全が…理想なんだ…」(12巻 A・I)

何か「…」が多いですね…。これは灯攻略でのセリフですね。灯はマッドサイエンティストで完璧な人間をつくろうとしてました。(後に灯の正体が分かりますが…)彼女の姿勢に対する桂馬の一つの答えとして、このセリフを言いました。

自分ができないことにチャレンジすることがあると思います。そのチャレンジは失敗するかもしれません。でも、そんな失敗を気にして、完璧になれない自分をキライになる必要はないです。よく見てみると、セカイは不完全な人だらけです。不完全な人が個々の不完全を補いながら生きているのです。だから、みんな悩みながら進んでいくんです。
こんなことを桂馬は言っているのではないでしょうか。

まとめのようなもの

今回はいかがだったでしょうか。『神のみ』にはここで紹介しきれないくらいの数多くの名言や迷言もあります。今回紹介したのは、少し思想的な部分の名言です。
決めゼリフのように劇中で書かれていないセリフでも、とてもいいセリフもあります。自分にとっての、自分に合う名言を探すのも、マンガの読み方の一つです。

どうでしょうか、もう一度『神のみ』を読みたくなりませんか?