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【駄文】黎明奇譚の舞台裏

 これまでも何度かネタにしている拙著「元宮ワイナリー黎明奇譚」についてですが、交流しているshingoさんが、このような記事を投稿してくださいましたので、あらためて振り返りをしたいと思います。

 「空想と現実のミックスジュース」というレビューをいただいたこともあるこの作品ですが、あくまでもファンタジー、空想のお話です。実在の組織、人物等とは一切関係がありません。

 とは言え、モデルとなる話はありまして、また、「講釈師見てきたように嘘を言い」を実践する私が創作した話は、「妙なリアリティ」を感じていただくことができているようです。

 ご承知の方もいると存じますが、モデルは「ふくしま逢瀬ワイナリー」と「郡山市」ということになります。
 2015年2月に、このワイナリーのプロジェクトが発表になり、同年10月にワイナリーが完成、翌2016年3月にはロゼワインとシードルが販売されるという、あり得ないようなスピード感ある話に興味を惹かれた私が、数人の方から聞いた、点のようなお話を、空想と経験の線で結び、さらに点と繋いで面とし、時を重ねて立体的に創り上げたお話ということになります。

 この作品は、noteに参加する前に、誰に見せるともなく書き上げ、温めていたのですが、作品を創る過程の取材のようなものを通じて、すっかり「ふくしま逢瀬ワイナリー」の熱烈なファンとなっていた私は、ことあるごとに「ワイナリー愛」を語っておりましたので
「何で、そんなにワイナリーが好きなんですか」
という疑問に対し、
「まぁ、この話を読んでくださいよ」
という感じで、極少数の知人に読んでいただいたりしていたということがありました。リップサービスも含め、読んでいただいた方には、それなりに好評でしたが、世に出すつもりは全く無い物語でした。

 ところが、その後、ちょっと死を意識して「公タマ伝」の発刊に取り組んだところ「公タマ伝はワクワクしない」との声を受け、「じゃぁ第2集には、ちょっと面白い話を載せます」と黎明奇譚を第2集に収録しようとしましたが、文字数の関係で収録できず、お蔵入りになるところを、第2集を発刊した勢いで、noteに投稿していた記事と合わせて書籍化したことになります。
 黎明奇譚だけでは文字数が少なめでしたので、noteのストックが無ければ、発刊しなかったと思います。
 そして、費用負担の関係から、当初は電子書籍だけでしたが、年を跨いで、noteで交流させていただいているKEROさんから「紙書籍は無いの」と問われ、
「KEROさんが読んでくださるなら、紙書籍を製作しますよ」
という勢いで、発刊しました。

 そういう意味では、「黎明奇譚 紙書籍」は、noteが無ければ発刊しておらず、また、KEROさんのために発刊したということが言えるかも知れません。
 もちろん、それだけではなく、冒頭に紹介したshingoさんも含め、note街にいる「基本的には紙書籍派」という方が何人かいらっしゃることもあり、私自身も、手元に「紙書籍」があるのは嬉しいという感情もありました。

 そんなどうでも良いような舞台裏ではありますが、公タマ伝の発刊に向け協力していただいた方々、黎明奇譚の取材に応じていただいた方々、note街で交流していただいた方々、投稿や書籍を読んでいただいている皆様のおかげで、書籍としての黎明奇譚が生まれたことは、とにかく有難く、嬉しいことと感謝する次第です。

 もちろん、奇跡のような軌跡で「福島逢瀬ワイナリー」を誕生させていただいた方々、そしてワイナリーを継続して運営してくださるスタッフ、ワイナリーを支えている農家やファンの皆様にも感謝しています。

 黎明奇譚の主人公には、こんな台詞を言わせました。

『100年先、150年先にも「元宮ワイナリー」が存続していて欲しい。一消費者として、第1号ファンとして生涯、応援を続けよう。』

 私が「ふくしま逢瀬ワイナリー」に抱く気持ちを、そのまま表現したところです。そして、この時の想いは、そのまま「黒田製作所物語」に引き継がれることになります。少しアレンジしますが、

『この物語はフィクションである。しかし、高い志を持ち、ふくしま逢瀬ワイナリーを支えた方々が存在し続けることは、紛れも無い真実である』

ということになります。
 私の創作は、フィクションであり、ファンタジーとか空想の産物でありますが、その裏側にある「真実の想い」を読んでいただける方が、note街にいてくださることが、とても嬉しく感じています。
 ということで、本日の宣伝は「黎明奇譚&黒田製作所」で締めさせていただきます。まずは電子版

続いて紙版です。

この週末のお供にしていただければ、幸甚であります。


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