見出し画像

【駄文】糠喜びも悪くない

 Kindleで発刊している電子書籍については、販売数や unlimitedで初めて読まれたページ数が、リアルタイムで表示され、売れない日々を実感できるということを、よくネタにしていますので御承知の方も多いと思います。
 一方、紙書籍については、「出版代行社」さんから、毎月のレポートが翌月末に報告されてきます。(4月分の販売数を5月末に知ることになります)。ちなみに、そのロイヤリティの振込には手数料を要することになりますので、今のところ手数料惜しさに払い出しをしていません。(昨年の公タマ伝の自己購入分は払い出しをしました)

 さて、紙書籍として発刊している「恋する旅人」について、4月分の売上が「5冊」との報告があり、「5冊も売れたのか」と喜んだところです。ロイヤリティは700円になります。しかし、私はすぐに気がつきました。
「この5冊って、自分で購入した分じゃないかしら」
ということに。慌ててamazonの購入履歴を確認すると、間違いなく自分で購入した分でした。つまり実質の販売数は0冊ということになります。
 一瞬、舞い上がった気持ちがドーンと下がりましたが、腰が地についたところで、原点を思い出すことができました。
「もともと、紙書籍を自分の手元に置きたいという気持ちで製作したのだから、販売数は0冊でも別にいいんじゃない」
そうそう、最近連発している「これでいいのだ」ということです。

 通算で16冊を自己購入して、名刺代わりにお配りしている状況になりますが、お配りした方々からのamazonへのレビューはありません。私への感想も、いただけません。知人に軽く感想を確認したところ、「まだ読んでいない」という方も数人いました。確かに読みたくない本を渡されても困るというか、「ハラスメント」になるということも、理解はできます。
「けど、読んで欲しい」
という気持ちが沸き上がるのも、また否定できないところです。

 そんな中、私が本を贈呈した方から、さらに借りた方から、ちょっとだけ感想をいただけました。
「あれ、同じ話を繰返しているのね、最初気づかなくて吃驚した。なので、1回読んだけど、もう1回繰り返して読んでいる。あれって太郎さんが経験した話?」
「レコードをひっくり返して楽しんでいただけるような仕掛けにしました。経験ではなく、全て妄想です。ラーメン屋で替玉を頼まず、店の方に心配された場面は経験談です」
という感じで、「面白かった」という言葉はありませんでしたが、「繰り返して読んでいる」は、有難いお言葉でした。

 自己購入して、お配りしたのは無駄では無かった。紙書籍を読んでいただけたことは、何と有難いことなのだろう。と嬉しく感じたところです。
 しかし、著者割引のような制度はなく、普通に顧客として購入することになり、カードの清算日に慌てることも多くありますので、「自分の紙書籍を購入するのは月に5冊までにしょう」という、自分ルールを作りました。
これまで、「公タマ伝」は40冊以上を自己購入しました。
「黒田」は8冊です(その代わりにスウィングマンさん製作分を20冊お配りしています)。「恋する旅人」は14冊という状況です。
 こうして振り返ると、10万円分くらい自己購入として費やしているようです。無駄使いでは無いと思いたいところですが、少し節制したいと考えた休日の朝でした。

 しかしですねぇ、紙書籍はまた格別な喜びがあるので、今は電子書籍のみの「公タマ伝第2集」や「黎明奇譚」も、紙書籍を発刊しようかと考えてしまうことがあるのです。
 最後までお読みいただきありがとうございました。こちらのリンクから表紙だけでも御覧いただけたら、嬉しいです。


サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。