ロースクールの思い出

大学の4年間があっという間に過ぎた。
既修者コースには落ち、たまたま四択が当たっていい点数だった適正試験のおかげでなんとか未修コースで入学ができた。法科大学院に入ることを「入院」なんて呼ぶ先輩もいたが、本当に治療されているような時もあったなぁ笑。

不真正未修者の栄光と没落その1

法学部から法科大学院の未修コースに行く者を「不真正未修者」なんて呼ぶ人がいる。そう、ぼくは不真正未修者なのだ。大学の4年間、旧司法試験の過去問を解きながら勉強していたものの、既修者コースには入れず、非法学部出身のための未修コースからスタートすることとなった。
不真正未修者のスタートは明るい。真正未修者の同期に、この本がいいよだとかなんとか言っちゃったりして、謎の先輩面をしていた。真正未修者は、基本書の通読や難解な法律用語にまず苦戦する。かといって、ぼくもなんにも理解していないのだが、なんとなく論文の書き方は知っているし、論証集も見ていたから、前期の成績は良かった。民法や刑法は特に楽で、論文の練習をしていたら、当然触れているであろう知識から出発するので、なんか聞いたことあるな~なんて思いながら授業を受けていた。
でも憲法は違った。憲法は、論文では触れなくてもなんとかなっていた知識を聞かれるのでかなり苦戦した。社会権とされる権利は何?と教授から質問されて頭が真っ白になってしまったのが苦い思い出。そういう教科書的な体系をインプットするのが苦手で、憲法は当てられるのがすごく嫌だった。フランス人権宣言の暗唱とかまでさせられてた記憶はあるけど、何も覚えていない苦笑

未修の一年目は、司法試験を全く意識せず、大学の延長のように授業を受けていた。とにかく授業の予習と復習のみで一日が終わる。答えがあるようなないような課題を出されて、雲をつかむような気持ちで予習していた。実際に、授業がはじまると全然見当違いだったなんてこともしょっちゅうだったし、逆にその課題意味ある?なんて思ったり思わなかったり。とにもかくにも、授業に教授に振り回されてばかりだったような気がする。でも、今思うと、憲法でひたすら判例全文読んでたり、きれいに整理されたレジュメを使った民法の授業だったり、大部分は有用だった気もする。

ここから先は

232字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?